プリンセスプリンシパル #9 case11 Pell-mell Duel

"pell-mell"は大慌てで、めちゃめちゃな、という意味の古風な英語だそうです。元々はフランス語からきてるとか。
ちせ回でした。日常ギャグ回でもある。case11だから、第4話case9と第1話case13の間の話か。先週の話があったから、プリンセスの印象が少し変わって見える。ちせが学内で一人日本流を貫いて、無礼な貴族には怯まず決闘を申し込むのは、なんか南方熊楠のエピソードを思い出させるね。フェンシングかと思ったら、ちゃんと銃を持ち出して、そういうとこはしっかり設定してるのね。しかし、土俵入りでお祝いするとか、プリンセスもどっから聞いたんだよ。
誰も知らないような極東の島国から来て慣れない異国で戸惑うちせが、スパイ仲間に打ち解けていく話です。だからスパイ仲間ってなんなんだよ。この「スパイ」って設定さえ無ければ断然面白いのに。プリンセスの懐刀とか、秘密の切り札とか、なんかそういうチームでいいじゃない。王室のお家騒動みたいな設定でやるんなら妙なツッコミもしたくならないのに。脚本がしっかりしてるだけにいたたまれない気持ちになる。
とりあえずスパイ仲間でいつも一緒につるんでるって有名になってるのは、どうなんだろう。「スパイ」って秘密なんだよね?命がけで隠してるんだよね?一人捕まったら全員芋づる式に捕まるんですけれど。
任務の時は学生寮かなんかから地下道で秘密基地っぽいとこに行くらしいけど、その地下道は誰が掘ったんだろう。
学園生活のエピソードはギャグだから別に構わない。階級社会だったらプリンセスはもちろん、貴族のお嬢様も他人と一緒の便所とか入らない気がするんだけど、戦間期のイギリスの学校とか知らないし。
京都から取り寄せたきんつば食べてたけど、船で運んで来たんだよね?1週間や10日では届かないんじゃないかなあ。そんなに日持ちするのか?そういえばちせも握り飯食べてたけど、そのお米はどうしたんだろう。日本から持って来た?つうか、タタミとかみんな持って来たのか?たしか勝海舟が咸臨丸でアメリカ行った時、保存を考えて持ってった食料が全部カビたり腐ったりしたんだよなあ。堀川邸とか、あんな規模の和風建築を建てるなら、職人とかも連れてかなきゃなんないし、えらいカネかかってると思うんだけど。そもそも明治政府って煉瓦造りの鹿鳴館建てても、イギリスに書院造の公館を建てたり、和装の使節を置いたりする発想はないと思うんだよなあ。
なんかそういうちぐはぐさが、興趣を削いでると思う。