随意反射でインターネットの規制を叫ぶのもどうかと
香港のとある芸能人が撮りためていた女性俳優、歌手のプライベートヌードが流出して、インターネット上にばら撒かれているのだとか。
まぁ、よくわからないけど、PCの修理を依頼したらデータを抜かれたとかなんとかいう噂があるみたいで、なるほど流出経路もその伝播もデジタルな時代ならではだなと思わずにはいられない。
ただ、それほどゴシップに興味があるわけじゃないので、ふーんという感じだったんだけど、とある記事の以下の記述が気になった。
香港インターネット学会の莫乃光(チャールズ・モク)会長は同日、「インターネット上でのわいせつ物の流布を強く制限する法律を制定すべきだ」との声明を発表した。
香港芸能界、わいせつ写真流出で大揺れ(上) | Chosun Online | 朝鮮日報
香港インターネット学会がどの程度の規模なのかはわからないけど、会長さんならもう少し慎重な発言をした方がよいのでは?とも思うわけで*1。
「わいせつ物の流布を強く制限」ってのは、確かに未成年者の閲覧を防止するってことを考える文脈だとしっくり来るんだけど、こうした流出騒ぎの文脈で話されるとどうもおかしく感じられる。
この発言だけを引用されているから、前後にいろいろあるのかもしれないけど、こういった話は、誰に不利益を与えるから、制限されるべきなのか、というのを前提にしないと、適切な制限ってのは難しい気もするんだよね。
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*1:まぁ、随意反射ってわけじゃなくて、彼の持論なのかもしれないけど