メルギブソンでリメイク希望 - 恋はデジャブ

恋はデジャ・ブ [DVD]

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ビルマーレイ演ずる皮肉屋のキャスターが,取材に行った田舎町で1日を過ごしたところ,その日から抜け出せなくなってしまいます。時間が進まなくなってしまった主人公は毎朝まったく同じ台詞のラジオを聞いて目覚めます。時間が進まなくなってしまったとはいっても,主人公の記憶はあるので時間が進まなくなってしまったことに戸惑います。
どんな一日を過ごそうが朝になればすべての所行がリセットしてしまうので,どんなに楽しいこともただただむなしいだけです。女性と仲良くなっても次の日には忘れ去られてしまうし,お金を稼いでも次の日には無一文になってしまいます。こうした空しさに耐えきれなくなった主人公はあらゆる手段で死のうとします。ビルから飛び降りたり,崖から転落したり。その瞬間にはおそらく死ぬのですが,それさえもリセットされ,また同じ台詞のラジオを聞きながら唐突に目覚めます。
次第に主人公は見知らぬ他人に目を向けるようになります。それまでは通行人でしかなかった人達の話を聞き,人生に深く関わるようになります。段々と彼らを楽しませたり,感動させることに没頭します。ようやく目的を見出した彼は次第に学び,苦しい時間のなかで生きる糧を得るようになります。
私たちはこの映画の状況とは逆の立場ですよね。時間が過ぎ去ってしまうことにいつも困っている。もっと時間があれば・・・とか思っている訳ですが,結局のところ利己主義だったり自分の中にしか楽しみを見出せない人はたとえ永遠に時間があっても有意義に時間を使うことはできない。ということを言っているんだと思いますね。


説教くさいかなというとこはあるし,実際後半は主人公が聖人くさくなりますが,そうなるまでに,主人公は何回も自殺してるんですよね。だから元々自分の外側に楽しみを見いだせない人は,何回か死なないと変われないんじゃないのかなぁと思うところがありました。あとビルマーレイだから聖人ぽくなっても嫌みというか押しつけがましさがない印象になったけれども,例えばメルギブソンとかだったら,カリスマでまち一つくらいは完全にマインドコントロールできそうな聖人になったんじゃないのかなぁと思ったりもしましたよ。