iPhone 2.1ソフトウエアアップデートを適用してみて

先週の金曜日、9月12日にiPhone 2.1ソフトウエアアップデートが配布開始になりました。

すでにiPod touchの2.1ソフトウエアアップデートを適用してて、日本語環境などを中心にいろんな点が改善されているのを確認してたので、早速iPhoneもアップデートしてみることに。



iPhone/iPod touch関連のアップデートは、たまにいきなりエラーメッセージを吐いて落ちたりというビクッとする挙動な時がありますが、何度か試してるうちにうまくいきます。できれば、こういうインストール時の謎のエラーはなんとかしてもらいたい。

今回のアップデートは237.8MBの容量ってことで、OSをごっそり改良してるんでしょう。ダウンロードが終了してからのアップデート作業は数十分くらいかかります。無事、アップデートが完了すると「アクティベートしました」的なメッセージがでて無事終了。



更新内容としては以下の項目が挙げられています。

  • 通話発信時のエラーと通話中のエラーによる回線切断の発生頻度の減少
  • ほとんどのユーザを対象としたバッテリー寿命の劇的な向上
  • iTunes へのバックアップの所要時間の劇的な減少
  • メールの信頼性の向上(特に POP および Exchange アカウントのメールフェッチ時)
  • 他社製アプリケーションのインストールの速度の向上
  • 他社製アプリケーションが多数インストールされている場合にハングおよびクラッシュを生じる問題の修正
  • SMS のパフォーマンスの向上
  • アドレスデータの読み込みおよび検索速度の向上
  • 3G 信号強度表示の正確性の向上
  • バッテリー寿命の劇的な向上
  • SMS 着信時の警告音繰り返し機能(2 回まで追加可能)
  • パスコード入力に 10 回失敗後のデータ消去オプション
  • Genius プレイリスト作成機能

以下、それぞれの印象。

通話発信時のエラーと通話中のエラーによる回線切断の発生頻度の減少

米国のiPhone記事でよく見かけた通話発信時や通話中のエラー。3G回線の使用プログラムに不具合があったらしく、iPhone2.1ではそれが修正された模様。

通話に関しては、いままで10回ほどしか利用してないので、不安定な状況には出会ったことがなくて分かりません。3G回線を使ってのネット接続は、電波を確実につかめるであろう場所でいきなり回線切断ってのには何度か遭遇してたので、これが修正されてたら嬉しいところ。これに関しては、まだアップデート後に数時間しか使用していないので、今後の状況を見て確認したいところ。


ほとんどのユーザを対象としたバッテリー寿命の劇的な向上


これもまだ数日の利用なのではっきりとは判断できないのですが、何もしていないときのバッテリの減りが減った模様。ちょこちょこと音楽聴いたり、メールしたり、ウェブみたり、なんて利用方法だと今までよりバッテリの持ちが伸びていることが分かりそうです。

逆に、激しくバッテリを喰うようなアプリの使用では今まで通りバッテリを消費するのは代わりありません。(動画再生とか、ウェブ閲覧を頻繁にとか、iTrailみたいなGPS常時活用みたいなアプリなど)


iTunes へのバックアップの所要時間の劇的な減少


昔の「このバックアップ、いったい何時終わるんだよ・・・」というような数時間のバックアップは無くなり、数分〜十数分程度で終わるようになりました。いままでは一体何をバックアップしてたんだ・・・。


メールの信頼性の向上(特に POP および Exchange アカウントのメールフェッチ時)


そもそも今までメールでエラーが出てなかったので分かりません。

が、日本語環境だと主にAUから来たメールが化けるというのが話題になっています。正確にはAUから来た絵文字が含まれるメール、がダメらしいです。うーん、絵文字関連は毎度はまりますねえ・・・。


他社製アプリケーションのインストールの速度の向上


いくつかインストールしてみましたが、心持ち向上してる気がします。


2.1にアップデート後、ふと気づくと30本ほど入れていたアプリの大半がiPhoneメニュー上から綺麗さっぱり消えてるのに気づきました。思い当たるのは、AppStoreアプリの未アップデートアプリの数が、ちょうど消えたアプリの数と同じくらいだったな・・・ってこと。

iTunes上に保存されているインストールした外部アプリを、iTunes上で全てアップデータを取って来た後(これができるのを、この時まで知らなかった!)、iPhoneを同期させてやると、いつのまにかアプリが全て復活してました。やっぱりアップデートはちゃんとしてないとダメか。


