バーレーン - イラン

バーレーン押しているように見えませんか?
視野の広さと個々の技術の高さでイラン、寄せの早い守備とシンプルな縦へのスピードでバーレーン、そんな印象です。相変わらずバーレーンのシュートはいまいちだけど。バーレーンはいい形の攻撃は作るのだけれど、最後のシュートやパスの正確性に欠けるのですね。でも前半20分まで、イランにサッカーをさせていないです。


主審はどこの人だろう、ほとんどボディコンタクトで笛を吹きません。この両国は北朝鮮よりもっと激しいプレスの中で試合をしていますね。主審はマレーシアのサル*1さんだそうです。この人には日本戦を吹いて欲しくない。良いか悪いかは別にして、Jリーグのレフリーの笛の吹き方とは別世界です。というより日本人の審判が別世界なのか。


25分を経過して少し試合が落ち着いてきました。両チームとも選手の足が止まっています。気温は14度との事ですが、湿度はどうなんだろう。両チームとも足の裏を見せるか見せないかギリギリの深いスライディングでボールを奪いにきますね。ボールを奪いたいのか、相手の足を壊したいのか微妙なタックルです。
バーレーンのプレスが止まるとともに、イランの攻勢になってきています。イランはセットプレーからチャンスを作りかけますが、シュートまでいけません。バーレーンはカウンターから惜しいチャンスを作りますがシュートが打てません。30分を過ぎて五分五分の印象です。


35分を経過してボールポゼッションはバーレーンが55%だそうです。最初のコンパクトな印象はほとんどなくなり、おなじみの間延びした中盤の中東らしいサッカーが展開されていますが、バーレーンの一瞬のスピードは早そうです。
38分にバーレーンは惜しいチャンスを逃しました。スピードで突破した選手がゴールライン際からクロス、そのボールはキーパーの手を弾きマウスとキーパーの間を通り過ぎましたが、ファーに詰めてきた選手の足先をかすめて抜けてしまいました。やっぱり、スピードが怖いな。


前半終了間際にイランはミドルシュートから惜しい雰囲気を作ります。日本の国内レベルでは狙わない距離からのミドルシュートは要注意ですね。解説の植木さんも今日の試合は日本にとってイランとバーレーンを研究する材料になると言っていますが、肝心の監督はブラジルに帰っちゃいましたからね。もっとも日本にいても相手によって自分たちのサッカーを代えるわけではないので、効果があるかどうかは疑問ですが。


後半立ち上がりからバーレーンは右サイドを突破していきますが、いかんせんシュートまではいけないんですよね。それに対するイランは大人のサッカーという感じです。プレー内容とまったく関係なく、マハダビキアとかダエイという言葉の響きを聞くと無性に懐かしいですね。現日本代表であの試合に出ていたのは中田英選手と川口選手だけですか、懐かしい。


イランのGKはちょっと不安定ですかね。バーレーンのシュートが正確じゃないことに随分助けられているようですが。バーレーンのFWに高さがないのが日本としては嬉しいですね。スピードの対応を中心に考えればいいんですから。考えて策を練るかどうかは知りませんがね。スピードをケアするために日本のDFはより一層深く守るのかな。
バーレーンコーナーキックから逆サイドに流れたボールを再びクロス、ニアでフリーのシュートを放ち枠に飛びますがイランのキーパーのファインセーブに阻まれます。うーん、惜しい。


後半20分過ぎ、徐々にイランがペースをつかみ始めます。高いクロスボールにダエイが余裕で競り勝ちます。前半には見られなかった攻撃の形ですね。分かっていてもダエイの高さと上手さは嫌ですね。さすがにスピードは感じられないけれど。
あーあ、この果てしなく広がった中盤を日本のコンパクトな中盤が好きなようにボールをまわす姿はもう見ることができないのですね、わかっていても悲しいです。日本が両国と戦う時にも太平洋のように果てしなく広い中盤が広がるのでしょうね。


後半30分前後、バーレーンは早いサイドの突破から低いクロス、ニアで選手が競りますが惜しいの一歩手前でシュートになりません。その直後にもスピードに乗ってペナルティエリアまで侵入しますが、シュートが枠に飛ばない。
対するイランはボールが持てるようになって、まずドリブルで仕掛けますね。でも、少し持ちすぎるとバーレーンに寄せられて潰されます。イランが速攻を仕掛けられないのは、イランの体質、それともバーレーン守備陣の戻りが早いからなのでしょうか、どっちだ?


