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百錬ノ鐵 hyaku ren no tetsu

3014-12-20

「関西クィア映画祭2014」問題 まとめ

2015年8月21日 更新

2014年度「関西クィア映画祭」の宣言文において、レズビアンに対するヘイトスピーチが行われています。

その内容の差別性について、私は再三に亘り子細な検証と指摘を行ってきました。しかし同映画祭実行員会代表者不在)は、支離滅裂とも言える詭弁を弄して居直るばかりであり、クィアを称する自らの政治的党派性とそれに依拠する差別行為正当化特権化しています。

ここに私は実行委員会に対し、問題差別的宣言文の撤回謝罪、および総括要求します。

問題差別的宣言

関西クィア映画祭について http://kansai-qff.org/#about

公開質問状とその回答

公開質問状(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141013/p1

回答(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141014/p1

公開質問状(2) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141015/p1

回答(2)&公開質問状(3) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141017/p1

公開質問状(3)追記 http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141017/p2

回答(3) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141018/p1

回答(3)追記 http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141018/p2

通告(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141021/p1

回答(4) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141206/p1

通告(2) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141206/p2

公開質問状(4) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141219/p1

回答(5) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141223/p1

・経過報告

報告(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141224

シンパからの反応

@lolonzlol編 http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141015/p2

@isidaiori編 http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141101/p1

@yu_ichikawa編(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141110/p1

@yu_ichikawa編(2) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141110/p2

・総括

総括(1) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141020/p1

総括(2) http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20141020/p2

実行委員Twitterアカウント

実行員会 @kqff_official

斬 @__ZAN

福永玄弥 @Genya_F

冨川瞳(とみー) @hitomikawa

2016-05-20

「性的発達論」のヘテロセクシズムを隠蔽する、牧村朝子の奇怪なフロイト擁護〜『同性愛は「病気」なの?』批判

かつては「レズビアンタレント」として注目を呼びながら、現在レズビアンを(名乗ることを)やめたタレントとしてマスメディア発言する牧村朝子が、前著『百合リアル』に続き、星海社新書から同性愛は「病気」なの? 僕たちを振り分けた世界の「同性愛診断法」クロニクル』を上梓した。

百合リアル』の問題点の数々については以前、当ブログ検証したとおりである。この度の『同性愛は「病気」なの?』についてもそれと同等の“突っ込みどころ”が予測されるため、時間と心に余裕が出来た時に目を通そう……と思い、とりあえずカバーに保管用のビニールをかけたところ、袖の部分に後述するジークムント・フロイトのものとされる言葉が、フロイト自身肖像と共にデカデカとデザインされていた。

書籍の中でも折に触れて目に入るそのような位置に、牧村はどのような意図で、フロイト言葉引用したのだろうか。取り急ぎ、本書の中から当該箇所を探してみた。

(p.66-70)

同性愛理由を「こころ」に探す

 心理学に興味のある人ならば、フロイトという名前を聞いたことがあるでしょう。オーストリア精神科医で、「精神分析の父」とも呼ばれる、ジークムント・フロイトのことです。

 同性愛者を自認する人の中には、フロイト悪者扱いする人もいます。私もそのひとりでした。同性愛を「性的倒錯」と呼ぶ風潮は、フロイトが著書で繰り返しそう書いたことで広まったからです。

同性愛者って異常でしょ?」

「本当の愛じゃないんでしょ?」

 そういうことを私に言ってくる人たちは、みんなフロイトに毒されているんだと思ったのです。

 が、実はフロイトも、フロイトなりに同性愛の非犯罪化に向けて戦っていました。一九三五年には、ある女性からの「ウチの息子が男性ばかりに恋しちゃうみたいで困ってるんです。どうしたら治せますか?」みたいな質問に答えて、こんな手紙を書いています

 お手紙拝読しました。あなたの息子さんは同性愛者だそうですね。私が一番気になったのは、あなたが息子さんについてお書きになるにあたり、この「同性愛者」という単語を避けていらっしゃることです。一体なぜ避けるのか、お伺いしてもよろしいでしょうか?

