2012-01-23
■[ひつじ奇譚] M氏の体験談 編み物
彼自身M男なので、その手の趣味で色々なモノが視えるのは、また別のお話です。
今も見た目は、良い男なのに中身が残念ですが。
そんな彼が、誕生日に多数の女性からプレゼントを貰ったそうです。
冬の時期産まれの彼にはありがたく、手編みの手袋があったそうです。
紫色でつけると指にフィットして、中々の装着感に彼は惹かれ愛用品に加えました。
その時は、誰から貰ったか等気にせずに、何人か居る彼女の誰かだろうと思ってました。
翌朝の登校時に手袋付けて行くと、途中で掌に肌の感触がある。
驚いて手袋を外すも変化は無し。
気味悪く思ったので、付けずに登校してたら、少し先の道を歩く女子生徒から妙な圧迫感を感じた。
誰かは解らないけど、怖くなった彼は走って追い抜きつつ、その人を振り返ったら固まったそうです。
その女生徒の目が光ってて、其れ以外の顔が真っ黒、目だけが輝いてたと。
固まってた彼に「何で手を離すのよ」とその女生徒は言ったそうです。
恐怖の限界だったのでしょう、怖くなった彼は振り切って学校へ向かおうと思ったら、
体が動いて俺は助かったんだって言ってました。
登校してから、改めて昨日貰ったプレゼントを全部調べたらどうなったと思うとM氏。
実際は居たんだよ、その差出人がさ。
贈った人は、同じクラスで席だけある子で、病院に入院してる子で、
月に1・2回来るだけの体の弱い子だったんだよ。
そして、その日がな彼女の登校日だったんだよな。
でも変だよな、俺の誕生日は前日だぜ、そこにある訳無いよな。
長い黒髪で綺麗だった髪が、ショートボブに成ってたんだよ。
クラスメイトが彼女に聞くと、笑顔を浮かべながら俺を見るんだよ。
その目がな、朝見たアレみたいに光ってるんだよ、俺怖くて怖くてさ。
結局怖く成ったから、あの手袋は袋に入れて押入れにしまったんだと。
それから、触らぬ神に祟り無しと云うことでな、未だに押入れに入ったままでな、出してみたいとも思わないんだよな。
只最近な、押入れから妙な圧迫感があるんだよ、それでな、アンタに聞きたいんだよ。
俺の後ろに何か視えないか?
そこまでは飲み屋で、彼からの話を聞いてたのですが、次の瞬間廻りの音が消えまして、
保身の為に私は一言「何も居ない居ない」とだけ告げて、「じゃ此れで」と言い残し帰りました。
実際そこに視えたのは何か、そりゃーねぇ、黒髪と編み物ですよ。
彼の手から背面にかけて、黒っぽい何かと明らかに乗ってるモノがおりました。
注)ひつじの視えるモノですので誤解の無いように。
その後、M氏から電話がありましたが、体調不良真っ最中だそうです。
彼はネタの宝庫でして、書いても良いとの了解も得てるので、
今後書かせて貰おうかと思ってますが、録音がですね怪音あるんですよね。
あれは怖い、後ろの人のアピールなのかなぁ。
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