箱雑記ブログ

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ずしゃる

11月のずしゃるは、キングオブコントのファイナリスト3組をゲストに迎えてのコントづくしの2時間で、本当に面白くて楽しくて興味深い話も盛りだくさんでしたので、とっても久々にブログを書きに出てきました。
以下感想です。ネタ披露もありまして、少しネタバレ気味ですのでご注意ください。



(※コントのタイトルの一部は便宜上つけたもので、正確なものではありません。)
・しずるコント:診察
・しずるコント:不倫カップ
・しずるでトーク
・ゲストコント
 うしろシティストリートミュージシャン
 しずる:I have a Flame
 かもめんたる:バンパイヤ
 さらば青春の光:速読
・ゲストとトーク


最初のしずるの新ネタは2本。1本目の診察のコントは、だいぶ以前にコント広場などで見たことのあったビンタを我慢できない友人のコントの流れを受け継ぐような内容で、あのネタ大好きだったのでとても嬉しかったです。一発目からあれだけの笑いが起きるのだから、叩かれる池田さんという絵がどれほどの面白パワーを持っているのかと思うと楽しくてしょうがないです。同時に、ビンタをするという行為にあれほど躊躇がないことが演出できる村上さんの様子もつくづく面白いなーと。叩く側と叩かれる側のキャラの合いっぷりがどちらも絶妙なのが可笑しいです。単純に途中からカルテの内容が患者じゃなく医師側のものになってるのも可笑しい。
2本目は強烈に馬鹿馬鹿しいコントで、セットやら男女の空気やら村上さんの婀娜っぽさやらが本当に無駄で無駄でしょうがないくらいにボケが下らないので、ばっかだなー!と思えて大いに笑いました。ご本人も言っていたとおり、村上さんが女装しているのを見るのがとても久々だった気がしますが、相変わらず女の人っぽいというだけじゃなくてもうひとつ、あえてあまり可愛くない風にするとか、女装にそういうものを乗っけてくるのが面白いなーというかバカだなーと(笑)ダンシングオールナイトだのMan & WomanだのルージュでBYEBYEだの(私の頭の中ではバイバイは英語表記でしか浮かびませんでした!)あまりにも90年代感が強くてどういうことなの…というのもありました。


ゲストのコントも見られるとは思わず、本当に嬉しかったです。キングオブコント決勝に持っていく2本のネタの次点になったコントを披露するというもの。以前やはりコント師をゲストに招いたときのずしゃるでもそうでしたが、このメンバーが揃った時にこれが見られたら絶対に嬉しい!というものを用意してくれるので、こういう時のずしゃるというかしずるには絶大な信頼感があるのですが、今回もさすがの企画ぶりで嬉しくてしょうがなかったです。ずしゃるで新たに魅力を発見した吉本以外のコント師さんのなんと多いことか。
どれも見たことのあるネタだったのですが、もう抜群に!面白かったです。ご本人達はネタ披露前に「決勝2本から漏れたネタですから!」とハードルを下げようとしてらしたのですが、同時に決勝に持っていこうか悩んだネタということなのだから、そりゃ面白いよなあ、と。
うしろシティストリートミュージシャンのネタで、これ本当に面白くて好きです。なんてことない話から始まって、でもそこから設定のミクロな隙間を縫うように金子さんのキャラクターの妙が肝になっていくのがすごいなあと。うしろシティのどのコントにも言えることかもですが、金子さんのきょとん顔がいつ見ても極上の仕上がりなのが楽しすぎます。
しずるは枠のコントで、このネタは単独で初めて見たときから本当に大好きなのです。屁理屈をあそこまで消化してのけて、多分要約してしまうと違和感しかなさそうな話を、どこまでもまわりもった会話と劇画風のキャラクターを駆使してある程度の説得力をしっかり生み出してしまえるというのが、すごい力量だな!と。最初に単独で見たときから比べて、ツアーやキングオブコント予選を経て村上さんのキャラクターがどんどんこなれて仕上がっているので、より見ごたえしかないなと勝手ながら思います。また村上さんの劇画風のキャラに対して池田さんの驚くべき無味無臭のキャラぶりが素晴らしいなと思うのです。
かもめんたるはバンパイヤのネタで、う大さんの全人類を小馬鹿にして鼻で笑うような立ち振る舞いがもう否応無しに笑ってしまう仕上がりで、これも大好きです。悪意が笑いになるための絶妙なラインを、あのう大さんの感じだからこその薄ら笑いでひょいひょい渡っていく感じ、つくづく面白いなあ。槙尾さんのなんとも哀れに翻弄されるっぷりも、ものすごく笑えるラインになってるのがこれまたすごいなーと。う大さんに色々やられていても、見ているこちら側があんまり可哀相に思わないでいられるというのがすごい。
さらば青春の光は速読。これ大好きです、これを初めて見た時になんて馬鹿馬鹿しいのに巧妙で面白いコントを作る人達だ!と感激したのを覚えてます。速読できるできないが肝になるのかと簡単に考えてると、もっとくっだらない展開に足元をすくわれるのが爽快です。想像よりはるかにバカみたいな話が展開していくなんて、最高です、本当に面白い。どのコントを見ても思うのは、さらばのネタは世の中に当たり前に転がってるモノを使ってこんなに面白ものが作られるのか!という衝撃が必ずあるのが素晴らしいな、と。速読というツールがこんなに面白くなるのか!というのに惚れ惚れします。その上で、もうまったく気取らないどころかがつがつに下ネタでバカやってくれるのがこれまた大好きです。さらばはもっとコント見たい!と見るたびに思わされます。


