平野川のスカム

[生野]平野川のスカム(scum)

 昨日の夕方、平野川沿いの道を通ると、ひどい刺激臭が鼻を衝き、水面を見ると、お好み焼きより大きいかと思われるへどろの固まりが川一面に浮かんでいた。藻やペットボトルなどのゴミの浮遊はさほど珍しくはないが、この汚泥の浮遊状態はただ事ではないと思われた。鼻をハンカチで押さえて通ってゆく女性もいた。川沿いのお家の人の話では、雨降りの後の日の悪臭がひどいとのことであった。【写真=耕整橋から下流の水面】

 護岸の柵に掲示してある「寝屋川水系改修工営所」という所へ電話を入れて見たが、残念ながら時間外で電話が繋がらなかった。


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 ところが、今朝、平野川の様子を見に行ってみると、昨日のような刺激臭はほとんど感じられず、水面の浮遊汚泥もごく僅かとなっていた。一晩のうちに下流の方に流れ去ってしまったのだろうか?
 しかし、一応昨日の原因だけでもと思って、「寝屋川水系改修工営所」(=城東区東中浜4)へ電話を入れて見た。事情を話した結果、担当者に電話が廻されて、「河川管理グループ」のN氏と電話が繋がった。N氏から浮遊物の名称(スカム=scumというらしい)や大体の発生原因や対策の現状などを教わったが、確定的な原因・対策については、まだ研究中と聞かされて、釈然としない気持ちが残った。

 教わった【スカム】というキーワードでnet検索するうちに、自分が問い合わせるべき相手は、「寝屋川水系改修工営所」の中の「河川管理グループ」ではなく、【大阪府 都市整備部「河川室」(=中央区大手前府庁別館4階)の「河川環境課」】ではないか という気がしてきた。
 その河川室へ電話をして、そこのN・N氏から都市河川・感潮河川・BOD(生物化学的酸素要求量)・城見橋、南弁天橋、東竹淵橋、恩智川での水質データ・浄化槽や下水道の接続率等々、いろんな事柄を教わった。

 愚考するに、河川浄化の問題は、投棄された固形のゴミ、へどろ(←八尾市などの各家庭のトイレ・生活排水の浄化槽からあふれたやつ???)、水質(工場廃水??)などを一応(無論相互に関係があるにせよ)分けて考える必要があるのかも知れない。一朝一夕には行かない難儀な問題であるようだ。

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平野川の浄化用水導入事業
http://www.pref.osaka.lg.jp/ne/kankyo/hirano.html
大阪府ホーム > 都市計画・都市整備 > 河川・ダム・砂防 > 環境への取り組み > 平野川の浄化用水導入事業   更新日:平成22年4月1日
平野川流域
平野川流域は一級河川寝屋川水系に属し、低平地の内水区域を流域とする典型的な都市河川です。その流域は大阪市東大阪市、八尾市にまたがり、流域面積は53.49km2です。その昔、平野川水系の各河川は大和川の最下流派川で、流域は大和川の氾濫源でした。この流域は低湿地帯のため、水田などの農耕地を生産基盤として開発されていましたが、昭和30年代後半の高度成長期からの急激な都市化により、農耕地が商工業地域あるいはベットタウンとして、宅地化されてきました。このような背景から、主として家庭排水に起因した汚濁負荷量が増大し、加えて地盤高の低い低平地河川のため潮位の影響が中流部まで及ぶことから、流域から発生する汚濁負荷の川道内の滞留時間が長く、水質及び底質の著しい悪化が見られます。

浄化用水導入
この事業は、現在、平野川分水路に放流している、大阪市平野下水処理場の高度処理水の一部を平野川に導水し、平野川の水質改善及び維持用水の確保を行うものです。

Bod  8mg/l(環境基準D類型の達成) 現況20mg/l
※Bodとは、水中の有機物が微生物によって分解されるのに必要な酸素の消費量を表し、この値が小さいほど、きれいな水といえます。
底質環境  スカム・悪臭の発生源の除去 定期的な浚渫による底質の改善
浮遊物  スカムの回収により、浮遊物を除去 回収船の稼動・住民意識の向上
臭気  河川周辺での散策時に不快感なし 臭気度(To)で10以下
水生生物  生物の復活 水質、底質環境の改善による水生生物の復活
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【寝屋川流域の水質の現状】

http://www.pref.osaka.lg.jp/kasenseibi/seibi/neyakyogikai_02_01.html
大阪府ホーム > 都市計画・都市整備 > 河川・ダム・砂防 >河川の整備
>寝屋川流域協議会ビジュアルボード
>水環境部会>寝屋川流域の水質の現状[Wordファイル]

寝屋川流域協議会事務局 大阪府都市整備部「河川室」河川環境課:平成22年(2010)2月作成