オンラインミュージックあれこれ

本田美奈子さんの「アメイジング・グレイス」がiTMSでデイリー4位(2005.11.09付)とのこと。
血も涙も無い発言かもしれないけど、こういったこともオンラインミュージック(個人的には音楽配信って言葉は業界臭いので使いたくないんだよね)の優れた面ではある。

なので、その他にもこんなことが起きるかもしれないねってのを、思いつくまま大雑把に列記しておきます。

一般的には...

  • 単純にいい曲が売れて悪い曲は売れなくなる筈。
  • その筈なんだけど(笑)、その一方で組織票的に(あるいは機械的に)ダウンロードを繰り返してカウントを稼ぐ手法が横行する可能性もある。手堅くCDを購入する固定層が極めて多いアーティスト・ユニット(具体例出さなくてもわかるよね(笑))は結果的にそうなるだろうし、いわゆるメーカーサイドのサクラ的手法も考えられなくは無い。
  • C/Wやアルバム収録曲などが単なる付け合せ的なポジションの楽曲である場合、それは売れない。最終的にはアルバムやC/Wなんていう概念はなくなってしまうかもしれない。無駄に楽曲を作る必要が無くなるのでアーティスト生命を奪うような行為は少なくなると思うが、その分収入も少なくなる。
  • 発売日に拘束される必要はなくなるため、ウイークリーチャートよりデイリーチャートがより重視される。

また副作用的というか、こういった特性もある...

  • ポジティブ/ネガティブ問わず、話題とセールスが直結する。今は突発的にそれは発生しているが、やがて意図的に仕掛ける方法論が確立すると思われる。
  • カバーソングがヒットすれば、オリジナルアーティストや他のアーティストのカバーなども連動して売れる。
  • 競作がやりやすい。
  • サントラに1曲だけ収録なんて曲がゲットしやすくなる。これは特にアニメファンにとっては嬉しいこと。
  • 廃盤という概念がなくなる。
  • オムニバス盤で復刻...ではなく、今までの廃盤もまるごとエンコードして出しちゃえという流れになる。東芝EMIのアイドルは既にそうだね。
  • リバイバルヒットや、ロングセラー化という流れもあり、いわゆる定番曲ブーム的なものが発生する可能性もある。
  • 曲単位でのアフリシエイトプログラムが登場し、それを利用したblog等が流行る。

どちらかというと、忘れ去られた曲にスポットライトがあたると言うこと。でも忘れ去っちゃっていたのはリスナーではなくメーカーだったということだね(笑)。
一方、CD(特にシングル)は...

  • 特典を付けないと売れない時代。おニャン子クラブが流行った時期のCDシングルもそうだったような...
  • ダウンロード件数等を分析し効果的な企画盤の開発。

といった感じ、avexあたりではTシャツつけて売ったりと過剰な特典合戦はさらにエスカレートし、中山忍のアルバムみたくなるんじゃないかと。 テレビやラジオなどのメディアは...

  • 音楽配信の主流は自宅でのPCダウンロードだろうから、PCに向かっている時間帯でのプロモーションが有効。
  • 時間帯は朝、あるいは夕食後〜就寝前あたりの時間帯のプロモーションがより効果的になる。
  • 音楽配信されている楽曲を前提とした情報系(ウンチク系)音楽番組のようなものが出現する。
  • バラエティ番組や芸人のBGMなどがウケる。

と、意外にネットとの融和はせず、身軽な(いつでも打ち切り可能な)スタイルで接してくるでしょうね。
ハロー!プロジェクトの場合は...

  • パーティやハロコンなどのオムニバス系ライブで興味を持った他のユニット・アーティストの作品への効果の期待。
  • 昔の曲を積極的に取り上げることで、比較的新しいファンへの効果の期待。
  • 昔の曲をパッケージにしたお得なセット販売。
  • バージョン違い(例えば歌っているアーティストやメンバー構成が異なるもの)がリリースしやすくなる。例えば娘。の場合は正式リリースバージョン+各メンバーバージョン=計11バージョンがリリースされるかもしれない(苦笑)。まあそれでも150円×11=1,650円(一曲200円なら2,200円)だから、まあ生写真と比較するとお得感はあるんだけどね。

まあ、こんなところかな。