トークの部分も面白かったです。しずる二人のトークで思い出されるのは、10円ハゲの原因は小難しいゲームに悩まされていたせいだった、と語る池田さんが、ゲームの中で矢に射られる際の音を「スピュ」と表現していたのが面白すぎたのと、その矢を射るキャラの動きをやってみせてくれたときの動きの面白さ。ゲームを知らないし見たこともない村上さんが、多分だけど今の似てるでしょ!と大喜びだったのも可笑しかったです。「1回目で面白いって思って、2回目で似てる!って思った」(笑)
あとは週末よしもとのエンディングで現在恒例になっているというワニボケにおける、池田さんのワニボケと、そこで微妙に滑った池田さんが繰り出した「ぎょう虫です」というぶっ飛びすぎたボケの話がいろんな意味で最高でした。ぎょう虫が週末よしもとのお客さんにウケると思ってる池田さんプライスレス…!


ゲストが登場してからのトークも、とっても和気藹々としていて見ててずっと笑いが止まらない感じでした。色々あったのでちょっとだけ箇条書きで。


・しずるの2本目のコントの村上さんの女性役を心の底から羨ましがっている槙尾さん。「あれやりたい!」こちらも見てみたいです!
・女装したがる気持ちに男性ホルモンが抵抗したのかヒゲが濃くなったという槙尾さん。対するう大さんは「今日は息子と昼寝をしてきました」「お父さんホルモンが強いです」(笑)
・次点ネタ披露の順番は、キングオブコント決勝の順位の低い方から。だんだん面白くなるはず、と言い合い、さらばが嫌がる。
う大「じゃないとネタ選びが上手いコンビってことになる」
トークでのう大さんのフレーズの面白さって随所に出てて面白かったなあ!
・最近のうしろシティの勢いについて。
森田「飛ぶ鳥を落としたて聞いたぞ!」
金子「その鳥に群がってるって聞いたぞ」
森田「そない腹減ってへん!」
森田さんのすごくいい意味で欲張りな感じと、金子さんのどこまでも罪のない様子でさらっとひどいこと言う感じと、どちらも面白いったらないです。
・決勝のネタ選び。しずるは3〜4本から迷ったとのこと。
・決勝のネタ選び。さらばは5〜6本で迷ったが、そのうちテレビで出来ないのが4本だったと(笑)
・さらばの速読のコント、テレビで出来ないのか?と。ギリギリいけるんじゃないか、という話。村上さんが「でもあれウケるよね、芸人相手だし」みたいなことを言ってたのが興味深く。
・このあたりから、槙尾さんの女性っぽい仕草がじわじわと話題になる。免疫のない客席が耐え切れない様子なのが可笑しくてしょうがなかったです。
・今年の決勝当日の話。例年に比べて大先輩!みたいなコンビがいなかったことで、楽屋のハードルが低かったそうで、セミファイナリストの皆様が続々と楽屋に遊びにきてたそう。
・著名人や大先輩の応援メッセージの話題など。う大さんの阿諏訪さんに対する「台本にマーカーつけないでしょー」の言い方が本当にひどい(笑)(実際は学生時代から本当にやっているそうです台本にマーカー)
かもめんたると堀井 雄二氏のエピソード。かもめんたるが定期的にライブをやっている居酒屋にたまたま来たのが堀井氏。名刺を渡されたそうで、ゲームをやらないう大さんはその時「ドラクエを作ったんです」と言われて半信半疑だったものの、お名前の漢字4文字になんとなく見覚えがあるような気がして、こっそりトイレで検索したら検索結果が大変なことになっていたので「本当だ」となったと。すごい話!