他社製アプリケーションが多数インストールされている場合にハングおよびクラッシュを生じる問題の修正


30本ほどアプリを入れてましたが、幸いのところいままでそんなにハング、クラッシュには遭遇してなかったので、このまま今後も遭遇しない、ってのに期待。(各外部アプリが単独で落ちることは、アプリによってそれなりにあります)


SMS のパフォーマンスの向上


SMSはソフトバンクからの受信専用なので分からない!


アドレスデータの読み込みおよび検索速度の向上


アドレスデータ、4人分しか入れてないので向上してるか分からない!


3G 信号強度表示の正確性の向上


iPhone 2.1になって変わったところで、3G回線のつかみがよくなってる気がします。iPhoneの回線感度表示は5段階で、いままで自宅ではほぼアンテナ1本状態だったのですが、アップデート後はアンテナ4〜5本状態になっています。これが、感度表示の閾値を変更したのか、本当に感度が良くなってるのかは不明ですが、あちこちのレポートをみるに、本当に繋がりやすくなったって報告が多いようです。


バッテリー寿命の劇的な向上


あ、あれ? さっきも見た様な。

ああ、大事なことなので2回書いてあるんですね、わかります。


SMS 着信時の警告音繰り返し機能(2 回まで追加可能)


SMSを利用してないので(以下略


パスコード入力に 10 回失敗後のデータ消去オプション


実際にパスコード入力10回失敗によるデータ消去を試してみてる人がいました。

私はパスコード(起動時に4桁のパスコードを入れないと使用できないロック機能)は利用してないので、たぶん使わない機能。


Genius プレイリスト作成機能


iPod機能にしっかりGeniusの機能は実装されていました。

ただ、手持ちのライブラリ中の曲でGeniusに対応している曲がかなり少なめなこともあって、現状ではあまり活用できそうにないかも。利用者からのライブラリデータ蓄積がたまることによって、iTunesStoreで扱われていない曲でもGenius機能が利用できる様になる可能性もある(すごい微妙な表現だ・・・w)、とアップル担当者のインタビュー記事で読んだので、そのうちGeniusを適用できる曲が増えるかもしれません。そうなったら、また使ってみるかも。


その他、iPhone2.1アップデートで変更された部分で気づいた所


さて、以上がアップデート時に告知されたアップデートでの変更内容でしたが、これ以外にもあちこち変更点があります。

というか、むしろそっちの方に重要な部分が含まれていたり。


  • 日本語入力環境の改善

日本人にとって一番重要なのはこれ。iPod touchの2.1アップデートで一足先に体験していましたが、iPhone 2.1でもやはり劇的に反応速度が速くなっています。そして、連文節変換もかなり使える代物に。

以前は、音楽を聞きながらアプリを使いつつの日本語入力、というようなヘビーな使い方をしているとき、キーボードが数秒〜数十秒反応しなくなったり、フリーズしたかと思うくらい重くなったりしたものですが、その重さがほとんど無くなりました(全く無くなった訳ではありませんが、ほぼみかけなくなった)。また、日本語を入力してから変換候補が出てくるまで、いままでは早くて数秒、遅い時は10秒以上待たされていたのですが、それも入力してるそばから変換候補がずらずら出てくる速度まで改良されています。

連文節変換も、かなりの長文まで反応してくれたり、あたまに漢字が来ていなくてもちゃんと変換してくれたり、とかなり使える内容になりました。

以前は、日本語入力環境が重くなる度に、iPhoneを再起動するというあまり活用したくないTipsがあったりしましたが、2.1にしてからはその回数はかなり減りました。日本語環境に関しては、100点とは言わないものの、常用するに足るレベルまでようやく来た!って感じです。私はQWERTY配列で入力していますが、今回のアップデートで携帯電話で日本語入力するよりかは確実にiPhoneの方が早く入力できるようになりました。