でも、良く考えるとこのシュートの精度が低いバーレーンアジアカップの日本は3点取られたのですよね。そんなことを考えていたらバーレーンの強烈なシュートが飛びました。これは惜しかった。間もなく後半の40分、引き分けは両国にとってハッピーなのでしょうか。日本にとっては決着がついてくれたほうが嬉しいです。次に日本がイランに負けて、バーレーン北朝鮮に勝つと、勝ち点4でイラン、バーレーンが並び、日本は3位に転落してホームのバーレーン戦を迎えることになってしまいます。北朝鮮戦を考えると有り得ない話ではありませんね。


試合は終了間際に見所や劇的な展開もなく、そのままスコアレスドローで終了です。まあ、結果は分かっていて見ていたのですが、それでも消化不良です。
9日の日本と北朝鮮、この試合のバーレーンとイラン、これでB組の4カ国をすべて見たことになりますが、こんな内容でアジアで4.5枠も貰っちゃっていいのかと思うと他の地域に申し訳ない気持ちになってしまいますね。最終予選の初戦であること、両国の力関係、イランにとってアウェイであることを考えても、これがアジアのサッカーかと思うと情けなくなります。そのレベルにお付き合いしている日本もあれなのですが。

*1:サルじゃなくてサレ? アジアカップのヨルダン戦で、PKのゴールを途中で代えた主審かな、見覚えがあるような

北朝鮮戦、勝ち点3はつかんだが… 大住良之さん

同意できるところもあり、同意できないところもあるコラムですが、この最後の一文は完全に同意。

 「第1節を終えて1位」などということには何の意味もない。3月の2試合(3月25日・対イラン=アウエー、3月30日・対バーレーン=ホーム)では、より改善された内容で、しっかりと勝ち点を取ってほしいと思う。

でも、たぶん何も改善されないとも思っています。ただ、累積警告による選手の入れ替えと、ドイツ合宿による海外クラブ所属選手の参加でチームが微妙に変化することに期待したいです。

日本は強いのか

日本代表は昨年の一次予選から北朝鮮戦までの7試合を7連勝してきているわけで、強国でも引き分けの可能性のあるサッカーの世界で予選無敗ということは強いのですよね。どんなグダグダな内容でも、すべての勝ち点を獲得しているわけですし、途中にはアジアカップを優勝している。結果を考えるとアジアの中ではダントツの強国です。


でも、どうして安心できないのでしょう。そして強いと実感できないのでしょうね。
今の代表選手たち、そして現在の監督には招集されていないけれど過去の代表チームで歴戦の戦いに参加してきてまだまだ代表としてもいけるだろう選手たち、アジアの中ではダントツの国際経験を持った選手をこれだけ抱えて、それでもあんな不甲斐ない戦いを見せられるから、強いと感じられないのでしょう。
ワールドカップの予選がすべて完勝できるほど楽な戦いだとは思っていませんが、今の選手たちをきちんとしたプロ監督が率いればもっとやれるはずだよ、そんな焦燥感が強いのかもしれません。


予選の試合内容がうまくいかなかったとき、『最終予選は厳しい』、この一言にすべての原因を求めてしまいチームの反省や課題を求めないマスコミや協会の雰囲気。格下のチームとの接戦をものにしたときに、新たなヒーローばかりを取り上げ苦戦の原因を分析しない雰囲気。エンターテイメントとしては面白いけれど、サッカーとしてはどうなのかという試合。


1年前のオマーン戦と先日の北朝鮮戦を比べたときに、何が改善されて何が進化したのでしょうか。チームは予選を戦いながら強くなると言うけれど、1年経って強くなったのですかね。
日本代表の試合を見てこんな感じ方をしてしまう自分も悲しいのですが、今の選手たちならもっとやれると思うんだけれどその力が発揮されていないことがもっと悲しい。