Bahtinovマスク

 機器というか、ピント合わせする為のマスク。
 星撮りのヒント合わせって私にとっては課題でなかなかジャストと呼べる状態にならない。
 現地ではいい絵が撮れたと思っていてもうちに帰ってでっかいディスプレイで見てみて脱力してしまうことがままある。50mmを切ってしまうような焦点距離ならばそうでもないけど常用の50mmとか135mmとか、これから使おうとしている400mm以上の焦点距離になるとぼけちまったら台無しである。
 基本、ファインダー覗いて合わせたのではうまく行くわけない。月ならばまだ可能だがそれ以外の天体ではAFは利かない。以前やった「豚の鼻」も使えなかった。あとはライブビューで強拡大して「感じ」で合わせるというところでここ1年ぐらいは妥協してきた。
 星の写真撮りは基本レンズが上を向きファインダーや液晶画面は下側になる。カメラの下側にも繰り込み中途半端な姿勢で長時間ピント合わせの作業をするのはほんとうに辛い。短時間で済ませたいと思った。
 いままでいろんなモノを試してみたけど、なかなかいいのに出会わずにいたが、もしかするとこれが正解かもしれないと思えるものに出会った。

 Bahtinovマスクと言うらしい。
 上の段左側がBORG100EDで×2テレコンをつけた状態でのもの。右側がBORG100EDでテレコンなしの直焦点用。下の左側がEF135mmF2L用、右がEF400mmF5.6L用。OHPシートにプリンタで印刷した。
 これらのマスクをレンズの前に置いて使う。

 EF400mmF5.6LにKENKO TELEPLUS MC7を付けてこと座のベガを撮った。これがピントが合った状態。ピクセル等倍。

 これがピントがズレた状態。ピクセル等倍。
 実際にはこれをライブビューで最大に拡大して調整する。どの位置に中央の光芒を持って行けばよいか一目で分かり大変に良い感じ。

 で、これで撮ったのが5月17日に公開したM57(公開済み)。

 これもピクセル等倍で自分的にはあまり文句は無いんだけど。
 レンズの前に固定する方法は、カメラレンズの場合にはKENKOあたりから出ているフィルタホルダーを使っている。自分はSC64などのフィルタを使っていたので既に持っていた。こんなの。BORGの場合は...いろいろ考えたけど、上の写真の奴をテープか何かで鏡筒に仮設したら良いんじゃないかと思っている。

 マスクを作成してくれるサイトはこちら
 出力されるのは「.svg」と言う拡張子のファイルだけどFirefoxがインストールされていたら表示できたし印刷もできたよ。

 天気が悪い状態がずっと続いてまともに撮れないけど、来たるべき時のために準備だけは着々と進める日々ってことで。