坂戸佐兵衛 旅井とり「めしばな刑事タチバナ」

馴染みのある日常的な食べ物をテーマに、アホなこだわりから意外なウンチクまで語り尽くすめしばなマンガ。「説教しない」「貶さない」のが嬉しい。28巻は家で作る焼きそば回がメインで、他にもベトナムの即席麺事情やベトナムのうどん、さらに替え玉だのあつもりだのとすっかり麺類巻になってる。
カップ焼きそばについては3巻と6巻でUFO、ペヤング、一平ちゃんをはじめとする各ブランドの違いから、世界の焼きそば事情まで語り尽くした感があったけれど、そこから更に追求して新たな「焦げそば」を提唱し、また焼きそばの味付けについても考察を広げている。アジア圏を中心に広がる焼きそば文化圏の味付けのバリエーションを分析していく件は、ウンチクを超えた文明論をうかがわせるインスピレーションがあった。
1巻の袋麺の話でも日本のラーメンから韓国ラーメンの話になってるし、日本の味覚、食材と海外各国との違いと共通点といった視点は最初からあるんだよね。

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