HPO:機密日誌

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2010-01-21

やはり子どもたちにも選挙権を与えるべき

「農協の大罪」を読んでいて、柳田國男の言葉に感動してしまった。

国益国是が国民を離れて存するものにあらざることは勿論なれども、一部一階級の利害は国の利害とは全く処を異にするものなり。・・・・・(一部の利益団体はもとより)仮令一時代の国民が全数を挙りて希望する事柄なりとも、必ずしも之を以って直に国の政策と為すべからず。国家が其の存立によりて代表し、且つ利益を防衛すべき人民は。現時に生存するもののみに非ず、後世万々年の間に出産すべき国民も、亦之と共に集合して国家を構成するものなればなり。

農協の大罪 (宝島社新書) - はてなキーワード

現今の日本の国の異常さは、まさに「一時代の国民が全数を挙りて希望する事柄」すら決められずにいることに由来するように思えてならない。本書でも農協が「大罪」を犯していく原因のひとつに一人一票があることだととしている。民主主義であれば一人一票の権利は当たり前だが、それは市民生活の上でのこと。兼業農家、零細農家と独立営農のできる専業農家が同じ一票であることに、農協が集金マシーン兼集票マシーンと化してしまった理由があると山下氏は書いている。明らかに団塊の世代から上の方々という「一部一階級の利害」が、日本を食いつくそうとしている。彼らと、それ未満の方々との権力争いになっているのが、現今の日本ではないか。また、その原因を生んだのは、農家、高齢者の目先のうすっぺらな利益に目がくらみ民主党に絶対多数の議席を与えてしまった選挙制度にある。

であれば、0歳児から投票の権利を与えてバランスをとってはどうだろうか?もちろん意思が固まっていない子どもであれば、その親権者が投票の意思を決めることになる。4人家族であれば、4票を行使することができる。こうすれば、「後世万々年の間に出産すべき国民」とまではいかなくとも、未来の大人である子どもたちの利害にもっと政治家が気を配り、農業の荒廃も復興できるのではないだろうか?

もっとも、若い芽は確実に育ちつつある。今日は、30代の企業家が主に集まる会合に出てきた。彼らの多くはすでに60歳、70歳、あるいは86歳の経営者からいきなり事業を継承してきている。中小企業はすでに空白地帯が生まれてきていて、老木の倒れた跡の広場に明日の若木が生えているように感じた。

希望はいつの時代にもある。


■追記

コメントをいただく。同じことを以前から主張されていらっしゃる。すばらしい。


■追記 その2

デーメニ投票というのだそうだ。

@YoichiTakahashi 高橋洋一(嘉悦大)

デーメニ投票は政策論としてありでしょう。憲法がハードルでしょうが RT: @junsaito0529: 0歳児の代理投票を保護者が行うのが問題だとか言う人がいるようだけど、特養施設に名刺バラ撒いて投票お願いするような行為がまかり通っている現実を知っているのだろうか?

http://twitter.com/#!/YoichiTakahashi/status/152771584896147456

Jota_ShimazakiJota_Shimazaki 2010/01/23 12:43 子供にも選挙権を与え、成人するまで親権者がそれを行使する、というアイディア、私も数年前に考えて、ネット上で主張しているのですが、政治的に議論が出たことは(少なくともマスメディア上では)皆無なのが残念です。 http://www.kanshin.com/keyword/1128856 どう考えても悪い部分が思い当たらないのですが、どうしてどこの政党も真っ当に取り組もうとしないのだろう?(まあ、選挙結果が大幅に変わることになりますからね・・・)

ひできひでき 2010/01/23 16:54 id:Jota_Shimazaki さん、こんにちは、

私もすごくいいアイデアだと思っています。柳田國男の「現時に生存するもののみに非ず、後世万々年の間に出産すべき国民」という言葉に感動しました。いまの日本では「現時に生存するもの」のうちのまた一部の利益のためにのみ、そして彼らの貧困なイマジネーションの範囲の中でのみ、日本の行方が決められている気がしてなりません。

誠司誠司 2010/02/27 16:31 リンクをたどって同じ意見の方を見つけました。

ひできひでき 2012/01/02 09:06 誠司さん、

コメントありがとうございました。大事なことですよね。

荻外人荻外人 2012/02/10 15:10 ●柳田國男は以下のように書いています。
仮令一時代の国民が全数を挙りて希望する事柄なりとも、必しも之を以て直に国の政策とは為すべからず、何となれば国家が其存立に因りて代表し且つ利益を防衛すべき人民は、当時に生存するもののみには非ず、後生万々年の間に出産すべき国民も、亦之と共に集合して国家を構成するものなり、現代国民の利益は或は未来の住民の為の損害とならざることを保せず、所謂国益国是が国民を離れて存するものに非ざることは勿論なれども、一部一階級の利害は国の利害とは全く拠を異にするものなり、此点は農業政策に付いては特に注意を必要とす、
(柳田國男全集第1巻 筑摩書房1999年刊 農政学の第1章=197ページより)

元農水官僚の山口氏は、この柳田の文章を複数の著作に引用しています。中抜き(中略)の引用はしばしば見かけますが、前後倒置で最終句を省く引用はめずらしく、相当に意図的であると私は考えます。

ひできひでき 2012/02/11 11:09 荻外人さん、こんにちは、はじめまして、

引用いただいた文言と比較してみました。順番が入れ替わっているのと、「現代国民の利益は或は未来の住民の為の損害とならざることを保せず」と「此点は農業政策に付いては特に注意を必要とす」の2センテンスがぬけていたようです。

ご指摘ありがとうございました。

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