非核三原則 矛盾と問題点 民主党の密約調査 既にガラパゴスか(2)

日本は世界で唯一、核兵器の被害を受けた国だ。
広島や長崎だけではない。
米国による数十回に及ぶビキニ環礁の水爆実験で、日本のマグロ
漁船第五福竜丸がここで被曝してしまったのだ。
今年3月1日で57周年を迎えた。


繰り返すが、日本は非核三原則がとりあえず存在している。
そして少なくとも表向きは厳格に守られているようだ。
核を 「持たず・つくらず・持ち込ませず」 の三拍子から成り立つ。
このうち、持たず と つくらず はいい。
自分たちがそうしないから守られているし、十分理解できる。


しかし問題は、「持ち込ませず」 である。
これに関してはきちんと順守されているか甚だ疑問なのだ。
日本にはいくつかの米軍基地が存在している。
横須賀を母港とした第七艦隊をはじめ、米軍の大型空母がときどき
寄港して来る。
これらには戦闘機だけでなく、当然核搭載機能がある。
だからこの確認は米国側に完全に任せている。


日本の国是といわれている非核三原則にこだわるのなら、これらを
常に確認しないといけないんだが、向こうが、“核を運んでない”
といえば、それまで。
それを全面的に信用するしかないのが現状だ。 ヘンなものだ。
こんなことを長年に渡って、完全に見て見ぬふりをしていたわけだ
から、いかに適当な国是として掲げていたかがわかるだろう。


とにかく日本の周辺で核武装している国は多い。
中国やロシアだけでなく、北朝鮮も同じだろう。
米国は一応同盟国だが、もうひとつ安保を結んであるである豪州は
核を保有していない。
だから日本は核攻撃に対しては、ある意味で無防備状態だといえる。
もう一度言う。
一応非核三原則があるのだから、敵国によって空や海などから攻撃
を受ける以前に、一発でも核を使われたら、一瞬にして日本列島は
沈んでしまうのだ。
今の核兵器は数十年前の威力とは全然違うのだから。


経済でも軍事でも同じことだが、ここは普通に考えてもらいたい。
保有国は、相手も保有国であれば逆に攻撃してこないものだ。
当然だろう。 自分たちも全滅する可能性があるからだ。
しかし相手が核を持っていないことを知っていれば、イザとなったら
使ってくることは十分考えられる。
だから 「核武装論」 が出てくるのは理解できる。
自らも保有国になることで、抑止力が成り立つというわけだ。
無防備でいることほど心配なものはない。


問題は万が一、日本が攻撃を受けたとき、米軍が本気で守らないこ
とも考えられる。
筆者自身、「日米安保」 は、もはや機能していないと信じているか
らだ。
これまでのブログで書いてきた通り、米軍はむやみに日本のために
血を流さないだろう。
イラクやアフガンのような小国に対しては戦争を仕掛けるが、中国や
ロシアが襲ってきても、本気で立ち向かうことはないだろう。
一応諸外国は、建前上日米安保というものが存在していることから、
半信半疑で信じているだけだ。
何しろ米国自身が北朝鮮や中国を利用して、恐怖感を企てているか
らに他ならない。


だが日本もこういった事態を想定して、密かに秘密兵器を開発して
いる可能性もある。
世界に冠たる原子力発電技術、宇宙技術、エレクトロニクスといっ
た分野において日本は最も優れている。
自動車産業においても、日本が先頭を走って水素を燃料とした自動
車を生みだそうとしている。
だからこういったメーカーや電力会社、ガス会社などが協力して、
もしもの有事の際には、思い切って使う可能性があるのだ。
こういったことは表に出されることはないが、企業側もかん口令の
下で、着々と準備しているかもしれないのだ。



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