R1(2009model)。
全体的なフォルムからは,大きな変化を感じることはありません。
特徴的な変化で言えば,ライト・ハウジングでしょうか。プロジェクター・タイプのヘッドライトに変更すると同時に,ラムエア・インテークをセットしています。そのためにスッキリしたフロント・フェイスになったように感じられます。
今回は,ヤマハ・ヨーロッパ(英語)さんのページをもとに,09モデルが発表された“YZF−R1”の話であります。
このニューモデルを特徴付けるのは,やはりエンジンであります。YZR−M1と同じように,不等間隔爆発エンジンを採用しているわけです。
クルマでも感じられることですけども。
たとえば,ちょっとした坂道をゼロ発進しようとするときに,自分が思うだけのパワーを引き出せないときがあるか,と思います。スロットルを上手くバランスさせないと,想定通りの加速が引き出せなかったり,逆に想定外の(ドン付きに近い)加速態勢に持ち込んでしまったりということがあり得ます。パワー・デリバリーなんて言い方をしますが,そのデリバリーが操る側の感覚に近い,というのがクロスプレーン・クランクの強みであります。ピークパワーだけでなくて,そのパワーをどれだけ扱いやすくするかという方向で開発された,と考えれば,公道向きエンジンとも言えるように思うのです。
であれば,スズキ・ファンとしてもすごく気になるニューモデルです。
中古フリークでもありますので,R1ならば初期型である1998モデルがすごく気になっているのですが,今回は新車にすごくひかれます。
ひかれますが。
ヤマハの逆輸入車を扱うプレスト・コーポレーションさんでは,国内規制への関係から取り扱いを見合わせる,というリリースが出ておりました。
ちょっとガッカリ,と思っておりますと。
とあるバイク雑誌で,期待を持たせる情報であります。もちろん,インサイダーではありませんから,「未確認」ですけども,CBRのように,国内仕様が用意されるらしい,です。・・・実際の流通を思えば,国内仕様をあらかじめ用意してほしいのですがね。
それはそれとして,です。
思うに,クロスプレーンの強みは国内仕様の方が感じやすいかも知れません。パワー・デリバリーに特徴を持つエンジンですから,コーナ脱出時に強みを発揮する。そして,国内のワインディングはツイスティなものから,比較的ハイスピードなものまでバラエティに富んでもいます。
サーキットに持ち込んで楽しむ,というならばフルパワーも魅力的でしょうけれど,シッカリとマージンを取りながらオープンロードを楽しむことをメインに据えるならば,国内仕様のR1はすごく魅力的な選択肢だろう,と思います。国内仕様のリリース,ホントの話になることを期待してしまいます。