 確かに同性愛には有利なところがないかもしれません。しか同性愛は、恥ずべきことでも、悪いことでも、劣ったことでもないのです。同性愛は、病気ではありません。私どもは同性愛について、性的発達の過程に起因する、性機能バリエーションの一つだと考えております

 古代、また現代においても、偉大な人物が同性愛者であったことは珍しくありません(プラトンミケランジェロレオナルド・ダ・ヴィンチなど)。同性愛犯罪として罰することは、たいへんな不正義であり――そして、残酷なことです。(筆者による抄訳

 なんという内容でしょうか。私はフロイトの墓に向かって土下座したい気持ちになりました。今まで悪者扱いしてごめんなさい、と。

 確かに、フロイト同性愛を「性的倒錯」と呼んだことや、フロイト精神科医であったことは、同性愛一種精神的な異常とみなす風潮に手を貸したかもしれません。けれども、それはフロイト理論同性愛者を異常とみなしたい人々に利用されただけのことであって、フロイト自身は「同性愛病気ではない」「バリエーションの一つだ」と明言していたのです。

 フロイトは、「すべての人間が異性を愛するように生まれつく」という理論に代わり、「すべての人間はなにに性欲を向けるのか定まらない状態で生まれてくる」と提唱しました。この「なにに性欲を向けるのか定まらない状態」のことを、フロイト用語で「多形倒錯」と呼びます。その中で、異性を愛するように発達する人もいれば、同性を愛するように発達する人もいるんだよ……というのが、彼の考えでした。

はて。一読して矛盾を感じないだろうか。

フロイトが「同性愛」を性的倒錯規定しておきながら《恥ずべきことでも、悪いことでも、劣ったことでもないのです。》とは、辻褄が合っていない。

これはいったいどういうことなのか。性的発達の過程というフレーズにその鍵がある。

そもフロイトの「性的発達論」とは、唯一《健全》と規定する「異性愛」以外のあらゆる性の「バリエーション」を、「異性愛」に“発達”するまでの《過程》として下位に置く、明確な異性愛至上主義ヘテロセクシズム)に根差したイデオロギーだ。すなわち「同性愛」を《一過性の擬似恋愛》と決めつける(今日においても根強く蔓延る)差別的偏見ベースとなっているのが、この理論である

よってフロイトが「同性愛」について《恥ずべきことでも、悪いことでも、劣ったことでもないのです。》と説くことは、ようするに男性(同性)ばかりに恋しちゃうという【あなたの息子さん】もやがて時期が来れば「異性愛者」に“発達”するのだから、今のところは大目に見てやればいいと言っているだけなのである

まり《「同性愛者(非異性愛者)」として生きる(=〈異性愛者〉に転向することなく、いつまでも同性愛者〉のままでいる)》という人生設計については、フロイトはいっさい肯定していないのだ。

ところが、上掲した牧村による講釈では、そうした「性的発達論」の異性愛至上主義について言及すらされていない。あまつさえ《異性を愛するように発達する人もいれば、同性を愛するように発達する人もいるんだよ》などと、あたかもフロイトが〈同性愛者〉を〈異性愛者〉と同等に扱っていたかのように“曲解”している。

つのところフロイト【異性を愛するように発達する人】存在しか認めておらず、《同性を愛する》ことをも“発達”の「バリエーション」として認める発想自体が――言い換えるなら“発達”の先に「異性愛」以外の「バリエーション」が存在するという前提が――フロイト念頭にはなかったと理解されるべきであろう。

* * *

牧村は、このフロイト手紙がよっぽど気に入ったらしく、先述のとおりカバーの袖にまで載っけた上、本文中に原本コピーを丸々1ページ費やして掲示している。

そうした牧村のぬか喜びを、たんなる誤解として片づけることはできない。なぜなら「性的発達論」はフロイト思想の中核を成す理論であり、フロイトについて言及した文献を参照する上で、当然ながら牧村自身も目にしているはずであるからだ。

となれば。牧村は性的発達論」の差別性を認識した上で、それを意図的隠蔽したと判断するほかない。

なぜ牧村は、そのような真似をするのか。私が牧村の奇怪な「精神」を“分析”するに、次の3通りが考えられる。

1.同性愛者を自認する人の中》悪者扱い”されているというフロイトが、じつは〈同性愛者〉を“差別”していなかったという「珍説」が、単純に話として意外性があって面白いから

