たかぎ七彦「アンゴルモア」

元寇文永の役)での対馬の戦いを描いた歴史マンガ。押し寄せる蒙古高麗連合軍に対し、平地の少ない島の地形を活かして寡兵ながら決死の抵抗を繰り広げる対馬軍の9日間の死闘。中世ヨーロッパを脅かしたモンゴル軍と坂東武者のノンストップアクション。
互いに未知の軍勢との戦闘ということで、異なる戦法がぶつかり合う。異民族を併呑して帝国を拡大してきたモンゴルは戦法の違いを超えて押し潰す力を持つ。対して、国内での戦闘しか知らない対馬防衛軍は不利な戦いとなる。主人公朽井迅三郎は、軍略を駆使してモンゴル軍を翻弄する。
密度の濃い戦争マンガ。元寇のことは知ってても対馬戦のことは蹂躙されたことくらいしか知らないし、よく考えたらそもそも対馬のことをあまり知らない。そういう意味で歴史マンガだけれど先が見えないし、ギリギリの戦闘が続くので読み始めたら止まらない。
「空母いぶき」は架空戦記だけど、国境離島モノという共通点はある。
かわぐちかいじ「空母いぶき」 - ねこまくら