日本のいちばん長い日

本日、見てきました。原作は半藤一利氏の同名ドキュメンタリーです。
敗戦から70年という年に作られたこの映画をぜひ見たいというのもありましたし、原作はドキュメンタリーですので、これをどのようにして映画にするのかなというところにも興味がありました。
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映画の感想としては、いい映画だと思いました。とりわけ、役所広司氏演じる阿南陸軍大臣本木雅弘氏演じる天皇陛下は素晴らしかったです。また、井田中佐・竹中中佐もよかったです。
一方で、原作を読んでいないと、或いはある程度日本近代史を知らないと、よくわからないことが多いのではないかと思います。おそらく尺の問題があってでしょうが、人物紹介等は一切ありません。そのため、エンドロールで「大西瀧治郎」と出ているのを見て初めてその人がどこかで出ていたことに気付く、というようなことになります。また、原作を知らないと、畑中少佐がなぜ事件を起こしたかや、佐々木大尉がいきなり鈴木首相を襲撃した経緯もよくわからないかもしれません。このあたりは、原作を読んでくださいと言う世界なのかもしれません。個人的には、宮城事件までとそれ以降で二部作にしてもらいたかったくらいです。いろんな理由で難しいのでしょうが。

以下は原作を踏まえてのコメントですが、私が原作から感じたことをまとめると以下の3つになります。
1.振り上げたこぶしを下ろすという難題に挑んだ男たちの努力と最後は聖断という権威によるほかなかった情けなさ
2.大人の振り上げたこぶしに忠実に振る舞った若者たちの悲哀
3.「国体」に対する信仰

今回の映画は、これらの3つのポイントについて、いずれも原作を読んでいれば伺うことはできました。しかし、3については少し弱かったかもしれません。登場人物が国体を守るためになぜあそこまで努めたのかということの理由をもう少し描いてほしかったように思います。

その一方、原作のいわゆる「名シーン」はほぼ拾われていて、映画の中でもちゃんと名シーンとなっていました。原作を読まれている方にはぜひ見て頂きたい映画です。本日天皇陛下が「深い反省」に言及されたことを思いながら見るとまたいろんな思いがわき出てくる映画でした。

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