2.同性愛者を自認する人の中》悪者扱い”されているというフロイトを、《同性愛者を自認していた(過去形)》という牧村朝子があえて擁護することにより、フロイトを“悪者扱い”する【同性愛者を自認する人】を「差別する人たちを差別する」「ホモフォビアフォビア」として糾弾することが、多くの〈異性愛者〉の読者の歓心を買う上で有利であろうと判断したから

3.牧村自身フロイトと同様に【同性愛者を自認する人】について、現時点では《異性を愛さないこと》を認めながらも、やはり将来的には《異性を愛する可能性》に“開かれる”べきであると考えているから

フロイトについては悪者などというあやふやイメージとして“扱う”のではなく、異性愛至上主義思想学術的に正当化権威化した「差別主義者」として、正確に認識することが相応しいだろう。

さらに言えば、フロイト自身は「精神科医」であっても、精神分析学」は精神医学とはまったくの別物である

生物学が「優生学」と混同された上で、しばしば「同性愛」が“生物学的に”間違っている根拠として利用されるように、「精神分析学」もまた科学の装いをすることで非科学的な異性愛至上主義イデオロギー権威化する擬似科学似非科学の類にすぎない(じじつ今日精神医療現場で指針となるのはもっぱら「DSM」ないし「ICD」であり、「精神分析」は一部の療法がまれに“併用”されるていどである)。

もっとも近年はクィア運動の影響から、「同性愛(者)」を《異常》と認めた上で《異常であっても差別されてはならない》といったようなことを言うための事例として利用するレトリック流行であるらしく、そんな中で「精神分析学性的発達論)」を再評価する動きも起こりつつある(それにしても、いったいどこの「同性愛者」が《異常であれば差別してもいい》などと言っているのだろうか? こういう屁理屈藁人形論法と呼ぶのだ)

しかいかなるもっともらしい「理論」に根差したものであっても、《正常/異常》の二元論採用する以上は「異性愛」が《正常》として特権化される構造解体することができない。

また「ヘイトスピーチ」の観点で論じるならば、「同性愛」を《性的倒錯》と位置づけた上でその“犯罪化”にのみ反対することは、裏を返せば犯罪化(ないし物理的・身体的暴力)”を除いた、あらゆる《同性愛差別》の様態を許容する方便・建前となる。

換言すれば、たとえフロイト精神科医立場から同性愛病気ではない」という理由でその“治療”に反対していたとしても、すべての人がその性的指向を問わず異性愛者〉として生きることが前提化された現代社会にあっては、手間暇かけて“治療”を試みるまでもなく〈同性愛者〉に対して《異性を愛すること》を要求・期待する行為可能であるというだけの話だ。

よってフロイトが「同性愛」の“犯罪化”および“治療”に反対していたという事実同性愛者って異常でしょ?」「本当の愛じゃないんでしょ?」などのヘイトスピーチに対する反証とはなりえない。その意味同性愛者を異常とみなしたい人々】が「フロイト理論」を《同性愛者を異常とみな》す行為に“利用”することは、むしろ理に適っていると言える(が、前提が間違っているので正しい結論は導かれない)。むしろフロイト言辞を“利用”しながら真逆の(自分に都合の良い)帰結を導く牧村の主張こそが矛盾欺瞞に満ち満ちているのである

そも21世紀を生きる私たちが、前世紀の差別思想立脚したフロイト権威にすがる必然性は、まったくない。

人間セクシュアリティを論じる上で重要なのは性的指向に変化があるか否かといった“可能性”ではなく、自らの人生をどのように設計していくかという“主体性問題に他ならない。

参考資料

中野明徳『S.フロイトの性欲論(pdf)

2016-01-11

《レズビアンを男とキスさせる動画》に関する「GENXY」編集部からの回答(2)

レズビアンを男とキスさせる動画》を拡散するLGBTメディア「GENXY」の責任を問う

http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20160106/p1

 

レズビアンを男とキスさせる動画》に関する「GENXY」編集部からの回答(1)および再反論

http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20160107/p1

本日18時18分、「GENXY」編集者のUechi Makito氏より回答がありましたので、以下に転載ます原文ママ)。

ご返信ありがとうございます、GENXY編集部です。

 

