Hatena::ブログ(Diary)

yvsu pron. yas このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-07-24

優秀なプログラマの給料が低いわけ

昨日の開発生産性が低い方が収入が多いって変だよねエントリでは、企業レベルの話だと、生産性が低いほうが売上が上がるという話をしたんですが、実は同じようなことが、個人レベルでも言えます。

生産性の高い超優秀なプログラマより、社交性の高いそこそこ優秀なプログラマのほうが、評価が高く給料も多くもらえるようになるのです。さすがに、個人レベルだと生産性の低い人が評価が高いということはあまりないけどね。一時的には残業が多くて給料が増えるときもあるかもしれないけど、それはあくまでも一時的なこと。

評価が高いということは、上司にそれだけ認めてもらっているということですが、それではなぜ、優秀なプログラマは、上司に高く評価されないのでしょうか。

上司に技術をきちんと評価する力がないから」それも多少はあります。でも、主な原因ではありません。会社によって違うと思いますが、評価における技術力の部分は2,3割りに過ぎません。他のプログラマより10倍の生産性を発揮できるプログラマでも、その2,3割りの部分で高得点を取れるに過ぎないのです。

これが、超優秀なプログラマでも評価はそれほど高くならない本当の理由です。


それでは、残りの多くの部分の評価を上げるためにはどうすればいいかというと、上司にこいつは優秀だと思ってもらうことです。

実際のところ、超成果主義会社以外は、今期の成果よりも過去の評価の延長で、今期の評価が決まってしまうことが多いと思います。もちろん、成果をはっきり測定しやすい営業は除きますが。

これは、非常に怖いことです。最初にエリートと評価された人は、高い評価をもらい続け、そうでない人は、評価は低いままだからです。あなたの会社はどうですか。

たとえ上司が変わったとしても、新しい上司過去の評価を参考にしますから、組織が変わっても、この枠組みは維持されます。

新卒生え抜きエリートというのがどんな会社にでもいるでしょう。そんなに成果を出していないのにぽんぽん出世していく人が。これは、上記の仕組みによって生み出されているのです。


最初のスタートダッシュに失敗して、エリートとみなされなかった人はどうすればいいのでしょうか。どこかで一発逆転、こいつは優秀だと認めてもらえるチャンスがあればいいのですが、日本はチームプレイが多いので、特定の人だけが高く評価されることはほとんどありません。


ここで、自分のことを書いておきましょうか。おいらは、たぶん優秀なプログラマだと思うけど、過去においては会社の評価はそれほど高くありませんでした。まぁ、かなりの自由人なので会社としても評価し辛いところがあると思いますが。

あるとき、事件が訪れました。大阪デスマが起きて、それを火消しするように命じられたのです。詳しくは、こちら。

http://d.hatena.ne.jp/higayasuo/20040607/1086565824

プロジェクトは見事に復活したのに、思っていたような評価はもらえませんでした。

大阪で大きな開発案件を任され、「朝から夜の12時まで一所懸命働いて、デスマーチプロジェクトを復活させた」ほどの仕事ぶりを見せた。

 しかし、そうした仕事にもかかわらず、比嘉氏への評価は「一番上から一つ下の評価」だったという。そうした経験から比嘉氏は改めて、こう思った。「管理職組織を管理するのが仕事であって、エンジニアの技術の善し悪しはわからないし、エンジニア個人の生産性が高い低いは関係ない。会社という組織エンジニアという個人を評価しにくい組織だと感じた」

上司に認めてもらえないエンジニアは“社内”を捨てOSSで行こう - ZDNet Japan

最高の評価をもらえると思っていたからショックでしたよ。会社の評価は急に変わるものではないということを実感しました。

「自分を評価してくれないのは会社が悪い」と思って、くすぶっていても何もはじまりません。自分の立場を変えられるのは、自分しかいないのです。


そこで私は、オープンソースをはじめました。オープンソースの活動を通じて、社外の評価が上がり、その結果、社内でも評価されるようになったのです。


自分は優秀なプログラマなのに会社の評価が低いと思っているあなた。その優秀さが本物かどうか、オープンソースの活動で試してみるといいよ。


優秀かどうかはわからないけど、プログラミングが好きで、やはり会社の評価が低いあなた。オープンソースの活動で、自分を磨くといいよ。やる気のある人には、いくらでも活躍する場があるのが、オープンソース世界です。


プログラマならオープンソースに参加するのがお勧めだよ。

Paul K.NakagomePaul K.Nakagome 2008/07/24 14:52 会社でも、オープンソースでも、何でもいいのですけど、他人の評価がないと生きていけないあなた方をとても気の毒に思います。

defiantdefiant 2008/07/24 15:15 ↑タイトルを見れば給料の事がテーマであるのは明らかじゃないですか.会社では他人の評価がないと給料は決定しませんよね.

