0から始めるシナリオメイキング STEP5
【シナリオの概要をまとめる】
ここで、改めて事件の概要をまとめてみましょう。
「病気に悩まされる美少女は、何者かの視線を感じ、通院できずにいた。視線の正体は悪の組織の実行部隊。美少女の体の秘密を狙っていたのだ。一方、正義の組織側は悪の組織が動いていることを知り、美少女の護衛のためにPCCとPCDを派遣。美少女からの依頼を受けたPCEや、美少女を見舞うPCA、正義の組織からの連絡を受けて秘密を研究する担当医PCBも加え、事件は展開していく」
シナリオの概要をまとめておくことは、シナリオに対する理解を確かなものにし、ミスを発見するために大事なことです。
さっそく重要なミスが見つかりました。
美少女の体の秘密を決めていなかったのです!
さっそく【設定の肉付け】まで戻り、修正しましょう。
修正したら、また概要をまとめ、ミスや欠けているものがないかを確認します。
ここが重要ですので、納得いくまで何度もやりましょう。
さて、内容を決めていなかった美少女の体の秘密ですが。
ここは、彼女だけが持つ特殊な秘密にしたほうが、彼女の重要性が増していい感じになります。
そこで、ありがちですが、特殊な抗体を持っていることにしてはどうでしょうか?
もしも抗体を取り出し、実用化できれば大発見となるようなものです。
それほどの効用のあるものなら、もしかしたら、健康体には却って害になるかもしれません。
ということは、彼女の病気はその抗体によってもたらされているかもしれませんね。
さらに考えてみれば、通院していないにも関わらず、美少女の両親が連れていこうとしないのは変です。
もしかしたら、病気と認識していないのかもしれません。
体の病気であれば、普通気づくでしょう。
ならば、心の病気でしょうか。
ダウナー系の症状なら、端からは気分が塞ぎがちになってるようにしか見えません。
ダウナー系の症状の出る気分障害、でいきましょう。
さらに、一度悪の組織にさらわれかけたことにすれば、美少女が視線に怯えるのも納得がいきます。
これで修正も終わりました。
上の概要に以下の一文を付け加え、あらすじは完成です。
「美少女の体の秘密とは、特殊な抗体である。抗体が強すぎるため、美少女にはダウナー系の症状が表れている」
また次回