以下回答させて頂きます

 

レズビアン特別視・差別視”しているという件について

 

記事掲載する際、「レズビアンキスしたら…?」動画だけでなく、「ゲイキスしたら…?」動画掲載することにより、双方記事へ導線を張っております

すなわち、これらはゲイレズビアンリアクション動画シリーズであることはユーザー想像に難くなく、”レズビアンのみ”を特別視・差別視したものではないと再度申し上げておきます

 

媒体の例を紹介した件について

 

媒体動画紹介例を挙げた件ですが、これは私共編集部動画を取り上げたことに対する責任転嫁ではなく、「LGBTメディア」というものがどのように報道活動されているか比較頂く例として記述したまででございます

 

リンク先をお読み頂くとお分かりになりますが、動画善悪ジャッジするものではなく”ありのまま”をテキストに起こしており、「世界中LGBT関連話題ユーザー提供する」というスタイルは、私共報道姿勢と通じる部分があると考えるからです。

 

「キュート」という表現について

 

私共は、貴殿が仰っているレズビアン男性との恋愛および性行為経験が未熟であるとされるレズビアン女性》といった認識ではなく、セクシャリティ(個人の未熟・成熟度、過去の異性・同性関係の有無、社会的地位)を問わず「等しい」との概念のもと記事作成を行っております

 

よって、貴殿が仰っる《レズビアンのぎこちなさにエロスを見い出す》発想そのもの根本にございません。

 

前回答でも述べましたが、これらはセクシャリティレズビアンゲイストレート男女)に関わらず、動画に出演する全員の会話・仕草を総括し、端的に「キュート」という表現をしております

 

ですが、仰っている通り「動画見解ユーザーに委ねている」と申し上げた当媒体が、一概に「キュート」という肯定的とも取れる表現使用することは矛盾しているとのご指摘を受け、文言を削除することで対応させて頂きます

 

この度は貴重なご指摘・ご意見頂きありがとうございました。

 

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます

 

GENXY編集部

レズビアンノンケ男子キスしたら…?(動画

http://genxy-net.com/post_theme04/1231315l/

<2016/1/11 記事内を一部修正・削除>

腑に落ちない見解ではありますが、こちらの要請には応じていただけたため、これをもちまして今回の抗議活動は終了とさせていただきます

拡散にご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

2016-01-07

《レズビアンを男とキスさせる動画》に関する「GENXY」編集部からの回答(1)および再反論

レズビアンを男とキスさせる動画》を拡散するLGBTメディア「GENXY」の責任を問う

http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20160106/p1

本日21時36分、「GENXY」の編集者を務めるゲイ当事者イラストレーターUechi Makito氏(Twitterアカウント@makikidz)より回答がありましたので、以下に転載ます原文ママ)。

オッシー

 

記事へのご指摘・ご連絡ありがとうございます、GENXY編集部です。

 

媒体記事スタンスとしまして、国内外LGBT関連ニュースを、エンタメライフスタイルを軸にセレクトして展開しております

 

近年、海外LGBTユーチューバーYouTubeチャンネルが台頭しており、LGBTテーマにした社会的問題を扱ったものからエンタメ性のある動画まで多岐に渡って展開されています

 

また、これらは当事者内に賛否両論を巻き起こす動画(本件で仰られてるような類)が存在するのも事実です。

 

媒体では、これらの動画メディアという立場から肯定否定せず、コンテンツを見られたユーザーがどのような見解を持たれるかどうかはユーザー判断に委ねています

 

以下、ご指摘を踏まえ具体的に説明させて頂きます

 

1「ぎこちないやり取りの中、キスをする姿は男女ともにキュート」という表現について

 

動画では、出演を了承したレズビアンストレート男性が終始和やかなムードであることが伺えます

 

また、レズビアンけが「ぎこちなくてキュート」という意味ではなく、記載どおり"双方"が「キュート」という表現でございます

 

同様に、「ゲイノンケ女子キスしたら…?」記事でも「キュート」という表現が当てはまると考えており、レズビアンのみを捉えた差別的意図はございません。

 

2「本来、惹かれることはない異なる2人」という表現について

 

本来、惹かれることはない異なる2人」という表現についてですが、これは動画に出演する2者を端的に表現したものであり、編集差別的意図はございません。しかし、断定的かつ誤解を招く表現であったことを受け、「セクシャリティの異なる2人」という表現に変更させて頂きます

 

LGBT当事者向けの当媒体が、なぜこの動画を取り上げたのか?

