昭和歌謡について

続き...ですが、タイトル変えます。
レス。

僕は矢島舞美が好きなんです。」さん。

こんにちは。
こっちも「アイドルポップスは死んだか?」ってタイトルにすれば良かった☆カナ
さて...

Berryz工房の『告白の噴水広場』をムード歌謡というのもそうですが、どうも「レトロ感のあるものはとりあえず『歌謡曲』『昭和』にしてしまえ」という短絡的な言葉に思えて、それに異議を唱えたかったわけです。「テイストを感じさせる」程度なら異論はないんですが、ほとんどイコールで結んでいるような言葉も見かけたりしたので、それはちょっと待てと。

なるほど、そういうことですか。
確かに「告白の噴水広場」はジャンル的には演歌でもムード歌謡でもありません。今生きているジャンルに例えると「歌謡ポップス」となります。私は結構好きですよこの曲。
昭和歌謡」は「昭和時代の歌謡曲」という意味であれば、テレ東でやっている2〜3時間のナツメロ番組に登場する楽曲の全てなんでしょうが、前回圭ちゃん裕ちゃんらが「LOVEマシーン」歌ったからなあ(苦笑)。まあそれ以外が大抵そうですね。ただフォークもニューミュージックもそこに入るかもしれない。なので厄介な言葉ですね。
(実態は「ソフトロック」と似たような再発掘ムーブメントのようですが。)

昭和歌謡」(昭和の時代に流行した歌謡曲)というくくりは、音楽のジャンルなのに音楽で分けていないという点で「アイドルポップス」(アイドルとして売り出されている若い歌手が歌うポップス)くらい曖昧だと(だからこそ魅力があるとも)思っています。さらにいえば歌謡曲とは、ポップスとは、です。戦前には舶来音楽一般が大まかに「ジャズ」と呼ばれていたらしいですから、生物を動物と植物に分けて、さらに動物を哺乳類やら魚類やらその他モロモロに分けたくらいのものかもしれないな、とこれを書きながら思いつきました。

そうですね。
「つっぱりハイスクールロックンロール」が私には(チャック・ベリーらの)ロックンロールよりもロカビリーに聴こえるのと一緒ですかね(笑)。

いぬいぬさんがおっしゃるような「警告」というニュアンスは、僕には感じられないんですよ。むしろ単に気分でいっているだけの人が多数であるような。たぶん僕の方に「若い人は古いものを聴いていない」「洋楽ファンだった(現在も洋楽を聴いている)人は歌謡曲を下に見てるからろくに聴いていない」という偏見があるんでしょう。これが洋楽コンプレックス(もしくは「洋楽を知らない」コンプレックス)というやつですかね。

「警告」はちょっとオーバーでしたか(苦笑)。じゃあ「違和感」☆カナ

たぶん僕の方に「若い人は古いものを聴いていない」「洋楽ファンだった(現在も洋楽を聴いている)人は歌謡曲を下に見てるからろくに聴いていない」という偏見があるんでしょう。これが洋楽コンプレックス(もしくは「洋楽を知らない」コンプレックス)というやつですかね。

ああ、そうか、それはありますね。
私は洋楽ファンですが、どちらかというとバブルガムポップスというか、ポップロックというか、ブリティッシュインベンション系というか、そういう方面が好きなので歌謡曲に対する偏見はありませんが、HR/HMとかレゲエとかヒップホップとか、ジャンルがピシッと固まっているファンにとっては、歌謡曲はヌルいのかもしれないですね。
一方、その逆の「洋楽知らない」傾向は、J-POPが隆盛を極めた1990年前後以降に強いですよね。1980年代ならまだマイケルジャクソンやマドンナの様な存在はありましたし。

さて、話を「美少女心理」に絞ります。

コメント欄をリロードしたら意味がわかりましたが、それでも80年代モノを実際以上にネガティブにとらえられているのでは、と感じます。70年代だって「やりくり」はあったはずですから。

「外の血」を海外でなく国内で求めるようになった(楽をした?)ということはいえるでしょうね。

「外の血」の意味はそうです。私にはどうしても「血が濁ってしまった」音楽に聴こえてしまうんですよね。

「ネガティブ」については、以前書いたコラムの下記部分...

ヤングポップスが 進化するにつれ、1970年後期頃からアイドル歌手の定石化が進行し、1980年デビューの松田聖子など爆発的な人気を獲得する歌手が生まれる一方、『売れないアイドル』といった本来の意味から逸脱する言葉も生まれる。
また定石化によりターゲットを大衆層から支持層に移していったことにより、1980年中頃から大衆層から乖離してしまい、1990年前後の歌謡番組終焉がさらなる打撃となり、また旗振り役であったCBSソニーがアイドル歌手の契約を打ち切ったことで、一気に衰退してしまう。これがいわゆる「アイドル冬の時代」である。

...の「大衆層から支持層」に移してしまったことがまずかったのでは?...と考えております。
聖子ちゃん明菜ちゃんはまだ大衆支持を受けておりましたが、いわゆるフォロワー(のスタッフ)が「支持層」にターゲットを絞り始めます。「支持層」とは男性の若年層(主に10代)です。それを決定付けたのは「花の82年組」ですが、失敗した方が将来的には長続きしたのかもしれないですね。ちなみに私は82年組とは同学年です(苦笑)。
要は聖子ちゃん明菜ちゃんフォーマット*1の中で差別化を図ろうとするのですが、それでは限定されたファン層の中で食いあうことになります。曲も売れっ子作家に頼り、一度流行った曲を焼きなおす形になる。
美少女心理」はこの時代の作風です。

ん?...これってハロプロと一緒じゃん?って思いますよね。確かにそうです。
ただ未だに認知度が高い状況ですので、まだ大衆に戻すチャンスはあります。ただどすーんと一気に戻さない理由もありそうなので、そのあたりを見極めないといけないですね。

とまあ、私が「ネガティブ」だと受けとめられている理由として、このあたりを危惧しているのだと理解していただけると助かります。
でも「歴史はわかったけど曲調までネガティブに捉えられるのはどうか?」ってゆいたいですよね?
このあたりについては、ビートルズ登場前夜までのアメリカンポップの状況と、80年代アイドルポップスの終焉とバンドブーム台頭あたりを比較すると自然と答えが出てきそうです。結論を先に書いておきますが、押し付けられた音楽はよりパワーを持った音楽に負けます。

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おまけ。
美少女心理」を聴いて思い出すのは、数年前にリリースされた市川由衣さんの2ndシングル「love letter」(YouTube)。モロ1980年代テイストです。ちなみに1stは森高さんの「雨」のカバー。作家陣はハロプロも経験されている方々ですので、ある意味ここで試された部分(新たなソロ歌手を待望している80'sアイドルファンがいるのか?など)もあるのかもしれませんが、結果はウケませんでした。

*1:他には大映ドラマフォーマットなどもあるでしょうが割愛します。