フラジャイル批評会

・泣けるボタンを押されてみんな抱きあって地上につくる光る泉を    佐藤りえ


 佐藤りえさんの第1歌集『フラジャイル』(風媒社)の批評会が池袋の東京芸術劇場であり、参加しました。


 パネリストは歌人加藤治郎さんと佐藤弓生さん、藤原龍一郎さん(司会)、詩人の林浩平さん、俳人櫂未知子さん。
 秀歌の多い歌集ということで共通意見の出る中、林さんから、小島ゆかりさんのエッセイを参照にした、類似性の問題が提起され、それぞれの見解の食い違いが見えて、興味深かったです。

 この本は私が自信をもってお薦めする本として「菩薩的無頼」という推薦文(栞文)を書きました。現代短歌の歴史と新しさがぎゅっとつまった一冊です。


 2次会では、「美人豚家(ぺっぴんや)」でおいしい韓国焼豚料理をたんのうしました。
 
 佐藤りえさん、略してさとりえさんのあつい人望によりあたたかな熱気につつまれた会でした。

 さらにイラストレーターの木内達朗さんたちとお茶を飲みました。



【行きのこぼれ話】
 ながいながいエスカレーター前でさいとうなおこさんにお会いし、ながいながいエスカレーターをのぼりながら、ミステリーの話をしました。おもしろかったわよ、『氷葬』と紹介した本を褒められうれしい気持。


【帰りのこぼれ話】
 飯田有子さんと入谷いずみさんと池袋で同じ電車に乗って、新宿をめざしたはずが、なぜか板橋まで行ってしまいました。3人そろって、春ららら・・・。


・この夜がこの世の中にあることをわたしに知らせるケトルが鳴るよ   佐藤りえ



                        短歌日記