クラブの顔

15日の試合でJ1はリーグ戦を中断して、21日からのナビスコの予選リーグでの戦いに移行するわけですが、この少しの中断期間で磐田の藤田選手の今後の動向が見えてくるのでしょうね。常に勝利を求めるのがプロのクラブの宿命であり、そのためには監督には冷酷な判断も求められる。この理屈は非常に良く分かります。でも、今回の移籍騒動は何か割り切れないのですよね。
すべての選手には選手としての能力のピークがあって、いつかは下降線をたどるし、若手にとって代わられる時が来るのでしょう。大好きな選手だと非常に辛いですし、残念な出来事です。戦力外と通告され、クラブを去っていく選手は毎年たくさん存在します。でも、クラブの顔とも言えるような選手の処遇について、クラブはもう少し選手を大事にしてもいいのではないかと思います。少なくともクラブを応援するファンの人たちを納得させられるだけの手を尽くした上での移籍でないといけないのではないかと思うのです。


よくオシム監督がプロのクラブに求められるものとして、『勝敗の結果だけでなくファンが求めるサッカーを見せることだ』というようなことを言いますが、磐田というクラブにとって現役の藤田選手がプレーする姿を見せることがファンが求めるサッカーなのではないかと思うのです。それは藤田選手だけではなくて、名波選手も中山選手も同じですよね。仮にクラブは中山選手に対して戦力とみなさないような扱いをしたとして、移籍の話になった。もちろん中山選手は現役続行を希望している。そんな時に、例えばヴェルディのユニフォームを着ている中山選手は見たくないですよね。チームの世代交代と、顔とも言える選手の処遇。難しい問題ですが、現在の磐田で言えば選手が現役で国内でプレーしている限り、藤田、名波、中山の3選手は磐田でユニフォームを脱ぐべき選手だと思います。


それではチームの世代交代は進みませんが、プレーできる状態である限りベンチに置いておけない選手という存在はあっても良いと思うのです。選手自身やファンの口から『もう無理だよ』というつぶやきが聞こえて初めて動かせる選手、いわゆるチームの顔と言える選手に対する扱いはもっと慎重にしてもらいたいよな。
そのためにはクラブのフロントも現在のクラブの状況に適した監督を連れてくる必要がありますよね。現在の磐田なら育成型の監督ではなくて、ベテランと若手の戦力をうまくミックスさせながら戦えて、緩やかな世代交代を行える監督だと思うし、これからの選手が多い、チームを作り上げていくようなクラブには秩序の破壊と育成に長けた監督がいい。そんな意味では山本監督の問題ではなくてクラブフロントの監督選びの問題のようにも感じています。


鹿島の秋田選手のときもそうでしたし、ヴェルディではラモス選手や三浦カズ選手も同じような存在だったと思います。清水で言えば沢登選手もそんな存在ですね。サポーターはクラブを応援するものだとは思いますが、気持ちよく自分達のクラブを応援する為にも、フロントはサポやファンがクラブに何を求めているのかを適切に判断できるセンスがもっと必要かもしれません。ファンが求める勝利という結果とチームへの愛着のような感情の優先順位の見極めと言うか。
結論のでる話ではないかもしれませんが、ヴェルディ好きとしては、ラモス、三浦カズ選手のときにつらい思いを経験しているのでどうしても他人事とは思えません。

佐野元春と私 無人島に持っていくなら…

元春さんのアルバムはどれもこれも好きなのですが、もし無人島に一枚だけ持っていくなら、迷わずこれです。

スタジオ録音のアルバムもいいのですが、元春さんが一番輝くのはライヴだと思うのですよね。
その中でも元春さんが一番輝いていた1983-1994という時代の中で、ザ・ハートランドという最高の仲間達との演奏はたまりません。もちろんザ・ホーボー・キング・バンドも大好きですけどね。
曲目もこんな素晴らしい曲ばかり。

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