これが [位相-大地] 2011だ!

 というわけで、写真いっぱいアップ。これがあの歴史的名作《位相-大地》だ! 前回の再制作は2008年の「多摩アートラインプロジェクト」でのこと。今回の再制作は、最初にこの作品が制作された須磨離宮公園からほど近い、神戸芸術工科大学のキャンパス内。まあともあれ、まずはご覧を!



 サイズは初出時とまったく同じ、間近で見ると結構なボリューム感。地層のような横縞が走っていた初出品時のときとは違って、安藤忠男建築のような肌理の細かさが、ゼロ年代以降の再制作バージョンの特色。工法はほぼ同じ、ただしオリジナルではベニヤの型枠を使用したのに対して、ゼロ年代以降は金属製の橋脚用型枠(既製品でそういうモノがあるらしい)を使用し、重機で土を固めてある。そのあたりが表面の仕上がりにも出ています。



 今回の神戸芸工大バージョンの特色は、この水。雨水がたまったものではなく、土中から湧き出してきたらしい。オリジナルにも2008年版にもなかった今回ならではの面白さ。このように本作は自然との相互作用によってできあがるため、一期一会で仕上がりが変わってしまう。そのあたりもこの作品の魅力の一つかもしれない。



 昼の光で見るとこんな感じ。なんとなくカワイイ。



 おお、夕陽が沈んでいく……。こういう時間を作品と一緒に過ごすと、解釈とか理屈とかは飛んでしまう。いろんなことを考える。自分が一歳だったときに作られた作品と、いまここに一緒にいて、同じ夕陽に照らされている不思議。



 さらに詳しい作品の話派またいずれどこかで。とにかく面白かった、感動した! この機会に是非ご覧あれ。絶対見といた方が良いよ!

「関根伸夫 [位相-大地] 再制作プロジェクト2011」
2011年9月22日(木)〜10月14日(金) 神戸芸術工科大学
*ただし10月2日(日)は学校内行事のため、一般公開は致しません。
http://www.kobe-du.ac.jp/2011/08/24845/