脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

対T○2−0

広島東洋カープのニュース | 中国新聞アルファ
 乱打戦もいいけど投手戦もね。ここ数日の大雑把な試合展開は何処へやら、今年の子供の日の贈り物は息詰る投手戦でした。うちが強いんじゃなくて、阪神の状態がどうしようもないだけの気もしますが、とまれこれで対阪神戦五連勝。ここ数年の貸付の回収はきちんとさせてもらいます。
勝佐々岡 S永川  決勝先制嶋

スタメン

遊梵
二松本
一栗原
三新井
左前田
中森笠
右嶋
捕倉
投佐々岡

完全に森笠スタメン定着できたようで、喜ばしい限り。

今日の個人的MVP

佐々岡が良かったってより、阪神打線が悲惨だっただけの気もしますが、まだまだ引退は遠そうで何よりです。

『群雲、関ヶ原へ』

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/968892.html
軍靴の音と憂うべきか、自衛隊の惰弱を嘆くべきか。ともかく日本は平和なようです。


 今日わが父君が岩国の米軍基地一般開放にいそいそと出掛けていかれました。あなた確か社民党支持じゃありませんでしたっけ。


群雲、関ヶ原へ〈上〉 (新潮文庫)

群雲、関ヶ原へ〈上〉 (新潮文庫)

群雲、関ヶ原へ〈下〉 (新潮文庫)

群雲、関ヶ原へ〈下〉 (新潮文庫)

振りかざしたその刃で打ち払えこの悪夢を

 500年続いた中世を終らせた魔王信長の後を襲い、絢爛豪華な桃山時代を現出した太閤秀吉。その勢威三国に及ばんとする帝王も寿命には勝てず鬼籍に入らんとす。その後に残されたるは頑是無き幼子「拾」のみ。餓狼の如き野望を隠そうともしない大老家康から瀕死の豊臣政権を守らんと独り敢然と立ち向かう治部少三成。未だ戦国の余燼燻る激動の時代、不倶戴天の二人の横で、天下人たらんと、伊達政宗上杉景勝佐竹義宣真田昌幸福島正則前田利家毛利輝元黒田如水島津惟新が躍る。近世を背負うのは誰か?命と野心と家運を賭けて、英雄たちの戦いが今始まる。


 どマイナーな作家ですが、高校時代図書館で借りて読んで以来、永くマイフェイバリット歴史小説の座を譲らなかったこの作品。古本屋で上下巻セットで置いてあったので、久しぶりに手に取ってみました。しかし、今になって読むと、昔の輝きは色褪せ、構成や文章の粗ばかりが目に付いてしまいます。やはり、青春の思い出は掘り返さない方が無難ですね。
 とは言え、思い出補正のなかろうと、そんじょそこらの時代劇なんざより、よっぽど上出来なのは確か。きちんとお互い官職名で呼び合う*1って基本が出来てるだけでも非常に貴重です。関ヶ原という日本史上指折りの大舞台で繰り広げられる綺羅星の如き英雄たちの群像劇は必見。尤も多彩な登場人物にころころスポットライトが当たり変わる群像劇過ぎて、一つの物語としての本流を作りかねてる気はしなくもないですが。愚にもつかない心情描写を極力省いて、虚々実々の駆け引きの錯綜する政治陰謀劇をメインに描写しているのも私好みで◎。百万石を背負って立つ大大名から、吹けば飛ぶよな中小大名まで、都合数十人の戦国武将をそれぞれきちんとキャラ立たせる力量は見事の一言。信長の野望を卒業して、底の知れぬ戦国史の泥濘へと足を踏み出そうとする「中級者」にこそオススメの一冊(上下巻)です。誰もが知ってるあの有名武将の子供世代が親に負けじと大活躍してますよ。因みにこの小説で目立ってるのは、東西の大将の徳川家康石田三成に戦国最強の後継者上杉景勝直江兼続主従、謀略大好き黒田如水・長政親子、関ヶ原決戦勝敗のキーマン吉川広家あたりです。

古の神の技に熱い勇気を込めて 最強の化身は立つ!

 『信長の野望』や『三国無双』どまりの知識で歴史好きを名乗るな!!
戦国時代や三国志を一気に人口に膾炙させたkoeiの功績は認めますが、最近は行き過ぎて歴史学にとって害悪になってしまってはいないでしょうか。歴史を楽しむってベクトルを明後日の方向に向け過ぎです。特に「無双」シリーズの出てからはそれが顕著な気がします。
 私も歴史への興味の入り口は『マンガ日本の歴史』発『信長の野望』経由『逆説の日本史』行きでした。ゲームから歴史に入ることが悪いとは言いません。しかし、上杉謙信が一番強くて、毛利元就が一番頭がいいなんて次元で止まってしまうのは非常に勿体無いです。数値や派手な必殺技に興味を持ったなら、何故それが割り振られたかにも興味を持ってみて下さい。それこそ二度と戻れぬ歴史学の深奥への第一歩です。金にこそ一切なりませんが、人生楽しくなる事請け合いですよ。

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*1:ex.徳川家康→内府、直江兼続→山城守、福島正則太夫