3D小説 黒崎リョウ

2013-05-03

Scene16 2/5


 モップに出会って7日目に、良いことが2つあった。
 1つ目は、犬小屋だ。
 前日に作った自信作に、犬のイラストがついた便箋が貼りつけられていた。
 ――すごくよくできてるね!
 と、その便箋には、可愛い字で書かれていた。
 オレはずいぶん悩んで、短い返事を書いた。

 良い気分で家に帰った時、2つ目が起こった。
 うちのアパートの前に、ずいぶん古臭い自動車が停まっていたのだ。
 オレが近づくと、その車の窓が開いて。
「よう。お前、リョウだろ」
 と、髭面の男が言った。
 もうまともに覚えていなかったけれど、皮膚でわかる。

 それが、オレの父親だった。


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