過毒没原稿 親の夢を子供に託すな!?お金と教育のお話


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ
親の夢を子供に託すな!?お金と教育のお話


むかしあって、これからもおこるお話
あるところに、走るが好きでいつも練習しているヘッテルという少女がいました。


ヘッテルはいつかオリンピックにでて、金メダル取りたいと誰よりも一生懸命に練習しましたが、最後まで他のライバル達に勝てることがなく、選考まで進むことは出来ませんでした。


夢を諦めたヘッテルは、とある素敵な男性と結婚して、かわいい娘を授かりました。
ヘッテルは自分が叶えられなかった夢を娘には叶えてほしいと、小さい頃から、短距離走でメダルを取れるように練習させました。


でもその子もヘッテルと同じように良い所まで行くこともなく、金メダルはおろか国内での入賞もできませんでした。
子供を自分の夢を叶えてもらおうとしたヘッテルは、成人した子供と上手く仲良くする子が出来ず、振り返れば、なぜ自分がなぜそんなことをしたのかも、よくわかりませんでしたとさ


めでたくなしめでたくなし


子供の頃、叶えられなかった夢を残したまま、大人になり、親になった人たちの中には、その夢を子供に託す人たちもいます。もちろん、それを一概に否定するわけではありません。親の夢を叶えた子供達も世の中に沢山います。


さて、ここで考えるべきなのは、親は子供の夢を応援するべきなのか、それとも親の考えを子供に勧めるべきなのかという事です。


愛する子供のために何かをして上げたいと思っても、なにはともあれ先立つもの、お金は必要です。
この時に、子供のやりたいと思うことを受け入れて応援する事にお金を使うのか、親がこれは将来役立つから思うことに子供の時間とお金を使うのかという話です。


前者はどちらかというと欧州的考えで、後者はアジア的考え方です。
どちらが正しいということはなく、前者で統計的に給料が安く、激務な業界に行きたい子供を、素直に応援してしまえば、夢は叶っても、仕事は激務で安月給、恋人や家族の時間もないかもしれません。
逆に後者を選んで、親の進めたとおりのレールを進んだおかげで、お給料や時間はあるけれど、自分の意思で何かを決められない子供になってしまうかも知れません。かくも教育は難しいわけです。


そこでこの問題を解決するために、お金と統計で少し乱暴に考えてみましょう。


新聞やテレビでは、決して語られないことの一つに「才能は遺伝する」という身もふたもない事実があります。
「お父さんやお母さんが身長が高ければ、子供も背が高い」というのは、多くの方が納得する事かと思いますが、これを「お父さんやお母さんが勉強ができたから、子供も勉強が出来る」というと、あまりいい顔をされないことでしょう。


なにせ、この考えを受け入れてしまうと、子供が勉強が出来ないのは、親が勉強が出来ないからだということになってしまい、子供に勉強をしろと言うのすら、難しくなってしまうのですから当然です。


統計的に、遺伝要因が強いものとされているものには、数学力や文章力、また運動能力や筋力、体格などがあります。
ですので、ご両親が出来なかったもの、苦手なものは、実はお子さんも苦手だったりするわけです。ただこれを逆に考えると、親が得意だったものは、子供も得意になる可能性が高いということでもあります。(あくまで高いというだけであって、親が出来たことを子供が出来ない事も多々あります)


この事実を基に子供の教育とお金を考えるのであれば、子供の夢を応援するのも、親として進んでほしい道を行ってもらうのも実は大して差がないことになります。


子供のやりたい道が、家系的に見て成功する可能性が高いのであれば、親として応援し、逆に一族が苦手なことを子供が夢として、進みたいと行っても、そこは難しいのではないかと諭す。もしくはしっかりと反対する。


逆に親として進んでほしい道がたとえあっても、代々一族がその方向で成功者がいないのであれば、もしかするとそれは親のエゴでしかなく、子供はただつらいだけかもしれません。一方、子供がまったく興味のない分野でたぐいまれな才能がある場合なら、親としては、その才能がかけがえのないものだと知ってもらうことを考えた方が良いでしょう。


「子供には無限の可能性がある。」これは決してウソではありません、たしかに可能性はあります。
ですか、親も子供も、可能性にかけられる時間とお金は無限ではありません。あるデータによると一流と呼ばれる人間になるには、延べ10万時間が必要であるというデータもあります。


決して冒頭の物語のように、親の夢を一方的におしつけるのではなく、時間と才能とお金を有効に使うには、どうすればよいか、親も子供も自らをよく知った上で判断をしていくことが、これからの教育の世界では今まで以上に求められるでしょう。〈了〉




以上は、「ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子」を読んでくださった教育関係の方に依頼されて書いた保護者向けの教育とお金の話です。
過激すぎる内容で当たり前に没になりました!自分もそうなるかなと思ったのですが、やっぱりでした(笑
*かなり毒を薄めた他の原稿を過日お送りしましたので、載る予定


というわけで、勿体ないのでブログに掲載することに。
お子さんのいる方のご意見、ご批判お待ちしているような、そうでないような


ちなみに、このネタは橘玲さんの「不愉快なことには理由がある」を読んでのアイデア
以下は某まとめブログにあった遺伝しやすい才能とそうでないもの一覧です、あくまで一つの意見として参考にしてくださいね☆