そしてきっかけとなる出会い

そんなこんなで2年前。いつものように仕事場の近所のお店で夫と食事をしていました。そのお店はテーブル席もあるけれど、1人客や常連はカウンターに陣取るかんじ。その日カウンターには、私たち夫婦と、知らない1人のお客さんが座ってました。
こういう時って、お互いにしらっと距離を置く場合もあるけど、店長との会話の中でノリが良かったら知らない客同士でコミュニケーションが取れたりすることがあります。
「こんな生活しているけど痩せないとなー。でももう散々失敗しているよなー」的な話をしていたように思います。すると1人客のおじさんが「痩せますよ」と言ってきたのです。「えっ?」と思って詳しく話を聞いてみたらば、そのおじさんは近所で便秘やダイエット専門の薬店(薬局に非ず)を経営している人だったのです。
その人は「自分の店でダイエット指導をしている。指導中に勧める食品などを摂取することで痩せます」とおっしゃる。その時点で、過去さまざまなダイエット失敗記録保持者の私としては「えー」と思ったのですが、あまりに彼が自信満々なので、「ほんじゃとりあえず、痩せても痩せなくても3ヶ月お世話になります」ということになりました。
ダイエットビジネスのカモにされた場合の断る口実にもできるし、過去の経験上、結果が出る出ないに関わらず、自分は3ヶ月くらいでダイエットの集中力が無くなるということが判っていたので、時間を区切りました。
この夜の食事の次の日、私は彼の経営する薬店に出向き、指導を受けてダイエットを開始したのです。

岩盤浴

ホットヨガを辞めてからしばらくして、岩盤浴が流行り出したので興味が出ました。水を飲んで汗を大量に出して、新陳代謝を良くするのが気持ち良いと気付いたので、岩盤浴はもってこいでした。しかもタイムリーなことに、我が家から徒歩10分ぐらいのところにけっこう大きめの岩盤浴屋さんがオープンしたのです。
春先から真夏直前まで、20回ぐらい通いました。
最初にシャワーブースにて全身を洗浄して、タオル地の服を着て、割り当てられた岩盤浴ブースに寝ころびます。仰向けで10分、俯せで5分程度寝ているとドドドと汗が出てきます。15分置きにいったん岩盤浴ブースから出て、涼しいところで休憩。無料のお水を飲みます。痩せたい人は無理して水を避けますが、脂肪の燃焼に水分は必要なので、ちょっとでも飲んだほうが良いです。これを1ターンとして3〜4ターン繰り返します。だいたいこのくらいで制限時間が来ます。びっしょりになった汗をタオルで拭いて、シャワーは浴びずに退去します。岩盤浴で出した汗は、天然のローションのような成分なので、汚れとは違うので無理に洗浄しない方が良いということなのだそうです。
実際ホットヨガ岩盤浴で出た汗はさらっとしていて、化粧水をつけなくても肌がつるっつるになります。体はそれで良いのですが、最初に全身洗浄したときに洗いっぱなしだった髪の毛がボワボワになっているので、髪の毛のコンディションを整えるのにシャワーは浴びたいと思うのですが、シャワーブースは後からやってきているお客さんで結構混雑しているので、終了時は使いづらいです。使っている人もいましたけど。
岩盤浴ブースは雑誌等は持ち込めないので、10分+5分の繰り返しをやっている間、退屈です。ウトウトできる時は良いのですが、手持ちぶさたな日もあります。さらに小さな音のBGMの選曲が自分の趣味に合わなかったり、数人で来ているお客さんがずっとしゃべっていたりするとなかなか苦痛です。
それでだんだん飽きてきて、暑い季節になって、岩盤浴後に施設外に出ても蒸し暑くて爽快感が無くなってきたのがきっかけで、行かなくなってしまいました。
いろいろと書きましたが、高温サウナは苦手だけれど汗はかきたいという人には、たまに行くのをオススメします。

