日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「桃尻娘pink hip girl」 を観た。

にっかつ・小原宏裕監督

 「桃尻娘」は、橋本治のデビュー作。第29回小説現代新人賞佳作。にっかつがロマンポルノとして映画化しましたが、大ヒットし、その後「桃尻娘 ラブアタック」(1979)。「桃尻娘 プロポーズ大作戦」(1980)と、続編2作は一般映画として制作されました。1作目も成人映画ではありますが、今見るとさほど刺激的な内容ではありません。1986年には、TVドラマ化もされています。DVD化されているのは、第1作のみ。


 お話は、ちょっと冷めている玲奈(竹田かほり)と奥手だけど性に対して興味津々な裕子(亜湖)の2人の女子高校生が主人公。玲奈は、先輩のチャラい大学生と冒頭さらりと初体験を済ませてしまうが、その後生理が遅れて悶々とする日々。一方の裕子もクラスメートに告白されて、A、B(とかいう言い方も既に死語(^-^;)と進んで、その先の事を思うときたいと不安で胸がいっぱい。
 世の中をシニカルに見ている玲奈に憧れと嫉妬の入り混じった感情を持つ裕子は、モヤモヤした気持ちに整理をつけようと置き手紙を残し安曇野に向かう。流行ったんですよね、この頃。"アンノン族"とかいって、『an・an(アンアン)』『non-no』を片手に特集された記事を下に旅行する主に女子大生たち。この映画も、家出した裕子を玲奈が、安曇野〜金沢〜京都と追いかけるロードムービーの形をとっています。
 
 時代を写した映画でもあるので、今見ると古臭い感じがあるのは否めない。この時代を知らない人にとってはただの古い映画。でも少しでも知っている人にとっては、懐かしいえいぞうがそこかしこにあります。
 安曇野に行くのは、あずさ2号。狩人の名曲ですねw
 
 なんといっても見所は竹田かほりの可愛さ。ホント大好きです。甲斐バンドのリーダー甲斐ヨシヒロの奥様となり、芸能界を引退。松田優作の名作TVドラマ「探偵物語」にも出てました。今見ても全然OK。調べたら77年から82年と5年間しか芸能活動していないんですね。この映画でも2回ベッドシーンがありますが、全然エロさはありません。

 
 前にも書いたことありますけど、私たちの世代では心をときめかせた"にっかつロマンポルノ"も今観てみるとさほどエロくはありません。今の一般映画のほうがよほどどぎつい描写があるときがあります。それは、まず制作していた側が、ちゃんと映画を作ろうという気概があったからに違いありません。もちろん、低予算、短い上映時間では表現にも限りがありますし、ちゃっちいセット、ツメの甘い台本と全部が全部良作というわけではありません。でも様々な悪条件の中で、時代を活写したこういう作品があります。
 
 竹田かほりを観るだけでも価値ある一作です。

 
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