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SUNABA Gallery & 樋口ヒロユキ のブログ

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2016-09-17 展示の仕方 (1)アイレベルと仮置き

★アイレベルについてーーーーーーーーーーーーーーーーー

 展覧会というのは作品を人に見せるための会なので、まずは作品を「人が見やすい位置」に掛けることが最大の重要事項になります。「人が見やすい位置」というのはどういう位置かというと、およそ「目の高さ=アイレベル」ということになります。それで、まずは会場内に、このアイレベルを示す線を、タコ糸などを使って引っ張ります。


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 140cmというとずいぶん低く感じるかもしれませんが、いまのことろこの高さをウチでは標準に設定しています。というのも、人間というのは一般に、見上げるよりも見下ろす方が楽なようにできています。それでウチでは、ちょっと低めの140cmをアイレベルの基準として採用しています。


 このとき、壁には養生テープを使って貼り付けます。厳密にやるならピン留めの方が壁の塗装が剥がれなくていいのですが、まあここはちょっと手抜きして、ウチでは養生テープを使っています。養生テープというのは内装屋さんとか引越し屋さんが、壁にモノを貼り付けるときに使うテープで、粘着力が弱いため、壁を汚すことがないという便利な材料です。




★仮置きーーーーーーーーーーーーーーーーー

 次に、作品を床に仮置きします。このとき、隣に来る作品との兼ね合いなどを考えながら、設置場所を大まかに決めていきます。グループ展の場合には、似た作風の人どうしは、できるだけ離して置くようにしましょう。似た作風の人どうしが並ぶと、どれが誰の作品かわかりにくくなります。


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 またグループ展の場合には、同じ人の作品の間は詰めて並べ、逆に違う作家の作品の間はできるだけ離して置くようにします。自分の作品どうしの距離が多少狭くなっても、他人の作品との距離がくっつきすぎるより、ぐっと見やすい展示になります。文章で言えば「段落を変える」という作業に似ていますね。


★アイレベルに釘打ちーーーーーーーーーーーーーーーーー

 仮置きが済んだら、作品の中心がアイレベルに来るように、作品を壁に掛けていきます。実際には壁に掛けた後に細かな調整作業があるのですが、ともあれこれで、かなり整然とした展示になります。下の写真を見て貰えばわかりますが、ちょうど各作品の中心が、一直線に並んでいますね。


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 このほか、釘打ちの段階でも細かなコツがあるのですが、そのあたりはまた次回に。以上、展示の基本となるアイレベルと仮置きのお話でした。