 

ご指摘されている動画は、当媒体だけでなく各国のLGBTメディアにて取り上げられています。以下主なリンク先の記事をご参照下さい。これら記事差別的表現があるかをご判断下さい。(もし差別的表現を感じられるのであれば、各メディアに対し異議を唱えて下さい)

 

・英Pink News

http://www.pinknews.co.uk/2015/12/23/watch-lesbians-try-kissing-men-and-its-as-awkward-as-you-think/

 

・米OUT

http://www.out.com/popnography/2015/12/23/watch-gays-kissing-girls-lesbians-kissing-dudes-awkwardly-adorable

 

・英Attitude

http://attitude.co.uk/watch-gay-men-try-kissing-women-for-first-time-in-painfully-awkward-video

 

・AfterEllen

http://www.afterellen.com/people/467327-lesbians-kiss-straight-men-really-awkward-video-experiment

 

動画総評

 

動画内での出演者の言動&リアクションから見てお分かりになる通り、「出演を了承したレズビアンストレート男性が終始和やかなムード」でキスを終え、最後当事者レズビアン)が、「やっぱり私はレズビアンだ」と確信するというリアクション動画です。それを視聴したユーザー現在YouTubeで200万回再生されています)と出演した側も「そりゃそうだよね」という認識で終わります。そこに差別性、性的搾取性的消費の意図はないと我々は判断しています

 

記事の取り下げについて

 

上記の理由から一部誤解を招く表記については訂正をさせて頂きますが、記事取り下げに関してはご遠慮させて頂きます

 

もし、動画内容に強い憤りを感じるようでしたら、動画制作側(The Human Experiment)に直接異議を申し立てて下さい。

 

何卒宜しくお願い致します

 

GENXY編集部

以下、私の再反論

* * *

ご回答ありがとうございました。しかし腑に落ちない点が多々ありますので再反論いたします

>当媒体では、これらの動画メディアという立場から肯定否定せず、コンテンツを見られたユーザーがどのような見解を持たれるかどうかはユーザー判断に委ねています

《当媒体では、これらの動画メディアという立場から肯定否定しないとありますが、貴方自身も認めておられるとおり《ぎこちないやり取りの中、キスをする姿は男女ともにキュート。》という表現動画の内容をきわめて“肯定的”に評価するものであり、「ユーザー判断」をそのような「見解」に誘導することは矛盾しています

>また、レズビアンけが「ぎこちなくてキュート」という意味ではなく、記載どおり"双方"が「キュート」という表現でございます

【双方】の立場性の非対称を完全に無視しています

男性異性愛者〉が〈異性(女性)〉と擬似的恋愛行為接吻)を行うことは性的指向に反しませんが、〈女性同性愛者〉が〈異性(男性)〉と擬似的恋愛行為接吻)を行うことは性的指向に反します

男性異性愛者〉と〈女性異性愛者〉のペアであるなら、この動画のコンセプトは成立しないはずです。すなわち動画の狙いが、まさしく前回私が指摘したとおり、

男性との恋愛および性行為経験が未熟であるとされるレズビアン女性】に対して、あえて男性との擬似恋愛行為接吻)を要求し、なおかつその際のレズビアンの“ぎこちない”反応にエロス(かわいらしさ)を見いだすというもの

……であることは明白です。

ゆえに、男性〉の側の反応について「キュート」であると評したところで【双方】の立場性の非対称が解消されることはありません。

>ご指摘されている動画は、当媒体だけでなく各国のLGBTメディアにて取り上げられています。以下主なリンク先の記事をご参照下さい。これら記事差別的表現があるかをご判断下さい。(もし差別的表現を感じられるのであれば、各メディアに対し異議を唱えて下さい)

