つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

11月本選ではヒラリ―女史の勝利確実

 米大統領選挙の予備選挙は、このほど行われた東部5州で共和党ドナルド・トランプ民主党ヒラリー・クリントンの勝利という結果が出、特にヒラリー女史は民主の候補者をほぼ手中にしました。トランプ氏はまだ最終党大会でのどんでん返しが残っているので不確定な要素がありますが、共和党支持者もこの予備選の結果を無視できないと思われます。
 それにしても、トランプがこのように最後まで万遍なく支持を伸ばしてくるとは思えませんでした。マイケル・マハラック元ベトナム大使は、共和党の支持者なのですが、先にこのブログで触れた講演会で「Anybody but Trump(トランプ以外ならだれでもいい)」と言っていました。オーソドックスな党員からは、それほど嫌われているトランプですが、一般支持者はちょっと違ったようです。
 共和党対抗馬のテッド・クルーズが票を伸ばせないのは、彼も党内強硬派ティー・パーティー(茶会党)をバックにしており、ある意味、トランプより過激であるからでしょう。トランプもクルーズも不気味さでは変わりないのです。が、2人を見比べると、トランプの方が純粋な政治家でない分、庶民の期待に応えてくれるのではないかという期待感を持たせるのだと思います。
 共和党党大会でのどんでん返しがなければ、11月の両党対決は、トランプ対クリントンということになります。で、最終的にどちらに軍配が上がるか。最後は米国人の常識バネが働いて、より無難な人(大統領)としてヒラリー女史を選択するでしょう。本選で万が一でもトランプが勝つことはないと思われます。
 マハラック氏は現役のとき、クリントン夫婦に好感持っていなかったようです。ですが、彼がべトナム大使時代にヒラリー国務長官がやってきていろいと話をし、それなりの見識に驚いたと指摘、今では「ヒラリー大統領でいいのではないか。彼女は立派にやってくれる」と話していました。
 それにしても、クリントン夫妻は幸運の持ち主です。1992年の大統領選挙、本来ならクウェート奪回戦争で勝利した共和党の父ブッシュ政権が続くはずだったのに、ロス・ペローとかいうへんな実業家が非政党第三候補で出馬し、父ブッシュの票を食ってしまいました。結局、元アーカンソー州知事の民主党候補者、ほぼ無名の青年ビル・クリントンが当選したのです。
 トランプ氏は共和党の予備選を勝ち上がってきた人で、第三の候補ではないのですが、ペローと同じように同じ実業界出身で得体の知れない、とかくの風評があるものですから、今年11月の本選ではヒラリ―女史に支持が集まりやすいでしょう。夫婦ともどもいい星の下に生まれたようです。

 上の写真は、有楽町ペニンシュラホテルのアフターヌーンティーで出されたお菓子。