Paul K.NakagomePaul K.Nakagome 2008/07/24 16:01 defiantさん
タイトルは必ずしも文脈を要約しているとは限らないのではないでしょうか。わたしには『技術力(技術的生産性)と評価』がテーマであるように感じられます。会社の評価基準が、技術力の優劣との相関関係を持っているとは限らないので、結果的に給与という報酬の大小とも相関関係を維持していないという文脈だと思います。加えて、氏はオープンソースの共同体におけるそれを暗黙的に取り上げ、会社との対照において言及されてるのだと思います。
とりわけ、「最高の評価をもらえると思っていたからショックでしたよ。」という一文は印象的です。給料があがらないからショックだったのでしょうか。勿論、それも遠因としてあるでしょうが、給料という報酬の多寡よりも、評価そのものを欲していることが垣間見えるように感じられます。

DocSeriDocSeri 2008/07/24 16:58 給与であれフリーとしての仕事料であれ「他人からの評価」によるものですし、オープンソース活動の意味もまた他人からの評価。そもそも純粋な技術力というもの自体が相対的な評価であり「他人の評価」なしには成立し得ないものかと。
世俗から完全に乖離した隠遁生活を指向するのでもない限りは他者評価なしに生きて行くのは難しそうです。

YAKYAK 2008/07/24 18:01 大抵の日本の会社では給与とは
・上司より部下が多くもらっちゃいけない
・新卒の場合は一番低い給与レベルにする
・中途の場合前職以上とする
・同じ役職同士の場合大きく給与差を出してはいけない
・個々の評価はせずに団体にインセンティブとして給与をあげる
・経年での給与の増加は、仕事が一番出来る人を1として考えて増率を決定、それに比べ出来ない人の給与はあげない
こんなもんだと思っています。偏った意見なのは分かってますけど。

給与の話で蛇足なんですが、企業が、社内向けに社員全員の給与を公開しないのはなぜなんでしょう?
部下は上司の給料を見て、「昇進すればこれだけもらえる」というやる気につながるかと思うのですが。
きっと色んな人への気遣いなんでしょうけれど、日本は複雑です。

うへうへ 2008/07/24 23:59 あなたが良いプログラムを書いて残業してる時間に
他の部署の人は自分の評価が上がるような報告書を書いているんですよ

プログラムの良し悪しなんて結局誰にも判らないので
理系よりも文系の方が出世するんですよね

うぬぬうぬぬ 2008/07/25 01:29 前段の、優秀なプログラマーの話はほぼ同じ様な内容でつい最近出入りのSIerの営業にしたばっかりだ。。。故に共感する部分多いです。
人月計算のツケ?なのか生産性の評価軸が全くと言っていいほど無いんですよね、技術職でもあるけど技能職の面もあると思うんだけどな。。。

とおりすがりとおりすがり 2008/07/25 15:38 デスマの火消しなら「投入された優秀なプログラマ」その人じゃなくて
「そのプログラマを投入した人」のほうが高く評価されるんですよね…。
現場の人くらいしかわからないプログラマの良し悪しをどうやって上の人が判断するんでしょうね。

くりぼーくりぼー 2008/07/25 17:44 10倍の「生産性」とは何を持って生産性となるのでしょうか?
といっておきながら、うちだとこのくらいのスキルで1人月みたいな計算なので、0.Xの人もいれば、1.Xの人もいますけど。それでも、せいぜい2,3倍の差ですね。10倍生産性に差が出るほど難しい仕事ばかりじゃないですから。

田辺田辺 2008/07/26 02:12 はじめまして。

> 生産性の高い超優秀なプログラマより、社交性の高いそこそこ優秀なプログラマのほうが、
> 評価が高く給料も多くもらえるようになるのです。

論理的にいえば、
社交性の高い超優秀なプログラマと、社交性の高いそこそこ優秀なプログラマでは、
同じ評価か、または、前者が高く評価されるかです。
ということは、優秀なプログラマの給料が低いわけではなく、
社交性の低いプログラマの給料が安いということではないでしょうか。

以上は論理的な話です。
ブログ主さんをどうこう評価してるわけではありません。
ただ、もっと高く評価されてよいとは感じます。

ところで、ナポレオン・ヒル曰く「思考は現実化する」です。
したがって、「優秀なプログラマは評価されない」
と考えていると実際、評価が得られないかもしれません。

scalarscalar 2008/07/26 16:41 >> Paul K.Nakagomeさん
人間は社会性動物ですので、承認欲求があります。他人から評価されることを
望むことは、決して間違いではありませんし、ましてや嫌悪すべきものではありません。

> タイトルは必ずしも文脈を要約しているとは限らないのではないでしょうか。
それはそうですが、このエントリに関しては当てはまっていませんよ?


>> 田辺さん

> 論理的にいえば、
> 社交性の高い超優秀なプログラマと、社交性の高いそこそこ優秀なプログラマでは、
> 同じ評価か、または、前者が高く評価されるかです。
技術力の差における評価が社交性でどれだけ埋まる(もしくは超える)か、
という部分は論理ではなく会社の風土や経営者の考え、感覚、その他で決まります。
ですので、もしそれを論理で語るのであれば、なんらかの指標を使うとか、
計測方法を提示する必要があります。
田辺さんの感覚(もしくは今までの経験)では技術差をちゃんと評価することが
多かったのでしょう。とても羨ましい事です。
私はひがさんと同じ考えで、技術分の評価は社交性によっていくらでも超えることが
できる、と感じています。技術の差やプロジェクトの成否をちゃんと評価して
くれる会社は少ないと思っています。

> 「優秀なプログラマは評価されない」と考えていると実際、評価が得られないかもしれません。
「評価されない」と不貞腐れているならそのとおりですが、ひがさんは
オープンソースを通して評価を高めようと前向きな提案をされています。
その部分についてはどのように考察されますか?