私は、他ならぬ「GENXY」の同性愛者(非異性愛者)に対する無自覚の「差別意識」を問題にしているはずですが、なぜ「各国のLGBTメディア」に論点をずらそうとするのでしょうか? 「各国のLGBTメディア」の反応が、「GENXY」の記事の内容とどう関係あるのでしょうか。

「各国のLGBTメディア」の反応がどうあろうと、貴方たちは貴方たちの信念に基づいて見解を述べ、記事作成する権限があります。そこで「各国のLGBTメディア」に責任転嫁するとは主体性放棄に他ならず、情報を発信するメディアとしてあまりに無責任な態度と言わざるをえません。

>動画内での出演者の言動&リアクションから見てお分かりになる通り、「出演を了承したレズビアンストレート男性が終始和やかなムード」でキスを終え、最後当事者レズビアン)が、「やっぱり私はレズビアンだ」と確信するというリアクション動画です。

これが、後日「GENXY」にて紹介された『レズビアンが初めて男のペニスを触ってみると…?(動画)』の動画のように、「レズビアン当事者」自らが自己アイデンティティ確認するべく主体的制作した動画であるなら、特に抗議の対象とはなりません。

翻って「The Human Experiment(記事中には「ヒューマンプロジェクト」とありますが、これは間違いでしょうか?)」による一連の動画は、制作者の立場制作の経緯もなんら明確にされていません。

よってそれは「レズビアン当事者」自らが自己アイデンティティ確認するべく主体的制作した動画とは異なり、あくまでも「非当事者」が「レズビアン当事者」に対して、自身性的指向に反する〈男性〉との擬似的恋愛行為接吻)を要求することによって、その「リアクション」を楽しむというものとして機能しています

>それを視聴したユーザー現在YouTubeで200万回再生されています)と出演した側も「そりゃそうだよね」という認識で終わります。そこに差別性、性的搾取性的消費の意図はないと我々は判断しています

繰り返します差別性、性的搾取性的消費》機能性は制作者の「意図」とは関係なく、作品を成立せしめる社会的構造によって規定されます

「The Human Experiment」による一連の動画は、レズビアン女性ゲイ男性という性差の違いこそあれ、同性愛者/異性愛者〉の力関係差異を利用し、〈同性愛者〉に対して〈異性愛者〉との擬似恋愛行為接吻)を要求する点で共通しています

加えて現在YouTubeで200万回再生されてい》るという単純な事実は、作品内包する差別性、性的搾取性的消費》の諸要素を回避ないし正当化するものではありません。

「多くの人」が支持していることを理由差別性、性的搾取性的消費》がないと判断するのは、差別性、性的搾取性的消費》の基準マジョリティが決めるという発想であり、マイノリティに対する差別性、性的搾取性的消費》構造が維持・強化されることになります

>もし、動画内容に強い憤りを感じるようでしたら、動画制作側(The Human Experiment)に直接異議を申し立てて下さい。

一連の差別的な「動画内容」について“強い憤り”を感じるか否かは、私個人の内面問題ですので、見ず知らずの貴方干渉される筋合いはありません。

また動画制作側(The Human Experiment)に直接異議を申し立てるか否かは、私自身判断することですから「直接異議を申し立てて下さい。」などと貴方に指図される筋合いもありません。

元より私が問題視しているのは、一連の差別的な「動画内容」を無批判に“肯定”する「GENXY」の態度ですから、そうした「GENXY」の主体性帰属する問題責任を【動画制作側(The Human Experiment)】に求めるのは筋違いです。

ただ、私の指摘を受けて本来、惹かれることはない異なる2人がキスすると》との表現を改められたことにつきましては感謝いたします

記事自体の削除に応じていただけないとのことでしたら、併せて《ぎこちないやり取りの中、キスをする姿は男女ともにキュート。》との文言も削除していただけますよう改めて要請いたします

以上、前回に引き続き今回のメールに対するご回答もブログ上で公開させていただきます。よろしくお願いいたします

2016-01-06

【拡散希望】《レズビアンを男とキスさせる動画》を拡散するLGBTメディア「GENXY」の責任を問う

2016年1月7日 タイトル変更)

