共同声明の三重翻訳

Britmouseが、今回の政府・日銀の共同声明英語版には日銀の翻訳部門のトラブルによる問題があったとして、グーグル翻訳の助けを借りて中央銀行語を改めて平易な英語に書き直したという。それをさらに拙訳で日本語に訳してみる。

日本銀行は、金融政策は「物価の安定を達成し、それによって国家経済の健全な発展に寄与する」ことを目的とする、という原則の下に政策を実施している。
我々が「物価の安定」と言う時は、まさにその通りのことを意味している。CPI水準に全般的な動きが無い、ということだ。我々はその意図がこの上なく明確であることを期待している。安倍晋三氏は2%のインフレ目標を我々に設定させたがっている。彼は自分を何様だと思っているのだ?
安倍氏は「目標」について話したがっているが、我々は「願望」について話したいと考えている。特に、「漠然とした願望」についてだ。先述の通り、我々が真に欲しているのは0%のインフレなのだ。しかし安倍氏が我々に口煩く文句を言ってくるので、彼を喜ばせるためにこの声明を出す。ということで、今日我々は、2%のインフレ目標を達成する漠然とした願望を持っていることをここに明らかにする。
安倍氏はただの声明では満足せず、我々に行動を起こさせたがっている。彼は無制限に通貨を発行するという考えに夢中になっている。そこで、我々はそれを実行に移したいと思う。しかし今日ではない! まさか! 明日でもない。来月でもない。馬鹿を言って貰っては困る。実際のところ、通貨の発行の件は2014年1月まで待ってもらわなくてはならない。日銀は多忙を極めているのでね!
通貨の発行の件を2014年まで遅らせたということで、0%のインフレ目標を達成するという我々の意図に関して微塵も譲歩していないことがご理解頂けるものと確信している。また、それにより、2%のインフレ目標を達成することが本当に困難ないし危険であることを説明する新たな言い訳を考える時間が十分に確保できたことになる。願わくは、あの厄介な安倍もそれまでに居なくなっていて欲しいものだ。
本声明は、誤魔化しと失敗というここ日銀における長年に亘る伝統を継続するものである。我々のモットーは、今後も変わらない。即ち、「世界で最も不適格な中央銀行」だ。


白川総裁とその仲間たち