松田美緒ライブ in 四ツ谷

第一部はファド。
う〜ん、ポルトガルギターは妙に響きが明るくて、ギターはそこはかとなく「スイング」しているような。
後でわかったが、ポルトガルギターつのだたかし)はフォークギターなんかに使うピックで演奏しており、ギター(角田隆太)はジャズの人。別にこてこてファドじゃなきゃ嫌だというわけではないから、それ自体はどうとうこともないのだが、3人の息がピタリと合う瞬間というのはなかった気がする。
一方、ギター(つのだたかし)、ベース(角田隆太)と編成を変えての第二部(中南米音楽が中心)では、これが同じユニットかと思うほどの一体感。「水を打ったような」という言葉の使い方が正しいかどうかわからないが、良いライブに共通したなんとも言えない空気感を醸していた。
9ヶ月ぶりに聴く松田美緒の歌声は、かつての才気むき出しでどこかピリピリしていたもの(それはそれで魅力だったが)から、辛味を包み込んで(失ったのではなく)まろやかさ、あるいは余裕のようなものが加わって来ているように感じられた。
いつの間にやら松田美緒も31歳。「円熟」という単語を用いても別段不自然ではないわけだ。
新作「コンパス・デル・スル」

コンパス・デル・スル

コンパス・デル・スル