お入学

Kids

スコミムス初登校。日本だったら入学式なり入園式なりの式典があるところ、ここでは単に決められた時間に学校へ行くだけ。夏休みのダラダラした生活からぬけ切っていないし、初日で持ち物が多いのでドタバタの大騒ぎ。ティラノが「宿題やってない。１５分間の読書！」なんて言うので、早くも怒り爆発。「早く読めー！」と怒鳴られてティラノが持ってきた「本」が一ページに一行しかないような絵本。「もう２年生なんだから、そんな赤ちゃんみたいな本は読書って言わないの！！！」なんてもうギャ−ギャ−大騒ぎ。隣のおばあさん、何て思っているかしら？どうにか二人を送り出した後はもうヘロヘロに疲れていた。

普通の授業の後に行われるＥＳＬが、最初の２週間はないという。したがってスコミムスのお迎えの時間は１０時４５分。グイが眠ることもなくつきまとうので、家事もろくろく終わらないうちに、あっという間にスコミムスの帰宅時間になってしまう。ここに引っ越す前の学区ではキンダーは全日だった。ここにきてみるまで、半日しかないキンダーっていうのがあるなんてしらなかった。同じロングアイランドでも、学区の予算によって、行われるサービスが違うってこと。今年度の予算はからくも通ったけれども、もし通らなければ、何年生かの教室が一つ減らされるとかっていう話だった。おそろしい。

時間よりも少し早めに到着したところ、子供たちは外遊びを終えて教室に戻るところだった。Dismissal解散をドアの外で待っていたけれども、なかなか子供たちが出てこない。時間を５分くらい過ぎたころだろうか、スクールバスに乗る子たちが列になって出てきた。バスの子たちが出てきた後もしばらくは、徒歩通学の子たちが出てこなかった。グイが同じように兄弟の迎えにきている２歳の女の子に目をつけて、その子の座るベビーカーの前にじっと立ったり、まわりをうろついたりして面倒だったし、待ちくたびれてしまった。次にドアが開いたときにはスコミムスがティーピー先生に手を引かれて出てきた。あらまあ、要注意人物なので、わざわざ先生が送ってくださったよう。すみませんねー、先生。先生よほど疲れてしまったのでしょう、不機嫌な表情ではなかったけれども、笑顔でもなかった。こわばっていた。初日、お疲れ様！

スコミムスにキンダーガーテンの感想を尋ねたら、「楽しかった！」ととても明るい返事。「何がおもしろかったの？」「あのね、プレイグラウンドで遊んだ！」つい先ほどまで遊んでいたから、機嫌がいいわけね。あなたが幸せなら、それでいいわ。

スコミムスが帰宅してティラノを迎えに行くまでの時間、台所の油汚れと格闘した。となりのリビングから「まま、まま、まま、ままー！」というグイの声が聞こえてくる。ふむー、おかあさんを「まま」と呼んでいるのかなあ。しばらく放っておいたけれども、いつまでも「まま、まま！」という切羽つまった声が続くので、手を休めて様子を見に行ったら、ダンボール箱に入ったグイが、ぴんと伸ばした片足を床につけてもだえていた。箱の中に入るときはよかったものの、いざ出ようとしたら、「長〜いオミアシ」の長さがちょっとだけ足りなくてバランスをくずしそうで出るに出られず、困ってしまったらしい。台所でつかっている踏み台に調子よく登って、降りられなくなって吠えていることもしばしば。

夕方はティラノのサッカー二回目。高く上がったボールを、ティラノが胸で受けたときに、コーチがすかさず"Excellent!" やるじゃん、ティラノ！はじめにグランドを２周走らされたときは、同学年の男の子たちの集団についていけなかったので、まるで男の中に女が一人混じったように弱々しくて、体力のなさをまざまざと見せ付けられたようで、母親としてちょっとショックだったんだけれども、ゲームでのプレイの仕方は積極的で、いい動きを見せることもあったので安心した。

明日、育英の新学期なので、こども達がちゃんと起きられるように、しっかり９時にはふとんに入らせた。グイが乳にくらいつき、スコミムスが寝巻きにしている甚平のひもを結んでもらいにわたしのところへ来ていたとき、ティラノが「バイオリンみたいに、ぼくだけ一人だ。」バイオリンのレッスンのときは、妹たちが遊んでいても、自分は先生の前に一人で立って弾かないといけないので、その状況に似ているという意味かと思いきや、ふとんが四枚ならんでいるところに、自分が一番端のふとんに寝ているのでバイオリンのＥ線みたいだという。こどもは大人が思ってもみない発想をするもんだな。

恥ずかしながら、５歳になったのに、まだスコミムスは夜間だけおむつが必要。３，４日に一度くらいは乾いていることもあるけれども、大抵、朝おもつは濡れている。アメリカのウェブページでかわいい花柄のトレーニングパンツを見つけたので、購入。さきほどはかせてみた。明日は大量の洗濯物と格闘することになるのかなー、どうかなー。無事だといいな。