ホットヨガで水をたくさん飲むので、ついでに普段の生活も水をいっぱい飲もうじゃないかということで、いわゆる水ダイエット。
私は元々生水があまり飲めませんでした。外食ででてくる「お冷」には口をつけないことが多いです。自分にとって水道水は臭いイメージが強く、その延長でお水を飲むのに抵抗感があったので、カロリーの無い飲み物といえば、お茶でした。
ホットヨガを機にペットボトルのお水を否応なく飲む事になったのですが、「あれ?案外飲めるやん」となりました。臭みを感じなければOKみたいです。それが判ってからは、今もお水は結構飲んでます。
水ダイエットなので、何もなくても水、小腹が空いても水ってな具合に一日1.5lぐらい飲んでました。ホットヨガの日はさらにプラス1lです。
水ダイエットはだいたい2l飲めと言われているみたいなのですが、私は元々そんなに水分を摂取しない方なので、1.5lが精いっぱいでした。
結果、とてもトイレが近くなりました(笑)。ひどい時には一時間に一回ぐらいトイレに行ってました。これは普通にサラリーマンしている人にはきついと思います。そして効果はというと、正直?。ホットヨガと同時進行だったから余計にわからなかったのかなと思います。ただ「水をたくさん飲んで、老廃物を出してサラサラ〜」と気持ちは軽くなりました(笑)。
水ダイエットをやっていた頃、世の中も急に国内外のいろんなブランドのお水を取り扱い出したので、自分の好きなお水を探すのが楽しかったです。一般的にダイエット向けと言われているコントレックスは、マグネシウムの味が強過ぎて苦手でした。でも日本の代理店が扱っている物ではなく、直輸入版のガス入りのコントレックスなら飲めました。一部コンビニに入っているドイツのガスウォーターのゲロルシュタイナーとか、がぶ飲みするにはちょっとお高いイギリスのヒルドンなんかは好みです。外食先ではイタリアのサンペレグリノなんかも良く飲みます。どちらかというとガス入りのお水が好みみたいです。
ダイエット目的にはマグネシウムがたくさん含まれているお水を選んだ方が良いのですが、私は自分の口に合わない物を続けるのはどうも無理みたいで、中硬度のお水ばかり飲んで、ダイエット成分に期待するところまでには至らず、結果的にはおいしい水探しで終わってしまいました。

混じり気の無い水を飲むという行為が日常的にできるようになった事だけは良かったなと思います。

ホットヨガ

運動嫌いでスポクラも挫折した私ですが、仕事場に来る業者さんに誘われて、流行り始めてたホットヨガに挑戦。たまたま家から30分以内で行けるところにホットヨガスタジオがあったので、週に2回、2年通いました。
私の通ったスタジオは雑居ビルに入っていて、空調とヒーターでガンガンに温度を上げつつ、加湿器や霧吹きで湿度を上げてました。そこに20名前後の受講者がヨガマットを敷いて陣取り、インストラクターのお手本に従ってポーズをとっていく、という感じでした。講習中滝のごとく汗が大量に吹き出るので(スタジオの湿気も関係していると思う)、体の水分が不足しないように1時間で1リットル前後の水を飲みます。
1時間の初心者コースと1時間30分の中級者以上のコースがありましたが、私は2年間初心者コースのみ通いました。
ホットヨガで教えられるポーズは確かにヨガのポーズも含まれていますが、思想も含めたヨガ的なところからはちょっと外れている気がします。ヨガのポーズを中心とした柔軟運動をやっている感じ。本当にヨガを習得したかったらホットヨガではないヨガスクールが良いと思います。

スタジオに通っていた間、肩凝りが劇的に軽くなり、体もかなり柔らかくなりました。だけどムッチムチに肥えている体だと、とれないポーズが多すぎ(笑)。背中で肘を組んだり、片側の脚にもう片側の脚を巻き付けるポーズなんか物理的に無理(笑)。スタイルの良い人が楽々とやってるポーズが、太っていると全然出来ません。