現在YOUTUBE上で「The Human Experiment」なる団体「Lesbians Try Kissing Men」なる「実験動画」を公開している。レズビアン女性男性接吻させ、その未熟で“ぎこちない”反応に「萌えるという、きわめて下劣かつ差別的動画である

またこれに先立ち同団体は、Gay Men Try Kissing Women」と題して、ゲイ男性女性接吻させるという同趣向の「実験動画」も公開していた。

これらの動画同性愛差別目的としたものであることは論を俟たないが、あろうことか日本のLGBTメディア「GENXY(ジェンクシー)」はそれらの差別性に何ら言及することすらなく、あろうことか肯定的論調で紹介しているのだ。

以下、私が「GENXY」宛に送信した抗議メール転載する:

* * *

はじめましてブロガーオッシーと申しますブログ「百錬ノ鐵」を通して、メディア上の差別表現に対する検証批判を行っております

さて昨年の大晦日、先日貴サイト「GENXY」上にて下記の記事掲載されました。

レズビアンノンケ男子キスしたら…?(動画

December 31st, 2015

http://genxy-net.com/post_theme04/1231315l/

 

もし、レズビアンノンケ男子キスしたら…どんな感じになると思う?

 

そんな実験動画を、YouTubeチャンネル「ヒューマンプロジェクト」が公開した。

 

レズビアンノンケ男子がペアになり、お互いキスするという動画本来、惹かれることはない異なる2人がキスすると…果たしてどうなる??

 

ぎこちないやり取りの中、キスをする姿は男女ともにキュート。

 

ちなみに、この動画ゲイ版「ゲイノンケ女子キスしたら…?」も公開しているので、こちらも合わせてチェックしてみて。

そこで当該の動画を実際に確認したところ、どのような経緯および意図に基づいて制作された作品であるかはわかりませんが、レズビアン(非異性愛者)に対して男性(異性)との擬似恋愛行為接吻)を要求するという趣旨の「実験」について、形の上では強制性は見受けられず、終始“和やか”であるとの印象をもちました。

しかしそれを踏まえた上で、当該の動画および記事レズビアンに対する偏見差別行使煽動する、きわめて深刻な「ヘイトスピーチである判断ます

まず当該の記事には本来、惹かれることはない異なる2人》とありますしか現実レズビアン当事者の中には、男性との恋愛や性行為経験を有する人も少なくありません。そこへきて本来、惹かれることはない異なる2人》という表現は、レズビアンに対する一面的認識イメージ固定化に繋がります

また作品の表層的な印象以前に、そもレズビアンに対して男性との擬似恋愛行為接吻)を要求し、あまつさえそれを《ぎこちないやり取りの中、キスをする姿は男女ともにキュート。》として肯定する行為は、レズビアンに対して《男性を愛すること》を要求・期待する現代社会異性愛至上主義社会構造肯定するメッセージを流布するものです。

元より男性異性愛者向けのポルノグラフィにおいて、レズビアンと設定されるキャラクターが、しばしばレイプなどの暴力的手段によって男性との性行為要求される表現は一つの典型となっています

当該の動画は、そのような暴力的・直接的手段こそ用いていませんが、【男性との恋愛および性行為経験が未熟であるとされるレズビアン女性(先述のとおりそれ自体偏見でありステレオタイプ再生産にすぎません)】に対して、あえて男性との擬似恋愛行為接吻)を要求し、なおかつその際のレズビアンの“ぎこちない”反応にエロス(かわいらしさ)を見いだすというものです。

これは男性異性愛者向けのポルノグラフィにおけるレズビアン差別表現、およびその嗜虐的な趣向をソフティケイトしたにすぎず、レズビアンに対する異性愛至上主義に基づいた性的搾取性的消費を肯定するという機能性に何ら変わりはありません。

また問題動画に関連して、レズビアンゲイ男性に置き換え、異性(女性)との擬似恋愛行為接吻)を要求する動画も公開されており、貴サイトはそれも同様の肯定的論調で紹介しています

ゲイノンケ女子キスしたら…?(動画

December 29th, 2015

http://genxy-net.com/post_theme04/1229215l/

 

もし、ゲイノンケ女子キスしたら…どんな感じになると思う?

