中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

大晦日

 土曜日、大晦日。関東地方は晴れ。またまた快晴。泣いても笑っても今日で今年はおしまい! つまり今日までになんとか仕上げなければならないオシゴトの千秋楽。何としても紅白前に終わらせて年末ムードを楽しむべく頑張った。
 朝からずーっとMacに噛り付いてヒタスラオシゴト。部屋を暗くして集中集中!

 そして午後7時半、ようやく作り込みは終了!もう良いや!今年はコレでおしまいとする!実機への入れ込みと調整は来年!
 そんなワケで居間に戻ってお酒飲みながら久々に母と二人きりでの紅白鑑賞。出演者が知らないグループばっかりで笑える。っつーか、なんちゃら46とかなんちゃら48とか、ワイヤレス48本も本当に必要なのかねぇ? PAの立場から言わせて頂くと、コレ嫌な仕事だろうなぁ…。最終的にセンターに決まった子のワイヤレス(たぶんSHURE UR2の58ヘッド)に貼ってあるシールがチラっと見えたのだが「31」って書いてあった(苦笑)あーんな似た様な子達が立ち位置ぐるぐる入れ替わって、タマにソロ取るんだから、コレちょっとしたPAイジメだなw 「次 31番!」とか急に言われたって、当該フェーダーを探すだけで 2秒くらいかかるっつーの(笑) でもカメラさんはちゃんとソロの時に抜いてるのでスイッチャーさんを含め裏方は相当練習していると思われる。生放送は失敗できないから怖い。ギョーカイで天辺張ってる様な裏方のプロってホント凄いと思う。
 そりゃそうと、暫く観ていたら、徐々にTVの音が悪い事に嫌気がさしてきた。実は今年の初め、いままで使っていたVIERAが壊れて映らなくなってしまったらしく、母が近くのヤマダ電機で店員に勧められるまま SHARPAQUOSに買い換えたらしい。確かにとても画質がは良いと思うのだが、何でこんなに音が悪いんだろう? まぁメーカーとしても液晶にお金かけ過ぎたら他の部分を削るしか無いんだろうけど、もうちょっとマトモなスピーカー積んでも良いんじゃ無いかなぁ?なんて思う。
 で、飲みながら暫く観ていたら「そういえば今回の帰国用にネットでオモチャ買ったじゃん!」って事を急に思い出して、大晦日の午後9時過ぎからダンボールを開けてお店を広げるワタクシ。

 実は、昨今ちまたで流行りの『クラスD』のパワーアンプに興味があったので、今回上海で使うPA用として試しに買ってみたのだ。また某 b社のクソ安い製品なのだが、ワタクシ的には意外とデジタル領域では b社の事を認めはじめているので、まぁ動作の仕組みや特性を知る上では入門機として良いかな…と思ってね。
 この 2Uのクアッドアンプ、重さはたった 5.5kgしかないのだが、出力何ワットだと思います? 2Ω換算で、1600W x 4chですよ。トータルで 6400W!!!!なんじゃそりゃアフォか。デジタルアンプじゃなきゃできないこの桁違いのパワー。もうね俄かには信じられないが、ホントにスペック通りなら笑ってしまう程巨大な音が出るシロモノ。
 とは言え、ウチらが現場で使う場合はだいたい 8Ωのスピーカーを繋ぐので、8Ω換算にすると 440W x 4ch つまり、それでも 1760Wもあるのだ。数字だけ並べてもわかりにくいと思うが、普段ワタクシがメインで使う事が多い开心果のパワーアンプは、YAMAHAの P2500Sという中小規模のステージではかなりポピュラーなアンプで、これが 8Ω換算で 250W x 2ch ゆえ、毎回これを2台タンデムにして使っているのだが、これはアナログアンプなので中に巨大なトランスが入ってるから 1台あたり 25kgもの重さがあるのだ。くっそ重たいから運ぶのが超絶タイヘンなワケだ。
 そこへ来てこのアンプである。1chだけで比べても2倍近くのパワーがある事になり、それが2台分入っていて、且つ重さがトータルで 1/10近くも軽いという…化け物みたいないスペックなワケだ。そりゃ興味が出て当然だろう(っつーかハナっから疑ってるんだけどw)
 但し、デジタルアンプが物理的に軽く作れるのは構造上自明で、クラスDは結局スイッチング(周波数変換)なので、一般的なアナログのクラスAやクラスAB級のアンプに比べると巨大な電源変圧トランスが不要だし、アナログアンプ特有の『音が出ていない時にも常にエネルギーが必要でそれが全て熱に変わってしまう』…という避けられないデメリットに関しても、デジタルはスイッチングゆえ論理的に発生しないから、非常に効率が良いのは確かである。しかしアチコチで聞くのは「音が悪い」という噂なんだよな。
 そんなワケで、今回人柱?じゃないけど試しに買ってみたワケだ。何せ新しいものには俄然興味があるし、何より、もし仮にカタログスペックの『半分』だけでも出てくれれば、そりゃ鬼に金棒?(笑)ってモンじゃない? もうスッカリ『年寄り』なので機材は軽ければ軽いほど良いしね。
 で、今回一時帰国後は忙し過ぎてダンボールを開ける暇もなかったので、ようやく仕事納めした事だし早速取り出してTVに繋いで試してみる事にしたのだ。スピーカーは NS10Mを某作詞家の家に預けている関係で、今は実家にある古いJBL4206しかないからコレを倉庫から引っ張り出して利用。

 スピケはノイトレックのスピコンを上海でのメンテナンス用に購入していたので、これを使う。

 あ、そうそう!ダンボールを開けて思い出したのだが、今回、スピケの『延長くん』も買ったんだった。

 去年、色々な現場でPAをやらせて頂いた際、比較的大きなハコではスピケが30m程度では全然届かない事があったので、その際「延長アダプターがあったらな〜」と切望していたのだ。今回買えて良かった。
 そんなこんなで紅白の後半戦はデジタルアンプを通して普通の民生オーディオ用のスピーカーを繋いで鳴らしてみたが、ナニナニ!フツーに鳴るじゃないか! 確かに出力が巨大なので、ヴォリュームのツマミは4ノッチくらいまでが限界だったが、それでもちゃんと臨場感溢れる音でシッカリ鳴りましたよ。こりゃPA現場で使うのが楽しみだ。但し現在は100V仕様なので、上海に戻る前にパネルを開けてジャンパーピンを240V側にハンダ付けしなおすのを忘れない様にしなきゃね。苦労して持って帰って飛ばしてしまったら元も子もない。(自分用リマインドとして書いておこう)


 さて! 今年もこれでおしまい。この様な独り言に近いブログを読んでくださった皆様、一年間本当にありがとうございました。来年も相変わらずマイペースで続けたいと思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いします!

 今年最後の一枚は、やっぱりワタクシらしくお酒の写真で(笑)皆様良いお年を!
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