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Hertz’s Memo

2006-07-05 眼鏡は世界を構築する。

[][]虫退治 ミッション:1

突然の長門の呼び出し。

いや、長門からの呼び出しが突然でない場合ってのは無かったな。

いつものごとく落ち着いた様子であるから、緊急事態ではないだろう。

と、思いたいなあ。一般人の俺としては。

で、今回の用件はなんだね。できれば、穏やかな報告がいいんだがな。


「バグの原因が判明。」


なんだって?

あの長門を暴走させた原因がか?

さすがというべきなんだろう、うん。

で、いったいなんだった?

そして、対応策はあるのか?


「・・・」


黙って差し出された(それ)を見る。

それは以前よく見かけていたものだな。

長門が俺を初めて助けたときに、(それ)は無くなったものだったな。

そういえば、長門にとっては(それ)はあってもなくてもよかったのだろうか?

そもそも誰の趣味だったんだろうな?

案外情報統合思念体の趣味も偏っていたんだなあ。

文芸部にいる女の子は、眼鏡っ娘に違いないと判断するだなんて。

それともあれか?日本の文芸部のすべて調査して一般的パターン容姿長門にさせたというのだろうかね。

まったく、そういうことに忠実になるくらいなら、もっと別なことに、その能力を生かしてもらいたいものだね。

たとえば、そう、朝比奈さんのスリーサイズとか。いやいや。それは・・・やりすぎか。

で、(それ)がどうした?


「あなたが興味が無いと言ったから存在が不安定となった。」

「そのために情報の不整合が発生し最初のバグの原因のなったものと推察される。」


ちょっとまて。

おれのあのときの発言が問題なのか?

落ち着け、俺。

あのときは・・・

眼鏡っ娘属性は無い)と言っただけだ。

それ以外俺からの発言なんてなかったはずだが?

うーむ。でもそういうことなら、おまえが改めて眼鏡をかけるようになれば問題解決なんだな。

なんだ、簡単じゃないか。


「・・・違う」


何が違うんだ?眼鏡がないからバグが発生したんだろう?

それ以外になにかすることがあるのか?


「あなたが存在を否定したのが問題」

「情報統合にに不整合が発生中」


・・・するとなんだ。

ようするにだ。

おれが眼鏡っ娘好きならいいとでも言うのか?


「・・・そう」


まさかそんなことくらいで不安定になるだなんて、

そんなばかな。

説得力が足りないぞ。長門


「・・・類似例として、あなたのポニーテール好きが存在


あ・・・

思わず言葉に詰まる。

たしかにあのときの俺は、世界をどうにかしたくて、そんな発言をしていたよ。

だからといって。なあ

まさかポニーテールが世界を救うだなんて、そんなことは、ありえない。

そうだと誰か、言ってくれ。頼むあら。


「今の世界はハルヒが構成に関わっている。安定のための属性情報が付与されているものと推定」


また、ハルヒか、

本当にあいつを中心に世界が回っていることが実感されるよな。まったく。

しかたがない。

それがいまの状況なんだと割り切ることにしよう。

で、どうすればいいんだ?力なき普通人間である俺ができることは?


「・・・眼鏡好きの属性が必要」


あー、そんな答えは予想外だ。

それ以外にできないのか。おまえなら世界の情報操作など簡単だろ?


「・・・あなたに対しての情報操作は禁止されている。」


つまり、こういうことか。

眼鏡っ娘好きに俺が自らなれということなんだな。


「・・・そう。」


これは、結構難しい課題な気がする。

すくなくとも夏休み宿題を片付けるより困難ではないかな。これ。

そうさな。とりあえず、朝比奈さんにでも眼鏡をかけてもらおうか、な?

2006-06-24 長門に眼鏡はわりと必須っぽい派です。

[][]長門有希のヒトミ

なぜだろうな。

なにか問題が起こるかもしれないというときの連絡手段は「しおり」

そしてあの生活感のないマンション。

しばらくはハルヒの状態も安定しているらしく、古泉の急な呼び出しも減っているらしいというのに。

何なんだろうな。この胸騒ぎは。

まあ、いい。なにもないということがそんなに続くはずはないということは、わかっていたはずだしな。

とりあえずは、情報収集といこうじゃないか。

俺は早速エレベーターに乗り込み7Fへと向かった。

言わずもがな、この栞の持ち主の部屋へ、だ。


「・・・」


手元には苦いお茶。

どうもこの部屋では、このお茶を飲むのが通過儀礼らしい。

3杯目を注ごうとするところで、こちらから切り出すことにした。

またハルヒがおかしくなりかかっているのかと。

でもそうではないらしい。

じゃ、いったいなんなのだ。


「おかしくなるのは私。」


おいおい、いったいなんのことだ?

また、長門が暴走するのか。

ある意味ハルヒ以上に収拾がつかなくなるだろうに。

でも、前回と違って、あらかじめわかっていると言うことは、対策があると言うことに違いない。

そうじゃないのか?長門


「バグの除去方法の実行が、情報統合思念体からの指示。」


なんだ、今度は解決できるのか。

よかった、一般市民の俺にできることなんぞ、たかがしれているからな。

で、どんなことをするんだ?それにまさか俺が関係するってことはないだろうな。


「・・・」


長門の顔が微妙に上下した。

これは、ようするに肯定ということだな。

ま、そうでなければおれがこの場にいる意味が無いから、そういうことなんだろう。

そして、長門の膝元から眼鏡が取り出され、それは、以前あった場所に最初からあったかのように装備された。

え?それはあのとき無くしたやつか?