 

そんな実験動画を、YouTubeチャンネル「ヒューマンプロジェクト」が公開した。

 

動画は、ゲイノンケ女子がペアになりキスをするというシンプルな内容。お互い緊張しながらも、ぎこちなくキスする姿は見応えあり!

 

中には、初めて女子キスしたというゲイ男子も…!

 

ある女子は「すごく素敵なキスだったけど、、全くもって性的興奮がないのは不思議わ!」とコメントしている。

 

この動画レズビアン版「レズビアンノンケ男子キスしたら…?」も公開しているので、こちらも合わせてチェックしてみて。

もっと一般的ポルノグラフィの中で、ゲイキャラクター女性との性行為要求されるという表現はあまり見受けられません。その意味レズビアンに対する差別表現問題をそのまま当てはめることには無理があります

しか現実社会においては、やはりゲイ男性もまた、異性愛至上主義社会構造によって異性(女性)との恋愛結婚要求されている現実があります

したがってこのような動画、およびそれらを批判しないどころかむしろ肯定的積極的に紹介する貴サイトの一連の記事は《同性愛差別》を行使煽動する「ヘイトスピーチとして位置づけることができます

加えてそれは、あくまでも差別表現》および「ヘイトスピーチ問題であり、レズビアンないしゲイの個々の「当事者」が、実際の私生活の上で主体的自発的に異性と恋愛やSEXを営む場合がありうることについて何ら干渉否定するものではありません。またそのような場合についても、そうした個別の事例を一個人の私生活問題ではなくレズビアンおよびゲイという“属性”の枠組みで捉えた上で、レズビアンおよびゲイに対して《異性を愛する可能性》に“開かれる”ことを要求・期待するための論拠に利用・喧伝するといった「表現」は、戒められるべきではないでしょうか。

あるいは制作者が、レズビアンないしゲイという“属性”の枠組みに“囚われる”ことなく、人間同士が愛し合うことの“尊さ”“悦び”のようなもの表現したいのだとすれば、なおのことレズビアン」「ゲイ」「ノンケ」などの“属性”を強調するのは矛盾しています。また人間同士が愛し合うことの“尊さ”“悦び”を表現する上で、同性愛者(非異性愛者)に《異性を愛すること》を要求・期待する試みは、「愛」や「性」を《同性愛者(非異性愛者)差別》の道具として使用する行為であり、むしろ性嫌悪・性恐怖を助長する表現しかありません。

元より、動画制作者、および記事執筆者に《同性愛者(非異性愛者)差別》を行使煽動する意図はなく、また動画に出演するレズビアンおよびゲイの「当事者」らが作品の内容に納得していたとしても、当該の表現社会的政治的文脈における差別性になんら無自覚無頓着である意識のありよう自体が、それこそ無意識の内に《同性愛者(非異性愛者)差別》に加担する「差別意識のありようとして、批判に値すると考えます

つきましては、サイトにおける問題の二つの記事、およびそれらを貴サイトTwitterアカウント上で宣伝する当該ツイートの削除を要請いたします

なお本文は当ブログ「百錬ノ鐵」上でも公開しております

http://d.hatena.ne.jp/herfinalchapter/20160106/p1

また併せまして、貴サイトよりいただけるであろうご回答は、ブログ「百錬ノ鐵」にてすべて公開し、また今後の私のあらゆる言論活動においても参照・引用させていただくこととします。何卒、ご回答には責任をもっていただけますようお願いいたします

末筆ながら、貴サイトがLGBT当事者立場からLGBT差別擁護するといった愚に陥ることなく、現実のLGBT当事者の置かれている社会的政治的状況や立場性にじゅうぶん配慮した上での慎重かつ誠実な情報発信に努めていただけますよう、重ねてお願いを申し上げる次第です。

オッシー

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なお「GENXY」では、レズビアンが初めて男のペニスを触ってみると…?(動画)』という記事も公開している。

http://genxy-net.com/post_theme04/14161l/

ただし、この記事の元になった動画「Lesbians Touch Penis For The First Time!」は上掲の「The Human Experiment」に関連したものではなく、レズビアン当事者のユーチューバ―が自ら制作した作品であるということなので、とりあえず今回の抗議の対象からは外すことにした。