2005-10-19 秋の生贄 またこんど海で会おうよ幸福と生まれなかった子供を連れて 自転車のカゴで枯れ葉を受けとめてあかるい街がしずむ血のうみ 「ふっかつのじゅもん」で呪われた俺「ゆうしゃ」再来に祝福はない 見納めの非常階段踊り場に踊らぬ心置きざりにした もどしてと初期デモ音源もどろうと思えばいまでも戻れるはずと
2005-05-28 映像と自害の春 からっぽの容器がいつしか張りつめてひびいる きみは笑うばかりで この自由 不自由ゆえにすれ違う 自転車のベル祝福のごと 息切れて登りつめたる12階新米屋上マニアのわれは ひだり目がフィルムの裂け目 鮮明に とぎれ ゆく 春 痛み なく と も
2005-05-05 壊れやすい頭骨 異世界の穴に潜ったひとごろし二十一世紀の空もまた青 憂鬱な朝日で踊ろう 子供かな子供じゃないよオバケだよ マリファナは死んでもやらんと紫のフランクザッパ原理主義者は 確実に失ってきたくらがりを ああ また君の背で思い出す 焦点を合わせるように眠る日よ孤独な歌よフツーの日々よ
2005-03-07 かみのくに はつらつとした嘘をつけきみの出すあざやかな舌シンジツの色 隙をみて光合成をするようなスパゲッティも伸びる太陽 暮れてゆく集団の唄、神のくに、日の丸ひらひら、上の句に戻る