電車の中で

仕事帰りの近鉄の中、ふと車内を見ると、フロアの真ん中に雑誌が落ちとった。なんと風俗店の案内雑誌。でも回りの乗客はみな無反応や。見たいようで見たくないのか、携帯メール中の高校生よ。居眠りする兄ちゃんに日経新聞を読みふけるおっちゃんはどうやねん、ファッション雑誌に夢中な姉ちゃんは違うかぁ。みんな視界の片隅で捉えて気にしとるんやろ。一度はじーっと見て、タイトルを読んでドキッとしとるんやろ。そんなみんなの心のアイドルやのに、風俗雑誌は放置プレイの真っ只中や。あぁもったいない。きっと今、落としたヤツは目の前に広がる酒池肉林の絵図を見ながら、わずか数メートルの距離を数光年くらいに感じてるねんで。
っちゅうか、落としたん誰やねん。大スポのおっちゃんか鼻くそほじっとる兄ちゃんか。そこらへん怪しいでぇ、なんて思ってジロジロ見ているわしが一番怪しかった。慌てて新聞を広げて咳払い一つや。

トレールまで10分

慌てて広げた新聞に、全国の森林面積の話が載っとった(毎日新聞18日朝刊)。日本全国やと国土の67%が森やねんけど、各都道府県によって結構なばらつきがあるねんなぁ。一番多いのは岐阜県の82%。長野・山梨、和歌山なんかも78%程度と4分の3以上が森やねん。逆に少ないのはと言うと、茨城と並んで大阪の31%。そういや大阪市内に住む知り合いは山を求めてわざわざ車で奈良まで来るくらいやし、山好きMTBerにとっては辛い話やな。
肝心の奈良は77%とめでたい値。南部に連なる紀伊山地の存在が効いとるんやろうけど、北部に住んでいても自宅の窓から山を眺められる環境や。これって贅沢な話やな。少々通勤時間が長くなってもええやんか、朝が寒くても我慢しよ。なんせここは、快適トレールまで自走で10分やねん。