ダイエット目的で通っている人は、講習の直前と講習後2時間は食事は摂らないようにしないといけません。ヨガ終了後、体の代謝が大幅に上がっているので、その間に食べ物を摂るといつも以上に吸収力が良くなり、太りやすくなるのだそうです。
私はいつも朝一番の10時半からのクラスに出ていたので、終了するのが11時半過ぎ。そこから2時間後というと13時半から14時くらいまでは食事ができない事になります。食欲的には十分我慢はできるのですが、一般的な食事タイムを外してしまうのは平日はちょっとつらい。
そんなわけで最初の1年はストイックにやれてた分、10kgは落とせたんですが、次の1年でじんわりじんわり元通り。悲しい…。後に残ったのは体の柔らかさのみでした。
最初の2回以外はずっと1人でスタジオ通いしていたのですが、同じクラスを受講していた若い子が、私を横目で見ながら友達に「なあ、ホットヨガでは痩せへんやんなあ!」と言ってたことを思い出します。声をかけられた友達らしき人が「えー私痩せたよー」と返したので、その会話は終了したのですが、その日はムカムカ、悲しかったなー。でも実際リバウンドしているんだから事実か。
それでも、同じクラスを受講していた人で、多分私よりも頻繁に通っていたらしき人はみるみる痩せていたので、週あたりの受講回数をもっと増やしていたら、もっと結果が出たのではと思います。

通っていたスタジオの、平日の朝一番の一時間のクラスが無くなった時に、「週一じゃ効果は出ない」と思い、ホットヨガ終了。同時期に自分自身の婦人科系の病気が見つかったので、それも終了のきっかけになりました。

体の凝りの軽減や、体の柔らかさの維持、インナーマッスルを鍛えるのに、ホットヨガは悪くない方法なので、週一ペースで復活するのは有りかなあと今でも思ってます。

マイクロダイエット

マイクロダイエットで痩せるとマイクロダイエットを止めたらリバウンドするよ、と言われつつ、わかっているけど今とりあえず痩せたいねん、とMDにも挑戦。
現在のMDはバラエティーに富んだラインナップの置き換え食を扱ってますが、私が使ってた頃は、ドリンクタイプが味10種類ぐらい、スープタイプが味4種類でした。
MDのドリンクタイプは400mlの水で粉末を溶かして飲むので、飲んだ直後はそこそこお腹が膨れます。味のバリエーションもそこそこ豊富なので、苦手味があった私は好きな味だけセルフチョイスするコースで何箱か続けました。後、元々カップスープ等が好きなので、スープタイプも買ってみました。スープタイプには豆のカスみたいな「浮き身」が入っているのですが、これの口当たりが悪かった。こちらは200mlのお湯で作るので、食欲的には物足りなかったです。
どちらにしてもお湯や水で一時的にお腹を膨らませても、お腹が空くのが早くてつらかったなあ。
ある程度結果が出るまでと思い、3ヶ月ぐらい続け、12kgぐらい落としましたが、やっぱり飽きました。自分自身、食欲の抑制ができなかったので、MDやってる間中けっこうストレスを感じました。
購入したすべてのパックを消費しきれないまま、MD終了。冒頭の予言通り、止めたらじーわじーわとリバウンド。
MDのうたい文句、「低カロリーだけど栄養素には気を遣っている」のおかげで栄養が偏る不安は無かったので、それだけは良かったなと思います。

自分の体調やタイミングによっては、もっと結果が出せたツールだっただろうなと思います。

しかし。
MD止めてから既に何年も経ってますが、未だにDMがじゃんじゃん来ます。「オマエまだデブなんだろう?本当はまだMD欲しいだろう?」と言われているみたいな気がします。欲しかったらDM来なくてもリピートするよ…。ある程度の年数が経った非購買者の事はほっといて欲しいと思います。

やばい中国の漢方薬

ゼニカルお試し後、しばらくはダイエット休憩。さらに肥え。その間に結婚したので家庭に体重計登場。うおーーえらいことになっとる(汗)。ちょっと記憶があやふやですが、たぶん86kgぐらい。人生での体重MAXです。
化学のお薬はできれば避けたいけど、ちゃんと効果のある良い物はないかなー、と思って「そうだ!漢方はどうだろう?」と思いついていろいろ検索したときに人気急上昇な品を発見。早速個人輸入
漢方といってもカプセル型の錠剤を飲むタイプでした。