たしか、もうしなくていいんじゃなかったのか?


「次・・・」


突然長門がこちらの方に向かってくる。

いったい何をするつもりなのだろうか。

相変わらず説明は無しなんだな。

結局長門は俺の後ろに座って、読書を始めたらしい。

らしいというのは背中合わせに座っているらしく、

ちょうど俺の背中が長門にとっての背もたれになっているからだ。

ちょっとまて。

この体制だと俺はいったいなにをしていればいいのだ?


「・・・これ。」


後ろからわたされたのは一冊の本。

なるほど、この部屋での娯楽施設といえば、これしかないだろうなあ。

って、おい。

もしかしてこのままなのか?


「・・・そう。」


さすがに俺の顔が視界にないからだろう。明確な返事が返ってきた。

もっともこれを返事と理解できるやつが他にいるか微妙だがな。

しばし考える。

長門がやってきたことは基本的にすべて正しいことばかりだったはずだ。

たとえ、その方法、手段において、誤解を生じるものが多かったとしてもだ。

すると、一般人の俺のできることは、

素直にこの状態を受け入れること、ということになるだろうな。

少なくともハルヒと隣り合わせに座っているときの緊張感と比べたら、

今のこの状態は平穏なものといえるだろうし。

まあ、欲を言えば、朝比奈さんがいないことだろうか。

彼女がいると、平穏を通り越して、すべてが天国になってしまうからな。

一般人である俺としては、このあたりが妥協点なのだろう。

それでは、しばし、いつもの長門みたいに小説でも読みふけるとするか



・・・・

朝。

はて。

枕がある。

しかも布団の中だ。

さて、昨日はいつのまに自分の部屋に帰ったのであろうか。

それに、なんだかいつもと布団の感触が違うような、でも、なんだか懐かしい気がしないでもない。

目が覚めてきた。

天井を落ち着いて見てみると、

ここは俺の部屋ではない。

ではどこだ?


「・・・おはよう」


よく聞く声が俺の顔の真横から聞こえてきた。

なるほど、いつのまにやら、長門の布団のなかで一緒に寝ていたらしい。

まさか一緒に布団の中で過ごす相手が

シャミセンと妹以外では対有機生命体コンタクトヒューマノイド・インターフェイスになるとはな。

後から聞いた話によると、少なくとも、今朝の段階では長門の中に蓄積されていたバグ情報は一定の法則の元に

ある程度の安定状況に変化していったとのことだ。

バグが無くなったのではなく、安定状態、というのが気になるが、

この前のようなことが起きないのであるならば、いい傾向と言えるだろう。

で、確認したいんだが、もしかしなくてもこの方法は繰り返しが必要とかいうんじゃないだろうね。長門


「・・・そう」


なるほど、昨日、訪問したときに感じた奇妙な違和感はこれのことかもしれない。

まあいい、時々こうして長門の家にくるだけでいいんだろう?


「・・・今は」


おい、ちょっとまて、今はってどういうことなんだよ。

長門の発言とはいえ、少し心配になってきてしまうじゃないか。これは。

まあ、俺一人の行動で長門が安定するなら、ほかにしようがないよな。うん。

二人だけの部屋に携帯の呼び出し音が鳴り響きだした。

こんなタイミングでかけてくるのはあいつしかいないだろう。


「ほら、キョン。なにやっているのよ?休みだからといってSOS団の活動はあるんだからね。ちゃっちゃと駅前に集合。」

 

言うだけ言ったら、いきなり切りやがった。

あいつらしいというべきなんだが。

これもいつものことなのだから。

今度は聞いたことがない着信音が聞こえてきた。

なんと、長門携帯をもっていたのか?

いつのまに?いや、持っていて当然だろう。

むしろ、携帯以上の何かをもっているほうが自然だろうしな。


「・・・了解。」


内容は聞かなくてもわかる。

とりあえず、一緒に駅まで行こうかね。


「・・・そう」


こころなしか長門の口元がうれしそうに見えたのは気のせいだったのだろうか?

このあと、一緒に駅前についたのに、なぜか俺だけがSOS団全員のお昼をおごることになったのだが。

どうしてそうなるのか、はっきりと説明してくれないかね、ハルヒよ。

到着時間は長門と一緒なんだがな。


「レディーファーストよ。知らないの?」

「私の有希にそんな負担させられるわけないじゃないの」


ちょっとまて、その理屈はおかしいぞ。

そうなると俺が朝一番に到着してもおまえ、おれにおごらせる気だろう?違うか?


「そんなことないわ、試しに一人で今度は集合場所に一番乗りしてみなさいよ。そしたら考えるから」


考えるというのが引っかかるが、今回はこれで手打ちとしておこうか。

今度長門の家で過ごす時ように、本をもう少し仕入れておかねばなるまいて。

昨晩寝てしまったのは、きっと、小難しい表現ばかりの文章を読んでいたに違いないからな。

今度は長門の寝顔を一度は眺めてみたいものだしな。

長門が本を読んでいない状況で、ハルヒが落ち着いている時間、

かなり貴重だと思うんだが、どうかね。みんな。