2010-12-15
今日の循環的失業者が明日の構造的失業者になる?
経済 |
という主旨の記事が12/2のEconomixに上がっていた(原題は「Will Today’s Unemployed Become Tomorrow’s Unemployable?」)。
そこでは、シカゴ大のRobert Shimerの2008年の論文「The Probability of Finding a Job」から以下の図が引用されている。

これは失業期間と翌月に職を見つける確率の相関図である。Shimerの分析によれば、失業期間が1週間ならば51%の確率で翌月に仕事を見つけることができる。また、失業期間が6ヶ月以内ならば、仕事を見つける確率は平均して31%となる。しかし、6ヶ月以上1年以内ではその確率は19%まで低下し、1年を超えると14%となる。
なお、上のShimerの図は今回の大不況の前のデータ(1976.1〜2007.10)を用いているので、ニューヨークタイムズが最新のデータを基に改めて描画し直してみたのが下図である(ただし、Shimerの図は失業の直前まで働いていた人のみを対象にしていたのに対し、下図は新卒や労働市場に復帰した人も含んでいる)。

この図でも、Shimerが示した傾向が確認できる。
長期失業者が就職しにくくなる理由について、記事では以下のように分析している。
unrep.agent
2010/12/16 01:36
hazard functionが右下がりなこと自体は景気とは関係ないので、この形状自体がstructural vs cyclicalの議論とどう関係してくるのかよくわかりません。hazard functionの形状が景気後退前の状態に戻れば(長期失業者が職を見つけるのにはちょっと時間がかかるでしょうが)経済全体の失業率自体は元の状態に戻るはずなので。hazard functionの形状が恒久的に変わったかどうかというのが重要な質問のように思えます。
himaginary
2010/12/16 20:11
取りあえずhazard functionの形状が失業率の値によらず一定だとしても、景気後退の深刻化によって、(1)失業者数の絶対数が多くなる、(2)平均失業期間が長くなる、の2つの要因が効いてきて、もっと軽微な景気後退ならば循環的失業で済んだ人(あるいはそもそも失業せずに済んだ人)が構造的失業者になってしまい、自然失業率が上昇してしまう、という話かと思います。
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