中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

琵琶と二胡とダンスのコラボ

 日曜日、上海は晴れ。気温は見なかったが日差しが結構あったので暖かい一日だった。ホントは休みたいのだがワタクシはお仕事。本日は琵琶奏者の章益さんのライブが开心果で行われる為、例によって PAエンジニアとして呼ばれたのだ。ちょうど正午頃に会場入りして、たった一人でセカセカと仕込む(タカさんは午後 4時くらいまで別現場だし、当てにしていたアルバイトは何故か今日お休みだったので、仕方なく一人で全部やる事になってしまった。あ〜あ) そして本日のワタクシの作業現場はこんな感じ。

 最近 XR18を使う様になってから、パワーアンプをほぼフルテンで使うのがデフォルトになってきた。デジ卓は S/Nが良いので殆どノイズの心配をしなくて良いから助かる。まぁ YAMAHAの P2500sが(8Ωで使うと)意外と出力が小さい…というのも理由の一つではあるが、アナログ卓を繋いでココまで上げちゃうと流石にフェーダー落とした時でもホワイトノイズが気になったりするのだが XRはさすがにデジタルなので全く気になら無いレベルなのだ(注:ch1とch2はキャノンケーブルを繋がないと自動的に Hi-Zになる仕様なのでこの 2chをオープンにしているとゲインが上がるからノイズが乗るけど、何か XLRケーブルを繋いでおけば消えます)。でも逆に言うとアナログに比べてヘッドルームが狭いので(突っ込むと歪みやすいので)使い方は必然的にこういう風になってしまうんだなぁ。内部処理的には 48KHz/24bitの解像度があるので、レベルを低めに設定しても S/Nで困る事は殆ど無い。寧ろ『突っ込みすぎ注意』なのでアンプはフルテンがデフォルトで正しいと思う。(不測の電断とかは怖いケドね、XR18はパワーオフ時に結構大きめなノイズが出るので、アンプやらスピーカーを飛ばさない様に電源周りの養生は必須だ)
 そして今日はダンスミュージックが中心なので、サブウーファーとしてベースアンプをセッティング。今日はちょっと早めに会場入りしたので、色々と音を聞きながら置く場所を調整。結局柱の陰に逆さまにしてバックロードホーン的に使うのが一番良かった(ベーアンの出力をそれ程上げずに豊かな低域(ブーミーな 909のキックなど)を響かせる事ができた)

 面白いのは、サブは位相が逆の方が『響く』気がするのは気のせいだろうか? ベーアンを逆さまに向けた方が表を向けるより mixした後に芯がある音に感じるのだ。まぁ重低音ゆえ普通よりも大型のスピーカーのコーン紙を遅い速度で大きく動かす事になるから、きっとカナリ大きな電力が必要になるだろうから、入力に対する反応速度が若干遅れるだろうし、それゆえサブは位相を逆にした方がメインスピーカーの正相とマッチするのかもしれない(あくまで想像ですよ…)でも逆の方が明らかに「しっくり」来たのは確かなので今日はコレで行く事にした。
 そしてリハも良い感じに終了し、いよいよ本番である。イケメン章益さんの登場。

 お客様も良い感じに大入り。

 しかし琵琶という楽器は見た目以上に重くてボディ自体はあまり響かない為とても難しい特性で、ピエゾピックアップで録ると低域が殆ど無くなってしまうのだ(彼はピエゾピックアップを装着している)しかも中域がめちゃめちゃピーキーなので、結構派手な EQを強いられる。あと Compも必須だな。

 でもご本人はご満悦でとても感謝されたので良かった。多分ワタクシの解釈で正しかったんだろう(笑) 今回は二胡奏者の潘丽さんが通訳兼共演で出演されていた。

 そしてダンスミュージックに乗せて二胡と琵琶の共演。中国の古典楽器をイマドキのエレクトロな4つ打ちのダンスミュージックに乗せるなんて、なんか不思議な魅力で新しい!

 最後は上海舞廊の皆さんと共演。やはりダンスは良いね。国境を越える。

 ワイヤレスのハンドヘルドを買っておいて良かったなぁ…と思えた瞬間である。

 無事全ての演目が終了。いやぁ…疲れたケド、若者達の汗と笑顔に癒された。さっき片付け終えてからフト気付いたんだけど、今日は日曜日なんだよね。明日からまたフツーに仕事かと思うと卒倒しそうだ。。。とほほ。ワタクシの休みは何処? ま、日々充実してるからヨシとしよう!(人生は想像より短いモノだから、自分の足で動けるウチにやりたい事やりまくるぞっ!と)
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