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幻 想 の 断 片 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2007-07-18

[]母なる夜(カート・ヴォネガット白水社

ずっと探していたのに見つからなくかった本に、旅先の本屋でふっと出会ってしまう不思議。そのまま帰りの電車の中で読んだ。

第二次世界大戦中、ドイツに暮らしドイツ人の妻を持ち、ナチの対米プロパガンダ放送を受け持っていた脚本家キャンベル。しかし、彼にはアメリカ側のスパイという矛盾する別の役割も担っていた。

戦後、静かに隠遁生活を送るキャンベルは、ふとしたきっかけから友人を得、そして長らく生き別れになっていた妻と再会する。幸せな未来が待っていた、はずだった。

ヴォネガットの小説なので、あらすじを書いていくのはあまり意味がない。“SF的”ではない。平穏な日々に起こるちょっとした事件の過剰な描き方、シニカルなユーモアで包んで描かれる戦争中の残虐なエピソードなどは、彼の他の小説とも共通する。

ハヤカワから出ている同タイトル「母なる夜 (ハヤカワ文庫SF)」とは訳者が違う。いつかハヤカワ版も手に入れて読みたい。

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