Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

ハーバード大学学長、日本人留学生の奮起を期待

high190です。
ハーバード大学の学長が訪日にあたり、「日本人留学生の存在感が薄い」というコメントを出したそうです。


米国最古の歴史を誇る私立の名門、ハーバード大学のドルー・ファウスト学長(62)は9日、同大で、12日からの初訪日を前に読売新聞と会見、中国や韓国の留学生に比べ、「日本人留学生の存在感が薄い」と述べ、日本人学生の奮起を促した。
1636年の同大創立以来、史上初めての女性学長として2007年に就任したファウスト氏(米国史)は12〜17日、京都、東京を訪れ、日本の大学関係者などと会談する。
ファウスト学長は「19世紀にロースクールに留学生を受け入れて以来、日本人卒業生・関係者は、約3000人を数える」と日本との密接な関係を強調する一方、「(2009〜10年度の)学部への日本人留学生はわずか5人にすぎない」と語った。
同大によると、学部・大学院を合わせた国別留学生数で、日本は1999〜2000年度に151人だったが、09〜10年度には101人に減少した。同期間に、中国は227人から2倍以上の463人、韓国は183人から314人に急増した。学長は「ハーバードの力は、優秀な学生同士が刺激し合うところにある。日本の学生にも全面的に門戸を開いている」と述べ、日本人学生の増加を図りたい考えを示した。
一方、初の女性学長に就任したことについては、「全世界の多くの女性から、『自分が生きている間に、ハーバードで女性学長が出るとは思わなかった』などと激励の手紙をもらい、その意義に驚いた。今は、外国訪問の際は、その国の若い女性と交流し、『夢をあきらめないで』とメッセージを贈ることにしている」と述べた。

ハーバード大学の現在の学長は、これまでの歴史で初の女性だったことで有名です。

前学長で著名な経済学者のローレンス・サマーズ氏の後任として着任した方です。
さて、今回の日本人留学生についての言及ですが、大学院生が多いのは社費留学や国家公務員派遣の学生が一定数いるためでしょう。例えば楽天の三木谷氏は日本興行銀行時代に社費で留学してますし、ローソンの新浪氏は三菱商事時代に留学しています。
学部レベルで留学する人が少ないのは経費がかかること要因のひとつだと思いますが、ハーバード大学に対する高校生への知名度が低かったのかもしれません。学部レベルから留学生を増やすのであれば、高校生への認知度を高める必要があると思います。

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