Hatena::ブログ(Diary)

himaginaryの日記

2016-03-10

最低賃金を引き上げるべき理由

|

引き続き最低賃金ネタ。Economist’s ViewのMark Thomaが、theFiscalTimesで最低賃金引き上げを訴えている

彼の論旨は概ね以下の通り。

  • 労働者生産性が上がって製品の付加価値が増えても、追加収入の大部分が経営側に渡ってしまった、というのが近年起きたことであり、それが格差拡大にもつながった。
  • 労働者側の交渉力を引き上げる一つの方法は組合。だが、右派政治家が制定した法律や、企業が海外もしくは組合の力が弱い州に移転する能力により、組合の力は損なわれている。
  • 最低賃金引き上げは雇用を減らすという懸念については、雇用への影響は最低限にとどまるという実証結果が優勢*1。それはまさに、最低賃金労働者に対して限界生産力を下回る賃金しか支払われていない場合に予想されること。その時、適度な最低賃金引き上げは歪みをもたらすのではなく、むしろ歪みを取り除くことになる。
  • 最低賃金引き上げが過去数十年間の労働者階級所得停滞問題を解決するわけではなく、それにはまた別の解決法が必要となる。だが、最低賃金引き上げは正しい方向への一歩である。

*1:ここでリンクしているWaPo記事ではカード=クルーガー論文が一例として挙げられている。

link-hensyubulink-hensyubu 2016/03/11 03:00 これと合わせて、負の所得税とかどうなんでしょうね

ERNERN 2016/03/12 13:13 まあThomaの議論は部分均衡ですねえ

歪みの原因が均衡賃金以上の政府雇用の賃金であるとかどうして思い至らないんでしょうか。
最低賃金の廃止、資本課税の廃止が正しい方向

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20160310/Thoma_on_minimum_wage