HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

年寄りは年寄りのことしか考えていない

電車に乗ろうと走っていた。エスカレーターを駆け降りるときに「失礼!」と言って老人を追い越した。追い越してから、あの人だと気付いた。会われて振り向き、あいさつをした。そのまま電車にのりいろいろ話した。

その人は、根っからの社会主義者だ。たぶん、私がその方の目の前で「あなたは社会主義者ですよね」と言うことが侮辱とはとられないくらい社会主義者な方だ。

話の中で、しきりと地域のことと、福祉がいきわたっていないことを話をされていた。一部の地域では、老人世帯、あるいは老人独居世帯ばかりになってしまっていると。だからこそ、福祉を地域のすみのすみまでいきわたらせることが大切なのだと。社会主義者のその方が福祉の話をされるのは当然だと思って聞いた。うんうんと、うなずきながら聞いていた。

私は以前見学に行った学童保育の施設の話をした。教室ひとつ分くらいの大きさの部屋に子どもたちがすし詰めになっていた。教室ではなく、イスも机もなく、とても勉強できる環境ではない。かといって、子どもたちが遊びまわるにはあまりにも狭い空間。職業柄高齢者施設にかかるコストがどれくらいのものか分かっている。高齢者に対して、あまりにも子どもに対するケアがなされていないのが今の時代だ。かといって、住宅を自分で所有しようとすると夫婦がともに働かなければならないケースが多い。訪問したのは16時前後だったと思う。ちょうど学校が終わったにもかかわらず、父親も母親もまだ職場でがんばっている時間帯だった。そんな話をした。

その方の切り返しに私は耳を疑った。

ソ連やね、中国には、『子どもの城』というのがあってね、そこでは子どもは自分の好きな教科を勉強できるんだよ。学校とは違う特性を生かせるんだよ。日本にはないね。日本ではできないね。そんなできないことよりも、老人のためにもっとお金を使わなきゃだめだよ。北欧などでも国家予算の50%以上を福祉に使っている。もっと福祉にお金を使わなきゃ。」

そっか、福祉って明日を担う子どもにお金を使うより、お年寄りに使うことなんだ...。

そもそも、ソ連は崩壊してもうないし、ソ連のファッショのひどさはすでに明らかになっている。中国だって、実質日本より資本主義している。

以前からちょっと感じてはいたのだけれど、年寄りが「正論」を言う時にはどっかに自分の身を守る言葉が混じっている。いや、自分の身が守れるか、守れないかが正義か正義でないかの判断基準になっている。ここのところ続く「国策調査」とやらが支持されているのも、年寄りにとっては若い者がたたきつぶされるのを見たいという嫉妬心からではないか。

いつか自分もそうなるのだろうか。

■腹がたってきた

そっか、私はそういうわがまま老人になりたくとも、なれないんだね。

なるほど。こういう若者が増えると世の中変わるのだろう。って、id:keitaro2272さんっておいくつなのだろう?