リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

最近見た旧作の感想その21〜上半期ベスト編〜

今更ですが、上半期に見た旧作のベストについて書こうと思います。特に順位はなく、今年の1月から6月の終わりまでに見た旧作映画の中で特別面白いと思った作品について、一言程度感想を書きつつ、ただ羅列したいと思います。ちなみに、並び順には特に意味はありません。



『マウス・オブ・マッドネス』(1994)
今年一発目の鑑賞がこの作品で2014年は幸先いい滑り出しとなった。徐々に変化する絵の不気味さが大好きだし、何と言っても、じわじわ世界が狂気に飲み込まれていると思ったら、いつの間にか何もかも終わっていたというラストが素晴らしい。

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暗殺の森(1970)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その13 - リンゴ爆弾でさようなら

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『軍旗はためく下に』(1972)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その14 - リンゴ爆弾でさようなら

軍旗はためく下に [VHS]

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『緋色の街/スカーレット・ストリート(1945)
感想はこちら→2014-02-08 - リンゴ爆弾でさようなら



『怪猫呪いの壁』(1958)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その16 - リンゴ爆弾でさようなら

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サンライズ(1927)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その17 - リンゴ爆弾でさようなら

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裁かるゝジャンヌ(1928)
誰もが知ってる、この映画史上に屹立する傑作を僕は今更になって鑑賞し、当然のように圧倒された。『吸血鬼』でもそうだったけれども、これほど白が恐ろしく描く監督というのも、他にあまりないのでは。

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キートンのセブン・チャンス』(1925)
見れば問答無用に面白いキートン。大勢の花嫁候補から逃げに逃げ、ついには何故か無数の大岩に追いかけられる様の素晴らしさ。『大列車追跡』『文化生活一週間』も今年鑑賞。何を見ても最高に笑える。

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『桜の代紋』(1973)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その19 - リンゴ爆弾でさようなら



刺青一代(1965)
冒頭、雨降る中での殺害シーンが素晴らしい。そしてもちろん、終盤の殴り込みである。刀が一斉に抜かれ、赤青黄色に白と黒という独特の色彩感覚が爆発すれば、さらに上から横からの移動ショットまで見せ、果てにはガラスの床の真下から見上げるショットで完全に虜となる。高橋秀樹が、雨降る中刀を受け取り、傘をくるっと回して殴り込みに行く様を横移動で捉えた場面のカッコよさも最高。

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野良猫ロック セックス・ハンター』(1970)
「マコ、カッコいい皮ジャン買ってやったっけな」
「破いちゃったよ」
「香水、ディオールのディオリッシモ」
「瓶ごと割った」
この場面での、梶芽衣子と藤達也のやり取りが音楽も相まって最高にクールである。

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ハンテッド(2003)
感想はこちら→最近見た旧作の感想その20 - リンゴ爆弾でさようなら

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『炎628』(1985)
不吉な映像美に長回しや移動撮影、音の使い方、役者の顔、そしてラストのアイデア・・・どれをとっても「凄い」としか言いようがない。映像に刻み込まれた破壊と殺戮に、ただ茫然とするのみ。それと個人的に思ったのは、森と人殺しはとにかく相性がいいという事。『トゥモロー・ワールド』『カリスマ』『ウィークエンド』等、森と殺しの映画は枚挙にいとまがなく、「森を見たら人を殺せ」というよくわからない標語を自分の中に建てるほど、森と人殺しは相性がいい。

炎628 [DVD]

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以上が上半期に見た旧作映画のベストでした。今年の前半(社会人になる直前)までは個別記事も多く書けたので良かったのですが、やはり4月以降は更新速度も鈍った感じがしますね。下半期は挽回したいものです。それでは年末に下半期ベスト編でまた。