ソードアート感想

描いてた原稿はなんとか年内に終わりまして、録画してたアニメ「ソード・アート・オンライン」をやっと最後まで観ました。

僕にとってアニメは主に「おっさんになった今だから楽しめるアニメ」と「中学生のころなら楽しめたかもしれないけど、おっさんになった今では楽しめないアニメ」の二種類に分類されるんですが、この作品は典型的な後者です。
バーチャルゲーム世界を舞台にした作品ということで、興味をもって観始めたんですが、とにかく前半部分は物語の展開に納得がいかないというか、登場人物の行動原理がよくわからんというか、ほとんどつっこむために観てた感じです。一方、後半部分は主人公の動機はものすごくシンプルでわかりやすくなったのですが、今度は物語が単純すぎんだろという感想でした。てか、最初から主人公が最強でそのままラスボスを倒すだけですよね、という。
しかしまあ、聞くところによると売り上げはかなり好調らしく、やはりおっさんのしみったれたツッコミポイントなどを補って余りある魅力があるということなのかもしれません。それはエンターテイメント作品としては、すばらしいことなのかもしれないと思うのでした。

6、7年前、とある編集さんと「MMORPGみたいな架空の世界を舞台にした漫画とか、おもしろそうではあるけど、やはり架空の世界だけあって真剣味がかんじられなくてダメですかね〜」とか「ライトニング・ブリゲイドとかおもしろかったけど、やっぱりすぐ終わったってことは人気なかったんですかね。」とか、話したこが思い出されます。「ライトニング・ブリゲイド」はヤンマガ海賊版で連載していた永福一成先生の漫画で、まさにソードアート・オンラインのようなバーチャルゲームの世界をテーマに作品で、当時はまだウルティマ・オンラインも存在してない時代でありながら、一部のゲーム好きには(おそらく)熱く支持されてたんですが、三巻で(おそらく打ち切りで)終わっちゃったのでした。なかなか感慨深いものがあります。



ソードアート・オンラインの話しにもどりますが、ストーリー的な部分はともかく、後半に登場した主人公の妹の直葉ちゃんはすごくかわいかったです。特に体つきが。エンディングの最初の方の歩きながら伸びをするカットのあたりとか、特に良いと思いました。なんていうのか、質量感があるというか、若干骨太で、生っぽいというか。
8頭身で贅肉がまったくないモデル体形が最高というイデオロギーに対して、多少寸詰まりでお肉がついてる方がかわいいじゃないという、そういう女の子のボディラインの描き方は最近のアニメではひとつの流れとしてある気はします。気のせいですかね。いいことだと思うんですけど。
僕が最初にそういうことを感じたのは「けいおん!」なんですけどね。はじめて観たとき、キャラの絵がすごくかわいいのに体の描写(主に足)が生っぽいなあと思ったことを覚えています。

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ちなみに「けいおん!」は僕の中では「おっさんになった今だから楽しめるアニメ」の典型です。おっさんになってまでアニメなんて観るなよという話もあるかと思うんですが、今気付いたんですが、おそろしいことに僕はおっさんになった今、人生で一番アニメ観てますね。


そういうわけで、良いお年を。