  • iPod機能の変更

曲リスト表示で、曲名とアルバム名が出てるのは前からだっけ? 歌詞情報をつけてる曲では、歌詞を表示しながらタイムバーやリピート・シャッフルボタンも同時表示されるように。

iPhone上でプレイリストを作成するOn-The-Go機能でビデオ中のムービーを含めると、縦再生も可能に。

あちこちのレポートでは、「音質も変わった!」ってのも見ますが、まだそれほど音楽を聴いていないので違いは分からず。でも、過去のiPodのソフトウエアアップデートで音質が変わったことは何度もあるので、あり得ない話ではないです。

  • GPS機能について

結構多く報告されてるのが「GPSがうまく機能しなくなった!」ってこと。

これは、ソフトウエアアップデートでGPS情報が一度リセットされてしまい、コールドスタート状態になってしまったのが一番の要因かと思われます。要は出荷時状態に戻っちゃったってこと。GPSはその特性上、最初に位置を認識するまではGPS衛星が確認できる場所でしばらく放置しておく必要があります。

私の場合もソフトウエアアップデート後にマップ機能での位置確認が全くできなくなり、何度かマップ機能で試しているうちに数時間後くらいにやっとGPSが反応するようになりました。なかなかGPSが反応しない人は「Wi-fiをオンオフを試す」「設定>一般>位置情報サービスのオンオフを試す」「GPSを使う外部アプリで試す(Yahoo地図がいいらしい)」「再起動」などを繰り返すのが有効な模様。下記のApple discussion boardの書き込みスレッドが参考になります。

  • AppStoreアプリでのアップデート後に、アップデートしたアプリのアイコンがメニュー最後尾に移動せずに元の位置のままに。
  • 全体的に安定性は増している。けど、絶対に落ちないとかではない。携帯電話の様に機能を制限して落ちなくするか、スマートフォンの様に多機能と引き換えに不安定さを我慢するかの二択。
  • 日本語入力、連文節変換もかなり有効になって使いやすくなったんだけど、たまに妙な変換候補が出る、長文を一気に変換するとそれが変換候補に残る?(長文まるごと学習しなくてもいいのでは・・・)、画面に表示されていない変換候補を選択するための→ボタンがたまに画面外に隠れて見えなくなる、辺りはまだ要改善ポイント。

iPhone 2.1ソフトウエアアップデートにより、発売当初から言われていた各種の問題点の多くは解消されて、「iPhone始まったな!」って感じの使い心地になりました。特に日本語入力環境の改善は素晴らしく、メールを書いたり、ブログ記事を書いたり、掲示板で発言したりなどの用途にもばりばり使っていけそうです。



最後におまけで、TwitterにアップしてたiPhoneを使う上で知っておくと便利なTipsをいくつか。

  • iPhone/iPod touchのボリューム調節やタイムバーなどをタッチ&スライドでいじるときは、一旦○をタッチした後、そのまま指を上下にスライドさせれば○以外の場所で左右にスライドさせてもちゃんとボリュームなりタイムバーなりが動く。これ知ってるとちょっとだけ操作が楽に。
  • iPhone/iPod touchの文字入力時に、記号などをひとつだけ打つときは、いちいち記号ボタンをタッチして切り替えなくても、記号ボタンをタッチしそのまま指を離さずに目的の文字までスライドさせてから指を離せばモード切り替えずに記号などを打てる。入力後にモードが切り替わっていないのでそのまま次の文字を打てる。
  • iPhone/iPod touchでアプリ使用中などに音楽聴きたくなったときは、イヤホンのマイクリモコンを押すか、ホームボタンをダブルクリックしてiPod操作ダイアログを呼び出すといちいちアプリを閉じなくていいので楽。ホームボタンをダブルクリックして呼び出せるiPod操作ダイアログはいろいろ便利(設定でiPod操作ダイアログ以外にもできる)。
  • iPhone/iPod touchで音楽ライブラリの曲全体でシャッフル再生するには、曲モードの一番上に出るシャッフルを押す。案外知らない人多い。
  • iPhone2.1、iPod機能のOn-The-GoでiPhone上で作るプレイリストにムービーを含めてやると、そのOn-The-Goプレイリストの再生でそのムービー縦位置でも再生できる。