2011-01-31
擬態美術協会
アート |
擬態美術協会は、既に15年以上の活動歴を持つ、現代美術のユニットだ。残念ながら私自身は見たことがないが、50年代の前衛美術の旗手であった「具体美術協会」から取ったと思しきそのネーミングから、ずっと見てみたいなと思っている人たちだった。私はその名前をツイッターで見かけてすぐ、このアカウントをフォローした。活動予定などを知りたかったからだ。ところが。
QT「@tokiooutofplace: //現在うちで展示している擬態美術協会さん、Twitter にある @GITAI_ART_UNION のアカウントは全く知らないらしいです//」
……というツイートが流れてきた。もともとの発信者は、いま同協会が展覧会を開催中のギャラリー「TOKIO OUT of PLACE」の公式アカウントである。だが、こともあろうにこれをリツイートしてきたのは、本人から「知らない」と指摘された、当の@GITAI_ART_UNIONの方なのである。一体これはどういうことか。
「TOKIO OUT of PLACE」によれば、擬態美術協会側はこのアカウントをまったく知らず、自分たちでアカウントを取ろうとしたら、もう既にこのアカウントが存在していたのだそうだ。普通に考えられるのは、誰かが擬態美術協会になりすまして@GITAI_ART_UNION のアカウントを取得した、という事態だ。
だが「なりすまし」を熟語で言えば……「擬態」ではないか! ということは、もしかしてこの事態そのものが、実は彼らの作品なのだろうか? ひょっとしたら裏の裏をかいて、実はいま展示に行っているメンバーの方こそ「なりすまし」であって、本物はこちらのアカウントの方なのかもしれないなどと、妙な妄想が膨らんでしまう。この状態が仮に作品であったとして、どちらがどちらの作品に取り込まれているのだろう?
謎は深まるばかりで、真相はさっぱりわからない。だが、こうした事態の発生そのものが、きわめて「擬態美術協会的」であると私には思える。一体、誰が誰に擬態しているのだろう?
擬態美術協会