田辺田辺 2008/07/27 02:56 > ひがさんはオープンソースを通して評価を高めようと前向きな提案をされています。
> その部分についてはどのように考察されますか?

素晴らしいことだと思います。
ご指摘のとおり、その部分については考察が弱かったかもしれません。

> 技術力の差における評価が社交性でどれだけ埋まる(もしくは超える)か、
> という部分は論理ではなく会社の風土や経営者の考え、感覚、その他で決まります。

これにも同感です。

でも、私が前提としたのは社交性に差がない場合です。

* 社交性に差がない場合、超優秀なプログラマと
優秀でないプログラマでは、どちらが評価されるか *

ということです。
この場合、評価は同じか、前者が高いということは
同意して頂けると思います。

なので、「優秀なプログラマの給料が低い」わけではありません。


> 評価における技術力の部分は2,3割りに過ぎません。

評価の 2, 3 割りが高かったプログラマの給与が低いわけではなく、
評価の 7, 8 割りが評価されなかったプログラマの給料が低いのです。

「優秀なだけでは、給料、評価は高くならない」

という言い方ならわかるのです。

scalarscalar 2008/07/27 21:22 >> 田辺さん

> でも、私が前提としたのは社交性に差がない場合です。
確かに社交性が両方とも高い場合、という文章ですね。その部分は見落として
いました。すみません。

> この場合、評価は同じか、前者が高いということは同意して頂けると思います。
はい。その前提であれば同意します。

ただ、元のひがさんの文章は「せいさんせい(漢字だと見落としがちなので
ひらがなでかかせていただきます)の高い超優秀なプログラマ」と
「しゃこうせい(こちらも同様)の高いそこそこ優秀なプログラマ」を
比較しており、田辺さんの回答はズレてしまっています(おそらく田辺さん
も見落とされているか、勘違いされているのだと思います)。

> 「優秀なだけでは、給料、評価は高くならない」
> という言い方ならわかるのです。
確かにそうですね。優秀であることを伝える伝達力が必要というのは同意します。
社交性以外でそれを行うひとつの方法が、ひがさんの提案するオープンソース
への参加、ということだと理解しています。

yy 2008/08/14 22:01 こんにちは。記事興味深く読ませていただきました。

>社外の評価が上がり、その結果、社内でも評価されるようになった

というあたりがどこか某海外で賞を受けた映画が日本で急に高い評価を受ける〜みたいなのをほうふつとさせますね。

それはそうと
なんかこう、アホ管理職にもちゃんとした評価がちっとはできるようになるような、カンタン・安心・納得な評価の指標みたいなものがどっかにあるといいんですけどねぇ。

シオサイ30シオサイ30 2008/09/12 00:24 あいまいな評価とは無縁なフリーランスになってはどうか。

うさぎうさぎ 2009/11/25 11:24 私は上司の側の人間ですが、技術力がいくら良くても報連相のきっちり出来、他の技術者とコミュニケーションの取れる人間の方が評価は高くなります。
うちの場合は大規模なプロジェクトが多いので、新しいシステムよりもミスを出さない事を重視されます。よって技術力が高い人間より社会性のある人間の方が使いやすいです。
理由は何点かありますが、
技術力の優れた人は少人数(3〜8人ぐらいのパッケージ製作やゲーム開発等)でやっているプロジェクトであれば評価は高くなると思いますが、グループ単位や大人数(主に15人規模以上規模のパッケージ、50人規模以上の汎用、組み込み等)になると技術力よりコミュニケーション力や協調性を重視していまいます。
ひがやすをさんの現場はどうか解りませんが、私の所では「会社への貢献度=評価」になりますので、余計に技術力よりコミュニケーション力や協調性等の社会性を重視されてしまいます。
そのあたりの事情は人材やプロセスの改善チームに参戦したりするとわかるかもしれません。
ひがやすをさんの言うオープンソースの参戦と言うのは評価としては一番最良だと思います、私も2年前までは(某Linuxにて)参加させて頂きました。

通りすがり通りすがり 2013/03/30 14:48 結局プログラマ1人優秀でもそれをどう使うかの意思決定役の上司がしっかりしていないと会社に貢献できない。だから上司がプログラマの重要性を理解していなければプログラマは駒と見られておしまい。周りにいるプログラマ全員を自分以上に育てれば、そこから上がる未来の上司も変わり、会社に貢献できるだろう。でもプログラマが成長する条件って、良いソースコードに出会う以外ないのが難しいとこなんだけど。

投稿したコメントは管理者が承認するまで公開されません。

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証