とりあえず前に

一日、自宅作業をすすめる。地震後ずっと続いていた、意識のピンとはりつめたような感じは、先週ごろから薄れてきた。
計画停電のある郊外地域と、23区内とでは、温度差みたいなものが出てきてる。都内だけでもそうなのだから、被災地とそれ以外の地域では、どんどん広がっているのだろうと思う。エイヤッと気合いをいれて外出すると、拍子抜けしそうなほど、都心はわりと通常モードで回っていたりする。でも夕方以降、通行人の数はぐっと減ってる。
この一週間で、都心の大型書店にいくつか足を運びました。何ですかね、本屋があると寄らずにいられないのは、前と同じ。ABC(青山本店)、神田の三省堂、新宿南口の紀伊國屋書店。どこも照明をおさえたり、閉店時間を早めたりしていた。
緊張がとけてきて、ちょっと涙もろくなってるみたいです。雑誌を読んでいてホロッと泣いちゃったり。今夜のサッカーのチャリティーマッチも、TVで見ていて試合が終わった瞬間、つい涙ぐんでしまった。

考える人 2011年 02月号 [雑誌]

考える人 2011年 02月号 [雑誌]

「考える人」の松山巌さんの連載、「須賀敦子の方へ」第2回を読んで泣いちゃった。ふしぎ。
この雑誌は、ちょっと古風で、ぜいたくなつくり。学生の頃に背伸びして「東京人」とか「ノーサイド」なんかを、たまにめくってみた感じがよみがえる。執筆陣がとても豪華で、文筆家ふうな面々がずらり。