概論の本論は昨日のエントリまでで、今日以降は数学補論。
付録A 効率的フロンティアの導出
本シリーズの第一回で解説した効率的フロンティアを導出するため、実際に最適化問題を解いてみる。
ラグランジュアンを以下のように置く。
・・・(A-1)
ただし2λ、2ηはラグランジュの未定乗数法における未定乗数。すると
・・・(A-2)
(A-2)にw’をかけると
・・・(A-3)
よって
・・・(A-4)
(A-2)(A-4)より
・・・(A-5)
(A-5)にu’C-1をかけると
・・・(A-6)
ここでL= u’C-1u、M= u’C-1e、N= e’C-1e、D=NL-M2と置く。
また、ポートフォリオの分散w’Cwをσ2と置く。すると
・・・(A-7)
(A-4)(A-7)より
・・・(A-8)
(A-2)にe’C-1をかけ(A-7)(A-8)を代入すると
・・・(A-9)
よって
・・・(A-10)
すなわち、効率的ポートフォリオでは分散が期待リターンの2次方程式になり、図で表せば放物線を描くことがわかる。