3D小説 黒崎リョウ

2013-05-02

Scene6 23:45〜 1/2


 交番前に着いた。オレは近くの薄暗い小道に身を隠す。車はすぐ後ろに止めてある。
 女性警官には、周囲を巡回してもらっている。
 しばらく待っていると、反対側の脇道から、2人組がちらりと顔を出すのが見えた。あの少女と付録屋だ。
 しかし、彼女らはすぐに引き返してしまう。
 ――付録屋は、何を考えているんだ?
 少女の自宅をオレに教えたのも、手を引いて逃げ出したのも、逃亡先を連絡してきたのも。すべてあいつだ。矛盾している。
 女性警官に連絡を入れる。
 オレも彼女も、あの少女を殺す気はない。だがオレには少女を「説得」する必要がある。
 ゆっくりと会話ができる場所が必要だ。
 早足で車に戻り、エンジンを回す。一際大きな咳。
 わかるよ。オレだって疲れているんだ。もう少しだけ頑張ろう、ベレット。


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