3D小説 黒崎リョウ

2013-05-04

Scene23 10:30〜 3/5


 近くのコンビニに車を止める。
 店内に入ると、まだ学生と思しき少年が元気な声で迎えてくれた。
 あまり悩まず、たまごサンドとブラックコーヒー、それに新聞を買う。500円玉で釣りがくる。
 車に戻ってから、機械的にサンドウィッチを口に入れる。同時に、一面記事をチェックした。

『トレインマン 神戸のコンビニ店員を銃殺』

 ふいに車内からコンビニの看板を見上げた。
 清潔感のある青が少し澱んでいる。
 まるで他人事みたいだ、と思った。一面記事のことだ。
 でも、トレインマンとはオレだ。引き金に指をかけたのが別の誰かだったとしても、「トレインマン」という6文字は常にオレを含む。
 もう戻れないところまで来てしまっているのだ。
 そんなこと、とっくに理解している。


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