結果から言うと、こわいぐらい痩せました。
3ヶ月で20kgぐらい。63kgまで痩せました。
この薬を飲む以外、何もしなくても体重が落ちました。自然な感じで食欲もあまり起こらない。だけどなぜかコンビニで売ってるハムキュウリサンドだけ異常においしく感じられて、毎日食べてました。
3ヶ月経って20kg落ちてくると、周りからかなり驚かれました。顔つきが変わりました。そして手足の末端が震えるようになりました。特に手先の震えがひどくて、宅配便の伝票にボールペンで字が書けないぐらい。そして時々自覚できるぐらいの心臓の激しい動悸がありました。
これはちょっとヤバイなー、本当はあと10kgは落としたいけど、いったん休憩しようかーと考えていたとき、大事件が。
まさしくこの薬を使ってダイエットした人の死亡事故が立て続けに発覚。
こりゃ本当に止めないと!となり、漢方薬(?)ダイエットは終了しました。
私がこの漢方薬を使ってダイエットしている事は、周りの人は結構知っていたので、いろいろと気まずかったです。特に身内から責められなかったのは、ありがたくもあり、痛くもあり。

後でわかったのですが、中国の薬だったけど、漢方的な要素はあまりなく、入っていないと公言されていた筈のフェンフェン(フェンテルミン・フェンフルラミン/どちらも化学的な食欲抑制剤)が入ってました。フェンフェンについて調べると、「心臓の弁機能障害という副作用が多発」という記述がありましたので、服用中に感じた激しい動悸はこれだったのかも。私も死亡事故の一端を担っていたかもしれません。

ダイエット薬で死ななくて良かった…。
ここで落とした20kgは、3〜4年かけてじわじわとリバウンドしました(涙)。

ゼニカル

太り始めの頃、実は私、家に体重計がありませんでした。
体重増というより体型の変化が気になってる状態。端から見れば体型の変化どころじゃないんですが(笑)。

職場の同僚から「アメリカに住んでる友達がギムネマで痩せた」とか聞くと、薬局でギムネマに飛びついたりしたのですが、一向に変化がみられず。
「きっと日本で売ってるギムネマじゃ、含有量が少なくてダメなんだよ」みたいな話をしてました。
ギムネマの他にも日本で売ってるいろんなダイエット食品を試しました。「パパイヤ酵素が脂肪を溶かします」とか「寝てる間に脂肪が燃えます」とか。もちろん何の効果も感じられませんでした。体重計があったら微減くらい感じられたのかなあ。まあともかく日本のダイエット産業の潤いに一役買った気はします(笑)。

じゃあアメリカで売れてる奴ってどうなん?とネットで検索をかけたら、いろんなダイエット薬が個人輸入でできるらしいとわかりました。もちろんギムネマもありましたが、一度うまくいかなかった成分を試す気にはなれなかったので、他の物を探しました。
ちょうど日本産の「BOWS」という、食べた物の脂分を包み込んでそのまま体外排出するというダイエット食品が流行ってた頃です。
日本産のダイエット食品には懲りていたので、BOWSには手を出しませんでしたが、個人のHPでも効果の報告が多かったゼニカルが気になったので、一箱だけ個人輸入しました。

ここからは汚い話なので、食事中の方、下の話が苦手な方は読まないでください。
ゼニカルはBOWSがアピールしていた「脂を包み込んで体外排出」に似た働きをする薬です。今でも個人輸入で、そこそこ人気あるみたいです。
脂を包み込んでいるかどうかはわかりませんが、体内に入った脂分はそのまま出ている実感がありました。腸から大便と一緒に液体の脂分も一緒に出ます。だから水洗トイレの水を流しても、どこか便器が脂っぽいです。私は実感無かったですが、肛門が緩くなった訳じゃないのですが脂だけは切れが悪く、下着を汚してしまう人もいるみたいです。
一箱で一ヶ月ほど続けましたが、仕事場の共同トイレを掃除をする方に申し訳ない気持ちが勝って、リピはしませんでした。同時期同フロアに同じゼニカルを使用していた人がいたみたいなんですよね。使っている人にしか判らない感覚だと思います。

使っている間、痩せたというより、現状より太らなかったという印象があります。体重計がないので、実際どうだったのかわかりません。
だいたい体重計に乗って現実を把握することも無く、ダイエットを成功させようだなんて、阿呆にも程がありますよね。だいたい10年ぐらい前の話です。