・さらばと君塚 良一氏のエピソード。たまたまマネージャーさんが飲みの席で君塚氏と一緒になったとき、大阪で勢いのある若手は?と聞かれてさらばの名前を出したところ、今彼らを呼び出して10分以内に現場に到着したらサポートするよ、と言われたそうで。呼び出されたさらばは10分以内に到着し、それ以来単独などにも足を運んでくれるそう。これもすごい話!君塚氏は欽ちゃん筋の方だそうで、欽ちゃんにもこういうエピソードが色々あるとか。
・さらばがリンゴさんお気に入りという話も。関西での番組でリンゴさんにお会いした際、しずるは決勝のネタ順を変わってやってほしいとお願いされたそう(笑)
・森田さんは決勝当日ずっと「一千万、一千万」とうるさかったそうで、最終的に「一千万一千万、二人で割って五百万!」と言って舞台に出て行ったらしい(笑)
・決勝のネタ選び。うしろシティは金子さん曰く阿諏訪さんに任せたと。ただこの日やったネタは金子さんがやりたがっていたネタだそうで。阿諏訪さんはとにかく自分達の色を知ってもらうネタを選んだとのこと。
・バイトの話も色々と。バイトをしていない東口さんから出てくるなかなかのクズエピソードに心から爆笑。
・う大さんはバイト先で唯一信頼している店長さんが、決勝を見てくれていなかったという切ない話を。
・槙尾さんはかなり大きな会社でバイトをしており、決勝後は社内ホームページで記事にしてもらったと。さらにバイト先の会長さんが事務所の社長さんを訪ねる機会があったそうで、引き合わせることに一役買ったという槙尾さん。すごい。
・エンディングで、いよいよ槙尾さんの女の子スイッチが全開。村上さんに「ずしゃるでターニングポイント迎えてる!」と言われる。
・槙尾さんの女子っぷりについてどうなのかと問われたう大さん、「止められない車輪の回転をしている」
・女子っぽくて結婚もしてて大企業でバイトしてて首脳陣を引き合わせて…と大変な槙尾さんの大回転ぶりに、村上「槙尾さん情報が渋滞しすぎてる!」
・何故か女子っぽい槙尾さんにムラムラして何故かズボンを脱ごうとし始める森田さん、それを力ずくで止める一同、何故かお尻を振って笑顔で待ち構える槙尾さん、「初めては俺だろう」と割り込むう大さん、「もうわけわかんないよ!」と繰り返し叫ぶ阿諏訪さん。なんというカオス。


最終的に槙尾さんがごっそり持っていく形で、あっという間に時間がきてしまい、終了となりました。本当に本当に面白かったです!時間がきてしまった、となったときに、客席も舞台上も同じようにええーとなっていたのがとても幸せだったなあと。
他にも色々な面白いことがたくさんあったと思うのですが、ひとまず思いだせるところだけざっくり書いてみました。
最後に告知のところで、ゲスト3組が定期的にやっていくというライブ「日本コント学会」の話をしていて、森田さんによるとしずるにもオファーを出したいということで、「すでに池田さんにはOK貰ってます」という話があったのが、これまたたまらなく嬉しい情報でした。そんなことになったらこんなに嬉しいことはないなあ。
少し前に村上さんがツイッターで、東京コンティアンなる団体を作りたくなったと呟かれていたのが忘れられないでいるので、そういうのを作ってくれたら何をおいても見にいってしまうな!と思ったのを思い出しました。ずしゃるを見ていて、しずるなら本当にそういうのを立ち上げてくれてすごく面白いものを与えてくれちゃうんじゃないかと。そんな夢を新たに持ちたくなるくらい、楽しいずしゃるでした。